武内正文さん 優しさ伝える新たな「冒険」 フォーカス 2月14日 2018年、自ら経営する会社の名前を冠した「ビルボ絵本大賞」を創設した。絵本の賞は出版社などが主流で、食品広告などを手掛ける会社が運営するのは珍しい。第1回の募集テーマは「冒険」。「この取り組みは自分にとっても新たな冒険」と強調する。 国民的人気キャラクター「アンパンマン」で知られる漫画家、故やなせたかしさんを出すなど、漫画文化が盛んな高知で生まれ育った。中学生時代、友人が漫画を描いているのに触 武内正文さん 優しさ伝える新たな「冒険」
広津崇亮さん 基礎研究と社会つなぐ フォーカス 2月7日 線虫という微生物を使い、尿からがんを早期発見する技術を開発している。昨年10月、生物が持つ特殊な能力を医療に生かす「日本生物診断研究会」を発足。生物を使う診断という新たな地平に挑む。 大学で20年以上、線虫の基礎研究に携わった。2015年に線虫の嗅覚で尿からがんを検出できることを発見。この成果を事業化しようと16年に起業し大学を離れた。 「機械ではなく生物の力を使うからこそ限界を突破できる」。早 広津崇亮さん 基礎研究と社会つなぐ
成澤由浩さん 自然と共存、皿の上に表現 フォーカス 1月31日 ガストロノミー(美食)とサステナビリティー(持続可能性)の融合を、皿の上に表現する世界の旗手。2018年12月、食文化の世界的権威「国際ガストロノミー学会」(本部フランス)が選ぶシェフの最高賞、「国際グランプリ」を受けた。アジアの料理人で初の快挙となった。 「土のスープ」などを代表作に持つ。日本の里山をテーマに、自然と人の共存について、食べる側の人々の意識に問いかけてきた。「安全でおいしい食材を 成澤由浩さん 自然と共存、皿の上に表現
胡摩ヶ野洋さん 福島・郡山産ワイン初出荷へ フォーカス 1月24日 東日本大震災で被災した福島県郡山市で産出するブドウで造ったワインが3月に初出荷される。醸造元「ふくしま逢瀬ワイナリー」に出資する三菱商事復興支援財団の代表理事として郡山に住み込んで広報活動などに従事する。地域に寄り添い復興を支える。 三菱商事に入社した翌年に出身地の兵庫県で阪神大震災が起きた。東京勤務だったが、志願して関西入りし支援に当たった。東日本大震災でも発生後4日目に被災地に向かい、支援物 胡摩ヶ野洋さん 福島・郡山産ワイン初出荷へ
鈴木啓太さん 腸内菌専門家はサッカー元代表 フォーカス 1月17日 プロサッカー選手から事業家に転身し、腸内環境の解析を手がけるスタートアップ企業「AuB」(オーブ)を主宰する。体調管理に細心の注意を払った選手の頃から腸内菌に詳しかった元日本代表MFは、競技を問わず腸の健康面からアスリートを支援することを第二の人生に据えた。 走ってボールを拾い回った選手時代。今はアスリートの便を求めて奔走している。腸内菌の宝庫である便を解析、アスリートは病気につながる菌の割合が 鈴木啓太さん 腸内菌専門家はサッカー元代表
岩田早希代さん 体当たり出演から編集も フォーカス 1月10日 全国の自治体がPR動画の発信に力を入れる中、福井県も動画サイトのユーチューブチャンネル「おいでよ!ふくい」で、月1回のペースで県内の魅力を投稿する。動画の企画から出演、撮影、編集を全て一人で手掛ける。ハイテンションな出演ぶりと、動画を一人で制作する手腕が注目を集め、2018年8月には「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード」を受賞した。 NHKディレクターや福井のテレビ局勤務を経て、 岩田早希代さん 体当たり出演から編集も
岡井朝子さん 国連開発計画の危機局長に フォーカス 12月27日 地球温暖化で激しさを増す気象災害から人命を守る適応策が国際社会でも議論されている。国連開発計画(UNDP)の新たな組織「危機局」の局長として、災害や紛争に苦しむ人々を支援する仕組みづくりに取り組む。 危機局は従来の「危機対応局」を一新して生まれた。「危機の兆候をとらえ、その予防から復興まで一貫した対応を担う」。長期化、複雑化する紛争や災害に「対応」だけでは無力に近いからだ。 「政府が機能不全に陥 岡井朝子さん 国連開発計画の危機局長に
小野邦彦さん ラオスでコーヒーづくり フォーカス 12月20日 東南アジアの最貧国、ラオス北部にあるモン族の村で、最上級のコーヒーづくりを目指して奮闘する。 大学卒業後、外資系金融を経て、2009年に農業ベンチャー、坂ノ途中(京都市)を創業した。大学時代に1年間休学し、アジア各国を旅した。初めて足を踏み入れた外国であるラオスには強い思い入れがある。 コーヒーを栽培する集落は標高1000メートルほどにある。「日差しが強く寒暖差が大きい環境が、おいしいコーヒーを 小野邦彦さん ラオスでコーヒーづくり
松島靖朗さん お寺の「お供え」 貧困家庭に フォーカス 12月13日 寺にはたくさんの菓子や果物が集まる。この「お供え」を生活の苦しい家庭におすそわけできれば、子供たちの笑顔が戻る。5年前に始めた「おてらおやつクラブ」が2018年度のグッドデザイン大賞を受けた。「貧困問題は身近な所に潜んでいる。受賞が問題を広く知ってもらうきっかけになれば」と話す。 両親が離婚し、小学1年生で戻った母の実家は安養寺(奈良県田原本町)。400年の歴史のある寺だった。住職の祖父に手を引 松島靖朗さん お寺の「お供え」 貧困家庭に
山口真一さん ネットを計量経済学で分析 フォーカス 12月6日 インターネット上のクチコミは日本の消費を年1兆円以上押し上げる――。国際大学講師として、SNS(交流サイト)などで交わされる膨大な言論の価値を測る研究で知られる。中でも、特定のサイトに非難が集まる「炎上」を取り上げた論文は2018年、電気通信普及財団賞に選ばれた。炎上やクチコミを扱った一般書も出版し、新たな分野を切りひらく経済学者として注目を集めている。 物事の原因と結果をデータから判断する計量 山口真一さん ネットを計量経済学で分析