三菱マテリアルのグループ各社による品質データ不正事件で、不正競争防止法違反(虚偽表示)の罪に問われた法人としてのダイヤメット(新潟市)と前社長、安竹睦実被告(60)は11日、東京簡裁(中谷雄二郎裁判官)の初公判でいずれも起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、ダイヤメットは設備投資を怠って旧式の機械で製造していたため、顧客の仕様を満たさない不適合品が多かったと指摘。発覚すれば契約を打ち切られる恐れがあったため、検査データを改ざんしたと主張した。安竹被告は担当者から報告を受けたのに、親会社や顧客に報告しなかったとした。
起訴状などによると、2017年1月~今年1月、数値を改ざんした検査成績表計79通を作成し、豊興工業(愛知県岡崎市)など顧客3社に交付。対象の製品出荷額は1億1千万円以上に上るとしている。〔共同〕