堺市で2018年7月、乗用車であおり運転した後に追突し、バイクの大学4年、高田拓海さん(当時22)を死亡させたとして、殺人罪に問われた中村精寛被告(40)の弁護側は4日、殺人罪の成立を認め懲役16年とした大阪地裁堺支部判決を不服とし、控訴した。
公判は裁判員裁判で審理され殺意の有無が争点。1月25日の一審判決は、追突すれば転倒するなどして被害者が死亡する危険性が高かったことを十分認識していたのに「弱いブレーキしかかけず、死んでも構わないという気持ちであえて追突した」とし、殺意があったと認定した。
判決などによると、18年7月2日午後7時半ごろ、堺市南区の府道で車を運転中、バイクに追い抜かれて腹を立て、約1分間、追跡し追突。高田さんに脳挫傷などのけがをさせ、殺害した。〔共同〕