借りる

住宅を購入するときに多くの人が利用する住宅ローン。その内容は将来の家計に大きく影響する。ローンを組む際には必ず金融機関の審査を受ける。審査の結果により金利などの条件や借りられる金額が変わることもある。審査で重視される項目やより条件を有利にするための方法を探った。 住宅ローンの手続きは通常、住宅の購入を決めた直後に始まる。まず金融機関や希望の借入額を決め、事前審査を申し込み、通過したら物件の売買契

いよいよ植田和男氏率いる日銀の新体制がスタートする。 植田氏の当面の基本スタンスは、2月に国会で語った通り「金融緩和の継続」だろう。ただ、政策の副作用を踏まえ「今後とも情勢に応じて工夫をこらしながら金融緩和を継続することが適切」とも述べている。 副作用を軽くするための政策修正も検討対象になるという意味と考えられ、色々と問題が指摘される長期金利操作の見直しが焦点になる。長期金利は、市場で決まる本来

住宅ローン金利への注目度が高まっている。昨年末に日銀が金融政策を修正したことをきっかけに、将来の金利上昇を意識する人が増えたためだ。最近は金利の上昇に備え「ミックス型」のローンを利用する人も増えている。 関東地方に住む30代の夫婦は現在、2本の住宅ローンを返済中だ。数年前に変動型を約1500万円、固定型を約2200万円借りた。金利の低い変動型にひかれたが「金利上昇リスクをできるだけ抑えたかった」

日銀がマイナス金利政策を解除したら、いよいよ銀行の変動型住宅ローン金利も上がるのか――。昨年12月に日銀が金融政策を修正して以降、関心が高まっているポイントだろう。 今の日銀は長期金利（10年物国債利回り）と短期政策金利（日銀当座預金の一部金利）の両方を操作している。昨年の政策修正は、前者の容認上限引き上げだったので、影響を受けたのは長期金利に左右される固定型ローン金利だった。ただ、日銀はいずれ

自宅を担保に資金を借り、死後に自宅の売却などで返すリバースモーゲージ（リバモ）の利用が広がっている。主に老後の資金を確保するのが目的だが、最近は住宅ローンを返済中の人が「借り換え」に利用するケースも増えている。その効果や注意点を探った。 「毎月の返済額が10分の1に減った」。千葉県在住の70代夫婦は住宅ローンからリバースモーゲージへと借り換えた効果を語る。50代で住宅ローンを組んだ当時は共働き。

日銀は2022年に長期金利の上限を引き上げた。23年の総裁交代で金融政策を本格転換する可能性も。では今から住宅ローンを借りる場合、変動と固定、どちらが返済額を抑えられるのか。そもそも、変動金利はこれから上がるのか――。プロの見解を聞いた。 まず押さえたいのが、変動金利と固定金利の決まり方。変動は「日銀の政策金利」、固定は「10年物国債の利回り」の影響を受ける。こうして決まった「基準金利」から「優遇

住宅ローンの借入期間が延びている。賃金が上がらない中、物件価格は上昇。住宅ローンの借入額が増えているためだ。借入期間を延ばせば月々の負担は抑えられるが、その分、ローンの完済は後になり、総返済額も膨らむ。老後資金にしわ寄せが出ないよう、返済計画を慎重に立てる必要がある。 「毎月の返済額を抑えたい需要に応えた」。住宅ローン専門金融機関のアルヒは5月、最長借入期間を従来の35年から40年に延ばした変動

「子どもが産まれても共働きを続ける人が増え、住宅ローンを夫婦で半分ずつ借りたい人が目立つ」。こう話すのはファイナンシャルプランナー（FP）として東京都内で住宅ローンのコンサルティングをする有田美津子氏だ。新たに自宅を購入する相談に来る30代前後の夫婦は、共働きが前提で家計の支出を折半している世帯が多いという。そうした世帯は住宅ローンも「半分ずつペアローンを借りるケースが圧倒的に多い」。 共働き世

住宅ローン金利が低い水準が続く中、ほかの銀行への借り換えを考える人が増えている。借り換え後に返済金利が下がれば、返済負担を抑えられる。ただ、借り換えには費用がかかるため「お得」にならない場合もある。変動金利に借り換える場合は、将来もし金利が上昇すると返済負担も増えることには注意が必要だ。 「他行から借り換えを申し込む人が前年比で2倍に増えた」――新生銀行の住宅ローン担当者はこう話す。住宅ローンの

主要国が金融引き締めに動く中、日銀は大規模金融緩和を維持する方針を決めたものの、期間の長い国債の利回りは上昇傾向で将来の金利動向には不透明感がただよう。金利変動は住宅ローンへの影響が大きい。足元で住宅ローンの変動金利は歴史的な低水準となっているが、返済は長期に渡る。家計が大きなリスクを抱えないために考えておきたいポイントがある。 「変動金利の住宅ローンなら毎月返済額はぐっと下がる。固定金利で借りた