「真田丸」題字の左官・挾土秀平、人類の起源探る個展 2月7日 日本の伝統的な左官技術で、物語やメッセージ性のある壁の作品を制作してきた左官職人の挾土(はさど)秀平が、土や水、光といった自然の要素を主題にした展覧会「土に降る」を東京都品川区の寺田倉庫で開いている。新作3点を含め、生命の誕生から現在までを表現した計9点が並ぶ。 薄暗い会場の床一面には、土と枯れ葉が敷き詰められている。シワをつけた新聞紙の上に飛騨高山から運び込んだ土を塗り広げて作ったもので、まる 「真田丸」題字の左官・挾土秀平、人類の起源探る個展
CHAIが日本限定新作 歌ってきたこと、ぜんぶ「ラブ」 2月7日 「ネオかわいい」を掲げ、ありのままの自分を愛する楽曲を届けてきた。海外レーベルと契約し欧米ツアーを積極的にこなすなど、世界で活躍する女性4人組バンドが、日本限定のミニアルバム「ジャジャーン」を出した。「日本人として、女性として、今をどんな風に生きているか提示したかった」(キーボードボーカルのマナ) 双子のマナとカナ(ギターボーカル)、ユウキ(ベース)とユナ(ドラム)の4人組。「コンプレックスはア CHAIが日本限定新作 歌ってきたこと、ぜんぶ「ラブ」
黒木華さん 舞台「ケンジトシ」で宮沢賢治支える妹役 2月6日更新 作家・宮沢賢治と2歳下の妹トシの関係に焦点を当てた舞台「ケンジトシ」で主演する。高等女学校でトップの成績を収めた才能の持ち主で、兄に明るさや好奇心を吹き込んだ理解者だ。「トシは聡明(そうめい)で温かく広さがあるのが魅力。すぐ『疲れた』とか言っちゃう私は、こんなに達観できないかな」と笑う。 シンプルな舞台装置の中で、兄妹のほか、彼らに関心を持つ男性2人の会話が紡がれていく。信仰について持論を語る長 黒木華さん 舞台「ケンジトシ」で宮沢賢治支える妹役
片岡仁左衛門が最後の「霊験亀山鉾」 悪役に漂う色気 2月6日 片岡仁左衛門が歌舞伎座(東京・中央)の「二月大歌舞伎」で、最後の舞台を意味する「一世一代」として「通し狂言 霊験亀山鉾(れいげんかめやまほこ)」に出演している。元禄時代のあだ討ちを題材にした四世鶴屋南北の作品で、演じるのは冷酷無比な主人公、藤田水右衛門だ。仁左衛門は「どんな局面でも冷たいところが演じていて楽しい」と役について語った。 歌舞伎であだ討ちは定番の題材だが、水右衛門の返り討ちを描いた異 片岡仁左衛門が最後の「霊験亀山鉾」 悪役に漂う色気
最相葉月さん 日本のキリスト者訪ね歩き、証言集に 2月6日 北海道から小笠原、奄美、沖縄まで日本全国のキリスト教信者を訪ね歩き、約150人が語ってくれた胸の内を「証し」(KADOKAWA)という一冊にまとめた。「キリスト教の神とは何かについての本はあっても、神を信じて生きるとはどういうことかを書いたノンフィクションはあまり見たことがなかった」 長年関心を持ってきた精神医療の取材などで、クリスチャンに出会うことがしばしばあったという。絶対的な神の存在を念頭 最相葉月さん 日本のキリスト者訪ね歩き、証言集に
天沢退二郎さん死去、「伝説の詩人」の深遠 2月4日 1月25日に86歳で亡くなった詩人の天沢退二郎さんは仏文学者や宮沢賢治研究者としても名高い。多彩な仕事が緊密に結びついて独特の作品世界を構築した。 「ラジカルな60年代詩の旗手的な存在だった」。詩人の野村喜和夫さんはこう振り返る。シュールレアリスティックなイメージが展開する、過激でアナーキーな詩は時代の空気にも即した。1960年代末、天沢さんは勤め先の大学で全共闘の学生を支持した。 「騒乱の季節 天沢退二郎さん死去、「伝説の詩人」の深遠
鮎川誠さんを悼む 家族とともに見たロックの夢 2月3日 1月29日に亡くなったギタリストの鮎川誠さんとは15年前、シーナ&ザ・ロケッツ結成30周年の節目に妻のシーナさんと一緒に取材する機会に恵まれた。東京・青山のスタジオで2人は九州時代の思い出から、8年ぶりの新作アルバム、3人の娘さんの子育てのエピソードまで、ざっくばらんに話してくれた。 「30年ち言うても何も変わらんですよ」。朴訥(ぼくとつ)な筑後弁で、ロックンロールやシーナさんへのまっすぐな思い 鮎川誠さんを悼む 家族とともに見たロックの夢
日本研究国際賞にJ・クライナー氏 日本民族の起源探る 2月2日 海外を拠点に、日本に関する文学、言語、歴史、民俗、民族、環境などの人間文化研究の分野で、国際的発展に貢献した研究者を顕彰する第4回日本研究国際賞(人間文化研究機構主催、クラレ財団協力)に独ボン大学名誉教授のヨーゼフ・クライナー氏(82)が選ばれ、1月20日に日本学士院(東京・台東)で授賞式が開かれた。オーストリア・ウィーン出身のクライナー氏は日本を対象に民族学・民俗学の研究に取り組むとともに、ヨ 日本研究国際賞にJ・クライナー氏 日本民族の起源探る
あの含羞と激昂 哀愁の怪優、三谷昇さんをしのぶ 内田 洋一 2月2日 恥じらいつつ、うつむき加減にしゃべり、苦しそうな笑みを浮かべる。かと思うと、とっさに意表をつく行動に出る。1月15日に90歳で亡くなった俳優、三谷昇さんの余人にない演技は日本語の不条理劇を豊かにした。3年前に鬼籍に入った劇作家、別役実の戯曲を深く愛し、くりかえし出演して異彩を放ち続ける静かな怪優だった。 舞台の代表作は1984年に初演された別役実の「メリーさんの羊」だろう。駅長姿の孤独な老人を名 あの含羞と激昂 哀愁の怪優、三谷昇さんをしのぶ
「100年後に建築は残らない」磯崎新の版画制作への思い 2月1日 2022年12月28日に亡くなった建築家の磯崎新は、1970年代後半から自作を題材にした版画の制作に取り組んだ。生前、建築や著作を通じて都市論、文明論を展開したことは知られるが、版画に光が当てられることはあまりなかった。40年以上にわたり続いた版画の制作は「100年後をも見据えた〝建築批評〟だった」と、制作を支えたギャラリー「ときの忘れもの」の綿貫不二夫氏は話す。 1976年、綿貫氏は初めて磯崎 「100年後に建築は残らない」磯崎新の版画制作への思い