吉田晶子さん デジタル活用で魅力発信 フォーカス 1月21日 「今は蛇口を閉じただけ。観光客は戻る」。新型コロナウイルス禍で急減した訪日客復活への確信は揺るがない。 訪日客が前年同月の0.1%まで落ち込んだ2020年7月、独立行政法人国際観光振興機構(JNTO)の理事長代理に就いた。「日本政府観光局」を名乗り、日本への旅行を売り込む機関の事務方トップとして、往来の正常化に備えた準備を指揮する。 海外での商談会が難しいなか、日本が活用しきれていないデジタルの 吉田晶子さん デジタル活用で魅力発信
カン・ハンナさん 「3つの顔」で日韓つなぐ フォーカス 1月14日 日本語を話せないまま、韓国から来日して9年。タレント活動をベースに、歌人と日韓関係の社会学者、化粧品ブランドの経営者という3つの顔を持つ。「日本と韓国の架け橋になりたい」との思いを着実に形にしてきた。 ソウルで生まれ、大学卒業後はキャスターなどとして活躍した。「新たな人生を切り開きたい」。漠然とした夢だけを持って2011年、29歳で来日した。旅行で20回ほど訪れていた日本の空気が自分に合うと感じ カン・ハンナさん 「3つの顔」で日韓つなぐ
野口五郎さん ビジネスじゃない「歌うため」 フォーカス 1月7日 デビュー50周年を迎えたベテラン歌手だが、最近はアイデアマンとしての顔がクローズアップされている。新型コロナウイルス対策のスマートフォンアプリ「テイクアウトライフ」を開発したのだ。 ライブ会場や飲食店などに掲示されたQRコードを同アプリで読み取れば、感染者が発生した際に緊急通知を受け取れる仕組みだ。既に自身のライブだけでなく、歌舞伎の市川海老蔵さんによる2020年秋の全国公演「古典への誘い」に導 野口五郎さん ビジネスじゃない「歌うため」
三沢透さん チャットで完結、低料金 フォーカス 12月24日 賃貸住宅の敷金や離婚などのトラブル解決をスマートフォンひとつで進める。日本ではまだなじみのないオンラインによる紛争解決「ODR」。スタートアップのミドルマン(東京・品川)の社長としてODRのためのシステムを開発し、9月から本格的にサービスを始めた。 必要に応じて弁護士や司法書士が調停人となり、相談、交渉から和解の合意書の取り交わしまでをチャット上で完結させる。1月に実証実験を開始。新型コロナウイ 三沢透さん チャットで完結、低料金
小田駿一さん 静まりかえった盛り場記録 フォーカス 12月17日 普段は雑誌などの人物写真を担当するカメラマン。歌舞伎俳優の市川海老蔵さんやモデルの冨永愛さんら著名人の肖像にピントを合わせてきた。4月、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を受け、仕事が急減する。「この時期にしか撮れないものを」と街に出ると、意外な光景が広がっていた。 東京・新宿ゴールデン街では、政府からの営業自粛の要請に従わない人の群れを予想していた。しかし現場ではどの店もシャッター 小田駿一さん 静まりかえった盛り場記録
桃谷和則さん 尼崎の歴史、次の世代へ フォーカス 12月10日 2020年10月、兵庫県尼崎市で建設が長期凍結されていた市立歴史博物館が開館した。「4年後」に控えた博物館開館のため1986年に学芸員として採用されたものの、バブル経済や阪神大震災の影響で計画が白紙に。激動の時代に翻弄された「夢」は定年退職間近になった今年、35年越しでかなった。 入庁して最初の仕事は火力発電所のタービンローター収集。戦前に建設された、当時としては日本最大級の発電所が解体されるた 桃谷和則さん 尼崎の歴史、次の世代へ
高橋悌一さん ものづくり職人復権へ フォーカス 12月3日 ものづくりを担う職人の復権を目指し、革小物メーカー内に研修生制度を作った。契約社員として自社工場で3年ほど修業してから独立し、革小物の縫製を請け負ってもらう。定年がなく自宅で働け、好きなものづくりができると希望者は多い。30~60代の6人が職人として巣立った。 革小物メーカーの高屋(東京・台東)の3代目として職人の減少に心を痛めてきた。30~40年前まで皮革製品の職人は高収入の仕事だった。その後 高橋悌一さん ものづくり職人復権へ
西川きよしさん コロナ禍だからこそ笑いを フォーカス 11月26日 文化功労者に漫才師として初めて選ばれた。大衆芸能の世界ではトップが歌舞伎、漫才は最下層というイメージが強かった。受賞の第一報を聞いた時は「漫才が文化として認められた」と、涙が止まらなかった。授賞式当日は、1967年に上方漫才大賞の新人賞をもらった時以来の緊張感、高揚感に包まれた。 終息の兆しが見えないコロナ禍、今年ほど人々がお笑いに癒やしを求めた年はない。自宅に引きこもる暗い日々を救ったのが、お 西川きよしさん コロナ禍だからこそ笑いを
吉田健太郎さん 難工事、データ駆使し遂行 フォーカス 11月19日 6月に開業した東京メトロ日比谷線の新駅「虎ノ門ヒルズ駅」の建設に、共同企業体(JV)の一つの鹿島の技術者として携わった。新駅は霞ケ関駅と神谷町駅の間に設置。電車が2、3分に1本通過する地下鉄の路線に新駅をつくるという、業界でも注目された難工事だったが、データ分析を駆使してやり遂げた。 どのような手順で工事を進めるのか。設計図には書かれていない施工計画の作成にあたった。4年半という工期を守るには昼 吉田健太郎さん 難工事、データ駆使し遂行
福田恵一さん 基礎研究25年 難題に挑む フォーカス 11月12日 慶応義塾大学の研究チームを率いて、心臓の再生医療の実現を目指す。iPS細胞から作製した心臓の細胞を移植する臨床研究が、8月に厚生労働省の部会で了承された。2020年内の移植手術の実施を目指して準備を急ぐ。多くの動物実験をして効果や安全性を確かめてきたが「期待が90%、不安が10%」と明かす。 対象は「拡張型心筋症」という重い心臓病だ。血液を送り出す心臓の機能が低下する病気で、回復するのが難しく、 福田恵一さん 基礎研究25年 難題に挑む