海外からのインド投資、不動産など有望 佐藤隆広・神戸大教授

佐藤隆広・神戸大教授の話 モディ氏率いるインド人民党(BJP)政権の誕生で規制緩和が進み、海外からの直接投資が増えそうだ。特にM&A(合併・買収)や工場建設で規制が強い製薬業界のほか、不動産開発、軍事産業が有望だ。米国が緩和を求めてきた小売りの規制はBJPは今のところ反対の立場を表明しているが、米国との関係を考慮して軌道修正するかもしれない。モディ氏は親日家で日本の政府や企業にとっても追い風だ。

投資以外でも改革が進む可能性がある。BJPが1998年に政権を取ったときは貿易の自由化や国営企業の民営化、経済特区を活用した解雇規制の緩和を進めた。前回は経済面の効果が出るのが遅れたが、核実験への経済制裁やアジア通貨危機が重なった側面が大きい。

ただモディ氏がグジャラート州首相として独裁的に振るった辣腕を、国政でも実行できるかは未知数だ。BJPの中には、たたき上げのモディ氏を快く思わない抵抗勢力も多いからだ。政教分離を掲げるインドで、モディ氏がヒンズー至上主義を掲げる民族義勇団(RSS)の出身であることも背景にある。閣僚人事など今後の党運営でモディ氏がどう立ち振る舞うか注目だ。

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