電力、安定供給への負担で溝 小売り「後出し」と不満 底流 経済 11月27日 電力改革の一環として政府が導入した「容量市場」を巡る議論が続いている。発電所の維持や更新に必要な資金を確保するために創設された仕組みだが、7月に実施した初の入札結果に資金を拠出する側の小売事業者が「高すぎる」と猛反発した。経済産業省は電源の新設費用をまかなうための新たな仕組みも検討しており、容量市場を巡る騒動は改革の先行きに不安を感じさせる。 容量市場は売り手と買い手が自由に商品をやり取りする一 電力、安定供給への負担で溝 小売り「後出し」と不満
異次元債務に市場沈黙 カネ余りが促す大衆迎合 パクスなき世界 経済 10月27日 何を物差しに、政府の政策が適切かどうかを判断しますか――。 「小切手1枚では足りない」。米ニューヨークで9月、失業した若者らが所得保障を政府に求めた。米国は新型コロナウイルス対策で1人に最大1200ドル(約13万円)を配った。仮に同額を12カ月配ると、過去最大だった2020会計年度の財政赤字(330兆円)と同規模の財源が要る。 危機に救いを求める声が政府の借金を異次元の領域に押し上げる。国際通貨 異次元債務に市場沈黙 カネ余りが促す大衆迎合
相互理解・連携の衰弱一段と アフターコロナを探る 経済教室 8月4日 新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック(世界的流行)によって、日常生活や経済・政治のかたちはどう変わるのか。この問いに答えるための知識はあまりにも不確かだ。 相互理解・連携の衰弱一段と アフターコロナを探る
マネー暴走、未曽有の乱高下 危機が問う市場の賢さ 逆境の資本主義 4月30日更新 「なるほど、その手があったか」。3月上旬、短文投稿サイト、ツイッターである写真が話題をさらった。マスク売り場の値札に「1点目まで298円、2点目以降は9999円になります」と書かれている。ディスカウント店「ドン・キホーテ」での風景だ。 ■価格で需給調整、柔軟に 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、マスクはすぐ品切れになってしまう。そこで価格設定を工夫して買い占めや転売目的の大量購入など「必要性の低 マネー暴走、未曽有の乱高下 危機が問う市場の賢さ
経済は「物語」で動く? ノーベル賞学者が開く新境地 西村 博之 Global Economics Trends 1月26日 行動経済学の草分けで、2013年のノーベル経済学賞を受賞した米エール大学のロバート・シラー教授が、再び経済学の新境地を切り開こうとしている。ナレティブ・エコノミクス(narrative economics)。「物語の経済学」とでもいう新分野だ。昨秋出版された同じ題名の著書が話題を呼んでいる。 「景気は気分だ」という感覚は多くの人々が持っている。経済の先行きを心配して皆が節約に走れば消費が落ち込む 経済は「物語」で動く? ノーベル賞学者が開く新境地
「見えざる手」とは? アニメで学ぶ資本主義 逆境の資本主義 1月1日更新 1月1日スタートの新連載「逆境の資本主義」では、資本主義がいま直面する課題をひもとき、新たな挑戦の道筋を描いていきます。アニメーション「イチから学ぶ資本主義」では、そもそも資本主義はどんな仕組みで、どんな歴史をたどり、今なにが起きているのかをナレーション付きでわかりやすく解説します。 ~アニメの主な登場人物~ ▼アダム・スミス 英国の経済学者。主な著書は「国富論」(1776年)。近代経済学の父と呼ばれ 「見えざる手」とは? アニメで学ぶ資本主義
ビットコインは国家を超えるか 前田 裕之 Global Economics Trends 9月15日 ビットコインの市場を見ると、一時期のバブルは去ったが、暗号資産(仮想通貨)を代表する存在として今も世界の研究者をひき付けている。ビットコインの制度設計を巡る議論も活発だ。 ビットコインの原点を確認しておこう。リーマン・ショックのさなかの2008年10月、サトシ・ナカモトと名乗る謎の人物は「ビットコイン:ピア・トゥ・ピア電子現金システム」(Bitcoin:A Peer-to-Peer Electr ビットコインは国家を超えるか
自由主義社会で弱者淘汰は宿命か?(経済教室) 経済教室 コラム(経済・金融) 2月18日 歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏は話題の書「ホモ・デウス」で、テクノロジーの発展によるディストピア(反理想郷)のビジョンを描いて警鐘を鳴らしている。 AIと超人類の時代 弱者がもつ強み
[ヒュリエット]中東統合のモデル コラム(国際・アジア) 10月4日 何年か前、死海のヨルダン側、アンマン近郊で世界銀行の会議があった。議題は当時の世銀が触れ回っていた企業統治改革だった。ある資産管理者が登壇して「壮大な改革戦略をなぜそんなに議論するのか」と問いかけた。「私が来たのは担当の地域ポートフォリオ(資産構成)に入れる企業をせいぜい2つ選ぶためだけ。他は市場が面倒見てくれる」と述べた。 自由主義経済学の泰斗フリードリヒ・ハイエクが言う「人の交流がもたらす変 [ヒュリエット]中東統合のモデル
分裂ビットコイン、合議のツケ フィンテック 8月3日 代表的な仮想通貨、ビットコインが1日夜に分裂し、新しい通貨「ビットコインキャッシュ(BCC)」が誕生した。BCCは時間の経過につれ取引が増え始め、新旧2つの規格が並立する状態に。共同体の不平分子がたもとを分かち、騒動はひとまず収まった形だが本家のビットコインには分裂の火だねがなおくすぶる。2009年の誕生から8年。ビットコインは覇権を争う大競争時代を迎えた。 ■ニューノーマル、受け入れられる シス 分裂ビットコイン、合議のツケ