ギグ後に来る未来に備えよ 勃興するギグエコノミー 経済教室 12月31日 アダム・スミスが国富論で指摘したように、我々の豊かさの源であり、かつ人類に特徴的な活動は「分業」である。分業とは能力に応じて適切な役割分担を行い、 ギグ後に来る未来に備えよ 勃興するギグエコノミー
価格調整に頼らぬ発想に重み 市場像の再構築 経済教室 10月29日 経済学で最も有名な言葉の一つにアダム・スミスの「見えざる手」がある。消費者や企業が財やサービスの価格に反応して利己的に行動すれば、価格調整という魔法のようなメカニズムで社会の富を最大にできるといった意味だ。 価格調整に頼らぬ発想に重み 市場像の再構築
巨大ITが変える「独占」像 米下院、規制強化を提言 経済 ネット・IT 10月7日 長く独占に寛容だった米国の競争政策が転換期を迎えている。米議会下院は6日、巨大IT(情報技術)企業を名指しして規制強化を提言する報告書をまとめた。主に消費者利益と価格支配力を物差しとする従来の考え方が、急拡大するデジタル市場の実態に合わなくなっていることが底流にある。 米当局は巨大企業が市場を寡占しても、新規参入の余地があり、モノやサービスの価格がつり上がるようなことがないなら介入はせずにきた。 巨大ITが変える「独占」像 米下院、規制強化を提言
発想の転換が必要な時代(やさしい経済学) やさしい経済学 9月17日 東日本大震災まで、日本のエネルギー政策の基本的な考え方は、エネルギー地政学上の変化や気候変動対策に対応しながら経済成長を実現することでした。その目的を達成するため、安定供給や経済効率、環境適合を追求してきました。 大震災の原発事故は、こうした考え方に変化をもたらしました。そして新型コロナウイルスのパンデミックは、地球規模で社会経済活動の停滞を招き、エネルギーの需給や価格に多大な影響を及ぼしていま 脱炭素とエネルギー政策(1) 発想の転換が必要な時代
スミスの倫理 竹本洋著 読書 9月12日 アダム・スミスといえば、思想史の専門家でなくとも『国富論』を書いた経済的自由主義者だと知っているだろう。優れた啓蒙書も出ているので、その前に書いた『道徳感情論』で、事情に通じた「公正で中立的な観察者」の「共感」を通じて社会秩序の成立を考察した道徳哲学者であったことも知っているかもしれない。だが、『国富論』と比べると『道徳感情論』を読んだ人の割合はかなり減るはずだ。スミスは、自由競争や自由貿易の主 スミスの倫理 竹本洋著
経済覇権、150年ぶり交代 競うのは主義でなく賢さ パクスなき世界 経済 9月7日 人類共通の課題を一つの国だけですべて解決できると思いますか――。 「中国のワクチンができたら優先配分してほしい」。フィリピンのドゥテルテ大統領は7月に「米中のいずれとも対峙するつもりはない」と表明し、中国による南シナ海での軍事施設を容認する姿勢を示した。中国外務省報道官はすぐに「賛同する。ワクチンも優先的に考慮する」と応じた。 フィリピンが米中を露骨にてんびんにかけるほど、新型コロナウイルスによ 経済覇権、150年ぶり交代 競うのは主義でなく賢さ
経済でみる名画(5) カナレット「ベネチア 大運河のレガッタ」 美の十選 5月12日 産業革命でヨーロッパ随一の経済大国にのし上がったイギリス。 しかし彼らは芸術・文化面で「ジェントルマンの国イタリア」に成り金の引け目を感じていた。 経済でみる名画(5) カナレット「ベネチア 大運河のレガッタ」
「ポストコロナ」共感がカギ BNPパリバ・河野氏 コラム(マネーのまなび) 5月1日 BNPパリバ証券チーフエコノミスト・河野龍太郎氏 今回の新型コロナ禍は、日本の伝統的な社会システムや資本主義経済のあり方を問い直しています。人同士の接触を避けるためテレワークの導入が奨励されていますが、まだ多くの国内企業で対応が遅れています。日本企業がこれまでIT(情報技術)やデジタル化への投資を単にコストカットの手段と捉え、本腰を入れてその普及に取り組んでこなかった結果ではないでしょうか。 モノ 「ポストコロナ」共感がカギ BNPパリバ・河野氏
ポール・ローマーと経済成長の謎 デヴィッド・ウォルシュ著 読書 3月21日 本書は現代経済学の形成過程をドキュメント風に見事に描いた読み物だ。原書のタイトルは「知識と諸国民の富――経済学的発見のストーリー」で、ノーベル経済学者のポール・ローマーだけを扱った著作ではない。世界的に有名な経済学者(ロバート・ルーカス、グレゴリー・マンキュー、ポール・クルーグマンら)がほとんど登場し、日本での知名度は低いものの重要な仕事をしている若手の経済学者があちこちに顔を出す。にもかかわら ポール・ローマーと経済成長の謎 デヴィッド・ウォルシュ著
大坪清(5)商社志望 大坪清 私の履歴書 3月5日 海外で仕事をしてみたいと漠然と思い始めたのは大学に入って2~3年たった頃。当時、若者の憧れの場所といえば米国のサンフランシスコとシアトル、それに豪州のシドニーの「3S」。自分もいつかそんなところで働ければいいなと考えていて、それが総合商社を就職先として志望した動機の一つだった。 ただ、決定的要因となると、これもバレーボールが関係する。大学3年生の頃、神戸大バレーボール部の6期上で住友商事に入社し 大坪清(5)商社志望