大型物流施設、空室率再び低下 賃料も上昇傾向

大型物流施設の空室率が再び低下した。不動産サービス大手、シービーアールイー(CBRE、東京・港)が22日に発表した空室率は首都圏では2四半期ぶりに下がり4.0%となった。供給は引き続き多いが、食品関連などの需要も堅調だ。需給の引き締まった状況が続き、賃料も上昇傾向にある。

調査対象は延べ床面積3万3千平方メートル以上の物流施設。施設内にどれだけ空きがあるかを示し需給動向の目安となる空室率は昨年12月末、首都圏(東京都と神奈川、千葉、埼玉の各県)では9月末比0.3ポイント低い4.0%、近畿圏(大阪府、兵庫県)でも1ポイント下がり、1年9カ月ぶりに0%となった。

首都圏で昨年10~12月に新規に完成し借り手を募集した施設の面積は合計約26万1千平方メートルで、前年同期比2.6倍。それでも食品や日用品関連の利用が相次ぎ、空室率が下がった。

昨年8月に完成した国内最大級のロジポート相模原(相模原市)の契約率は完成時に約6割だったが、現在は8割弱まで上昇。「半分近くが日用品・食品を扱う物流会社」(開発したラサール不動産投資顧問の中嶋康雄代表取締役)という。3月に完成予定のプロロジスパーク川島2(埼玉県川島町)では、大手菓子・食品商社が総面積の6割を契約済みだ。

食品・日用品関連企業では、配送網の見直しや拠点の集約化が進んでいる。

小売りなどに運ぶ際の効率を高めてコストを削減しようと、設備が新しく幹線道路への接続が良い大規模な物流施設を使う企業が増えている。

日立物流グループのバンテックは、昨年12月に完成したGLP厚木(神奈川県愛川町)に入居した。昨年3月に首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の相模原愛川インターチェンジが開通し「配送時間を短縮できる」(同社)との狙いだ。

首都圏の賃料は上昇傾向が続く。一五不動産情報サービス(東京・墨田)によると東京圏の13年10月の賃料は3.3平方メートルあたり4千円。13年1月に比べ5%高い。

「今年に入っても賃料は上昇基調」(不動産調査会社)といい、「契約を更改する際などに、平均で2~3%賃料を引き上げている」(物流開発大手)。

CBREによると1~3月期は新たに完成する大型施設の面積が四半期ベースで過去最大の約41万5千平方メートルになる見通しだ。それでも需要は旺盛で、空室率は「上昇しても7%程度にとどまる」(CBRE)との観測が出ている。

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