国内初「ケラトプス類」の化石発見 鹿児島・下甑島

8000万年前の地層から

鹿児島県薩摩川内市は19日、同市の下甑(しもこしき)島の鹿島地区で約8千万年前(白亜紀後期)の地層から、トリケラトプスなどで知られる角の発達した草食恐竜「ケラトプス類」の歯の化石1点が見つかったと発表した。

同市によると、「角竜類」と呼ばれる恐竜で最も進化したケラトプス類の化石が発見されるのは国内初。アジアでは3例目となる。

見つかった歯の化石。上方が歯根(国立科学博物館提供)=共同

化石は上あごの歯の一部とみられ、縦8.6ミリ、幅12.1ミリ、厚さ3.7ミリ。歯根が二股に分かれ、側面にくぼみがあるなど歯が複雑に進化している特徴からケラトプス類と判断した。全長は数メートルと推定される。

下甑島では肉食恐竜の化石が見つかっている。今回の化石は2011年11月、同市の発掘調査で地表から15センチほどの深さから発見された。

同市によると、兵庫県の地層「篠山層群」で見つかり、09年に発表された国内初の角竜類の化石は原始的なタイプで、ケラトプス類に進化する前とみられている。

発掘を指導した国立科学博物館(東京)地学研究部の真鍋真研究主幹によると、原始的な角竜類は角がなく、体も小さいが、進化の過程で歯根が二股に分かれて歯があごから斜めにはえ、草木を大量にかみ切ることが可能となって大型化した。最終的に角も生え、ティラノサウルスと並んで「最後の恐竜」と呼ばれたトリケラトプスまで進化したという。

真鍋研究主幹は「角竜類はこれまでアジアから北米に渡り、進化し、角を持ったと考えられていた。アジアで既に角を持つまで進化していたことになり、進化の系譜を調べるうえで重要な発見」と話している。

 ▼角竜類 草食恐竜の一種。ジュラ紀後期(1億6100万年~1億4500万年前)から白亜紀前期(1億4500万年~1億年前)にアジアを起源として生息し、白亜紀後期の約8千万年前には北米にも分布を広げた。初期の種類は角がなく小型。進化の過程で大型化し、頭部に発達した角やえり飾りを持つようになったとされる。ケラトプス類のトリケラトプスが代表格。ケラトプス類は中国とウズベキスタンで化石が確認されたが、アジアでの進化はほとんど分かっていない。〔共同〕
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