田中正造直筆の書、栃木で発見 足尾銅山鉱毒事件で奔走

足尾銅山鉱毒事件の解決に奔走した田中正造直筆の書と、正造の最期をみとった社会運動家、木下尚江の短歌が30日までに、栃木県小山市で見つかった。市立博物館によると「正造と関連する人物とのつながりを知る上で貴重」という。

書は、座右の銘だった「辛酸亦入佳境」との言葉に、「世をいとひ そしりをいミて 何かせん 身をすてゝこそ たのしかりけれ」との短歌を添えたもの。1908年2月25日付で、戦前に県議を務めた碓井要作氏が作成したとみられる揮毫(きごう)集に寄せられていた。

歌は「世から批判を受けているが、身を捨てて当たれば楽しいこともある」との心情を詠んでいるという。

尚江の歌は「灰となり 烟と変りゆく影を いつこの空に 君見るらんか」で、正造が火葬された13年9月6日付。同じ揮毫集にあった。

同館が地元から寄贈された資料を整理中に発見。専門家の鑑定で2人の直筆と確認された。〔共同〕

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