熊本2女性強殺、二審も死刑 福岡高裁判決

熊本県宇土市と熊本市で3人を殺傷し、現金を奪ったとして強盗殺人罪などに問われた無職、田尻賢一被告(40)の控訴審判決が11日、福岡高裁であった。陶山博生裁判長は「身勝手な動機で3人を殺傷した刑事責任は極めて重く、矯正は極めて困難」として、一審・熊本地裁の裁判員裁判の死刑判決を支持、被告側の控訴を棄却した。

一審の裁判員裁判で死刑判決を受けた被告の控訴審判決は3例目で、二審もすべて死刑となった。田尻被告の弁護人は上告する方針。

田尻被告は、2011年の熊本市の事件後に自首し、その後の取り調べで04年の宇土市の事件を自白した。宇土市の事件の自白が自首にあたるかが一審に続き、争点となった。

陶山裁判長は「被告の犯行を疑った捜査官の取り調べを受け、もうごまかせないとの思いから自白した経緯を考えると、自発的申告ではない」とし、一審判決と同様、自首の成立を否定。「約7年間もひた隠しにしており、(自供は)遅きに失した」として、死刑回避を求めた弁護側主張を退けた。

判決後、右田さんの遺族が代理人弁護士を通じ、「高裁でも正当な判断が下されたと思う」とコメントした。

判決によると、田尻被告は04年3月、同県宇土市で中津千鶴子さん(当時49)を殴って殺害し、現金を強奪。11年2月には熊本市の会社役員、右田孝治さん(73)宅で妻、美子さん(当時65)を刺殺し、孝治さんにも重傷を負わせて現金を奪うなどした。

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