[FT]英王室、存続のカギは右派 ロバート・シュリムズリー ヨーロッパ FT FT commentators 9月21日 英国君主の仕事は主に居ることであり、行動することではない。死去したエリザベス女王はこれをよく理解していた。即位後の最初の発言から判断すると、新国王のチャールズ3世もこれを理解している。 だが、君主のあり方は常に変化に適応しなければならない。英国の君主制の価値観と考え方は古い世代によって定められたもので、その基準は一層時代に合わなくなってきている。 亡くなったダイアナ元妃を覚えているには、少なくと [FT]英王室、存続のカギは右派
[FT]英国の首相選び、税制・成長に軸 ロバート・シュリムズリー 英EU離脱 ヨーロッパ FT FT commentators 7月13日 英国史上最も型破りな首相でさえ、英国の民主主義の慣習にはあらがえなかった。もっとも、その慣習を限界ぎりぎりまで試した。ジョンソン首相は6日夜、権威が失墜しているにもかかわらず辞任を拒んだ。 トランプ前米大統領のように権力の座に居座ろうとする事態に陥るのではないかと懸念する声もあったが、最後には統治機構が勝った。首相の抵抗は2日足らずしか続かなかった。3年弱の騒々しい日々を経て、ジョンソン時代は正 [FT]英国の首相選び、税制・成長に軸
[FT]先が見えない英EU関係 修復願えば仏に歩み寄りも 英EU離脱 ロバート・シュリムズリー FT ヨーロッパ FT commentators 12月8日 「願えばかなう、願い続ければ悩みは消える」。第2次世界大戦中の英軍の慰問歌手ベラ・リンさんは、この希望を抱かせる歌詞の歌で「英軍の恋人」と呼ばれた。外交の指南書ではあまり見かけない表現だが、欧州連合(EU)、とりわけフランスとの関係修復をいかにも願っているような今の英政府の心情と不思議なほど似通って見える。 11月、一部の英政府高官は対EU関係をリセットする利点を認識したようだ。EUからの離脱問 [FT]先が見えない英EU関係 修復願えば仏に歩み寄りも
[FT]スコットランドの将来は 住民投票の機会を奪うな ロバート・シュリムズリー ヨーロッパ FT FT commentators 10月20日 英北部スコットランド行政府首相でスコットランド民族党(SNP)党首のスタージョン氏は難しい局面にある。同地域の英国からの独立を掲げるSNPは、独立への道筋を主導しているかもしれないが、実際に独立を実現できる立場にはない。 スタージョン氏はこのほど、フィナンシャル・タイムズ(FT)のインタビューに対して「現在の憲政上の行き詰まりが、今後どのような解決に向かうのか、明確に示せない」と述べた。 ■住民 [FT]スコットランドの将来は 住民投票の機会を奪うな
[FT]ユダヤ人差別問題が軽視される理由 ロバート・シュリムズリー ダイバーシティ FT 政治 ヨーロッパ FT commentators 2月8日 ユダヤ人を指す「yid(イード)」という言葉には明らかに軽蔑のニュアンスがあるのになぜ、禁句扱いされないのだろうか。英BBCが最近、T・S・エリオットの詩の朗読を放送した時、なぜ「ベデカーを携えたバーバンク」のなかの有名な驚くべき人種差別的なくだりを読み上げたのか。他のマイノリティーに対しては、たとえ芸術の名の下においても、そんな侮蔑を繰り返すことは考えられないのに。 ユダヤ人はなぜ、ダイバーシ [FT]ユダヤ人差別問題が軽視される理由
[FT]英国に分裂の不安再び 首相、強硬離脱のツケ重く 英EU離脱 ロバート・シュリムズリー ヨーロッパ FT FT commentators 7月29日 ジョンソン英首相は後世には何で知られることになるのだろうか。当初はブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)であるように思えた。最近は、新型コロナウイルスへの対応に苦慮した「パンデミック首相」になるようにみえた。ところが、首相就任から1年たった現在、英国という「連合王国」を分裂に導いた指導者として名を残すのではないかという不安が漂いはじめている。 首相とその側近は、再びちらつくスコットランド独立 [FT]英国に分裂の不安再び 首相、強硬離脱のツケ重く
[FT]歴史の浄化どこまで 記念像、過去も今も映す ロバート・シュリムズリー ヨーロッパ 北米 FT FT commentators 6月17日 彫像は長く持つように作られるのに対して、人に対する評価は時代とともに変わることがある。これが記念像の問題の根本だ。 エドワード・コルストンは、彼が生きた17~18世紀の基準では模範的なイングランド市民だった。故郷の英南西部ブリストルに莫大な資産を残し、救貧院や学校、教会の建設費用をまかなった商人だった。だが、その富の大部分は奴隷貿易で築いたものだった。しかも、たまたま奴隷制の利益を得たわけではな [FT]歴史の浄化どこまで 記念像、過去も今も映す
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チーフ・英ポリティカル・コメンテーター
英ポリティカル・コメンテーター
Robert Shrimsley 英政治について毎週火曜日と週末に出るFT weekend magazineに論評を執筆。以前は、英政治担当の筆頭記者、ニュース担当デスク、FT電子版編集長を務めていた。
Robert Shrimsley 英政治について毎週火曜日と週末に出るFT weekend magazineに論評を執筆。以前は、英政治担当の筆頭記者、ニュース担当デスク、FT電子版編集長を務めていた。