コロナで揺らぐ代理出産 グローバルウオッチ 3月3日 出産できない男女に代わって第三者が子どもを産む代理出産を巡り、ロシアやウクライナで規制を強化すべきだとの意見が相次いでいる。外国人の依頼が増えるなか、新型コロナウイルスで子どもの引き渡しが遅れたのを機に注目が集まり、「赤ちゃんの商品化」に懸念があがった。家族のあり方が多様化し、生殖補助医療のルール整備の難しさが浮き彫りになっている。 ロシアで代理出産を利用した同国籍の男性会社員(40)は2020 コロナで揺らぐ代理出産
在宅フィットネス 活況 グローバルウオッチ 2月24日 自宅でもスポーツジムさながらの運動ができるサービスが世界各地で広がっている。ニュージーランドのフィットネス大手レズミルズはトレーニング用映像を配信するアプリで利用者が急拡大した。映像を投映する機器や人工知能(AI)を使った「個人指導」サービスも相次ぐ。世界でロックダウン(都市封鎖)や行動制限が広がって約1年。自宅でも身体を動かしたい需要が市場も突き動かす。 「大丈夫! もう1ラウンドいくわよ」― 在宅フィットネス 活況
進化する「公務員の都市」 グローバルウオッチ 2月17日 日本では下火となって久しい首都機能の移転構想。韓国は2012年以降、中央省庁の大半をソウルから120キロメートル南に位置する世宗(セジョン)特別市へと移した。当初は「都落ち」したエリート官僚たちの恨み節も聞こえたが、街の発展に伴い子育て環境などが徐々に充実してきた。スマートシティーのモデルとしても注目される都市に成長しつつある。 ソウル駅から高速鉄道「KTX」とバスを乗り継いで約1時間半、広大な 進化する「公務員の都市」
客席ないレストラン急増 グローバルウオッチ 2月10日 米国で客席のないレストラン「ゴーストキッチン」が急増している。厨房はあるが客席に加えてホールスタッフなども持たず、宅配に特化して食事を提供するという飲食店の形態だ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で宅配需要が増えるなか、新たなレストランのスタイルが広がりつつある。 コロナ禍さなかの2020年9月、ニューヨーク市クイーンズ区で一軒のゴーストキッチンがオープンした。フライドチキン専門店の「ペキン・ 客席ないレストラン急増
カモノハシ保護に新技術 グローバルウオッチ 2月3日 コアラやカンガルーなど固有種の宝庫オーストラリアでも、ひときわ珍妙な哺乳類、カモノハシ。その保護に向けた活動が活発化している。最新技術やIT(情報技術)を駆使、市民ボランティアの力も借りた取り組みが広がりをみせる。 「カモノハシは豪州のユニークな野生動物の象徴で最も愛されている種の一つ。我々は迅速に行動しなければならない」。1月10日、豪南東部ビクトリア州のエネルギー・環境・気候変動相のリリー・ カモノハシ保護に新技術
離島で高まる「自治要求」 グローバルウオッチ 1月27日 ロンドンから北へ1000キロメートル、北海のただ中に英国最北部のシェトランド諸島がある。歴史的にノルウェーなど北欧の影響を強く受けてきたこの地域で「高度な自治」への要求が盛り上がり始めている。欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)とコロナ禍に揺れる英国の縮図とも言える。 「自立していなければ、自信を持つことができない」 「もっと多くのことを自分たちで決めたい」 英国とEUの通商交渉が大詰めを迎えて 離島で高まる「自治要求」
在日大使館「非密」のPR グローバルウオッチ 1月20日 日本に置かれている外国の大使館にとって、例年ならば年末年始はパーティーやイベントで大忙しの時期だ。しかし、今回は新型コロナウイルスの流行でクリスマスや新年を前に大使館を一般開放したり、人を集めたりすることができなかった。大きな制約があるなか、各国大使館は自国の文化への理解を広めるための情報発信にさまざまな工夫をこらした。 画面越しにサンタクロースと対面――。在日フィンランド大使館は2020年12 在日大使館「非密」のPR
揺れる報道、情報操作も グローバルウオッチ 1月13日 どの報道を信じればいいのか――。台湾では日々、疑わしいニュースがあふれる。政治関連の世論誘導だけではない。記者が、経済ニュースを企業と協力して仕立てて「利益」を分け合い、情報操作を行う場合も少なくない。市民のニュース感覚をまひさせるメディアの現実は、台湾の行く末にも暗い影を落とす。 「事実ではなくても気にせず報道を続けるのが、今の台湾メディアの現状。間違っても訂正はしない。ゆがんだ価値観に絶望し 揺れる報道、情報操作も
冬の飲食店「屋外」に活路 グローバルウオッチ 1月6日 新型コロナウイルスの感染拡大が続く米国の飲食店が「試練の冬」を迎えている。2020年12月中旬から再び店内飲食が禁止されたニューヨーク市では、寒さをしのぐ設備やイベントの開催など屋外での営業に工夫を凝らす店が目立ち始めた。生き残りをかけて「アウトドア」需要を開拓する動きが広がっている。 気温が氷点下近くになることも多い12月のニューヨーク市内。通りに面した北海道料理店「ドクター・クラーク」の屋外 冬の飲食店「屋外」に活路
古代文字 復権の兆し グローバルウオッチ 12月23日 フィリピンで古代文字「バイバイン」に復権の兆しが出ている。3つの母音と14の子音からなるバイバインは、スペインの植民地となる16世紀終わりごろまで使われたが、今は読み書きできる人はほとんどいない。最近は公共施設の案内表示などに記載されるなど身の回りで目にする機会が増えつつある。 バイバインは古代インドから伝わったブラーフミー系の文字から派生し、15世紀ごろに形作られたとされる。曲線や波線による丸 古代文字 復権の兆し