原子力推進の後始末が混迷を深めている。原子力の黎明(れいめい)期である1950年代以降に運転を始めた関連施設が相次ぎ廃炉を迎え、費用が数兆円に膨張。国は重い負担を支えきれず次代へ先送りする構えだ。原子力政策で先送りを続ける無策のツケは、いずれ国民負担として跳ね返ることになる。
日本原子力研究開発機構の東海再処理施設の廃止費用は1兆円以上かかる(茨城県東海村)=同機構提供
「金が足りない。借り入れできないと次世代に借金が残る」。9月4日に内閣府で開かれた会合で日本原子力研究開発機構の田口康副理事長は窮状を訴えた。