多様性を広げる「CEO」 コラム(ビジネス) 4月19日 シリコンバレーの企業は近年、彼らの従業員の中での多様性が不十分であるという批判を受け続けている。従業員、特に管理者や技術者のほとんどが白人男性であるということが目立っているためだ。そのため、各社は様々な対策を取り入れて、多様な人材を引き寄せて定着させるための試みを続けている。 特にソフトウエア大手のセールスフォースの取り組みは新鮮だ。普通の会社のように人事担当直属の多様性担当を置くのではなく、社 多様性を広げる「CEO」
意思疎通、トップが努力 コラム(ビジネス) 3月8日 シリコンバレーの企業は経営者のビジョンと目的を明確にさせ、チームのメンバーと共有し、皆が進む方向性を一致させることを重視している。それは自動的に起こるわけではなく、リーダーの大切なメッセージを社員に理解してもらえる努力が必要であるとの認識の上に成り立っている。 その手段としてシリコンバレーの企業は社内コミュニケーションにかなり力を入れている。その方法はバラエティーに富んでいる。社内のニュースレタ 意思疎通、トップが努力
「全員集合」透明性高める コラム(ビジネス) 12月28日 シリコンバレーの企業では生産性の低い定例会議をできるだけなくす傾向が強い。その中で最近、脚光を浴びているのが「オールハンズ(all hands)」と呼ばれる会議だ。海事用語の「all hands on deck!」(総員、甲板へ!全員緊急集合)を縮めたもので、全従業員を呼び集める会議を指す。 社長が自らすべての従業員に直接訴える好機と評価されている。グーグル、フェイスブック、リンクトインをはじめ 「全員集合」透明性高める
十分な睡眠 生産性と直結 コラム(ビジネス) 11月16日 「モデル3」の生産問題に直面していたテスラの最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏は今年、週に120時間ほど、誕生日も24時間働いていたそうだ。時間の節約のため、家に帰らず製造現場で睡眠していたという。 ワーカホリックさはシリコンバレーの経営者なら普通だろうと思われるかもしれないが、十分な睡眠を取ることは競争上、有利だとの考えを持っているリーダーは少なくない。 学問的調査によると睡眠とリー 十分な睡眠 生産性と直結
意識調査 社員の不満把握 コラム(ビジネス) 9月7日 シリコンバレーの企業にとって従業員が仕事と会社に満足しているかどうかというのはとても大切だ。 大きな理由はハイテクビジネスに必要な高等なスキルを持っている人(例えば専門性を有するコンピュータープログラマー)はとても限られており、優秀な労働力を引き寄せて定着させるための企業間の競争は非常に激しいからだ。せっかく採用した従業員が満足していなければ、すぐに他の企業へ流出してしまう。 シリコンバレーの企 意識調査 社員の不満把握
奉仕型リーダーに支持 コラム(ビジネス) 7月27日 「シリコンバレー式リーダーシップ」を考えるとき、象徴的な人物としてスティーブ・ジョブズ氏をまず思い浮かべるかもしれない。彼は高い才能の持ち主だが、独裁者的な雰囲気で部下を怒鳴りつけていた典型的な「鬼上司」だったのは有名な話だ。 今のシリコンバレーのリーダーには部下に厳しいだけの管理スタイルはあまり効果的ではなく、むしろ逆効果になっているとの認識が広まっている。その結果、ジョブズ氏の正反対といえる 奉仕型リーダーに支持
臨機応変な「新」人事評価 コラム(ビジネス) 6月8日 シリコンバレーの企業のビジネスアプローチの特徴は今までのやり方にこだわらず、どんどん改善を進めていくことにある。それは技術やビジネスモデルだけではなく、組織のプロセスや人事管理にも言えることだ。 アドビシステムズ、ユーデミー、ジュニパーシステムズなど多くのシリコンバレーの企業は最近、従来の年1回の勤務評定プロセス(従業員評価表記入後、それを基に面接で従業員にフィードバックするやり方)を捨て、「継 臨機応変な「新」人事評価
「機敏さ」人事管理にも コラム(ビジネス) 4月20日 市場や顧客ニーズの変化が早い現代では、迅速なイノベーションが全ての企業にとって戦略的な課題となっている。多くの企業が模範とするのは、シリコンバレーのハイテク企業だ。 シリコンバレーの企業の素早さの秘訣の一つは、アジャイルと呼ばれる方法にある。辞書では「身軽で機敏な」という意味を持つ。ソフトウエア開発の分野で、作成プロセスの効率を上げ、顧客ニーズにより上手に応える方法として、2001年に誕生した。 「機敏さ」人事管理にも
ハイテク企業に大学の力 コラム(ビジネス) 3月2日 企業文化を一新したり、優位性を強化したりするため、大学の力を借りて従業員教育に努めるハイテク企業が目立ってきている。 代表例がウーバーテクノロジーズだ。スキャンダルに見舞われていたウーバーは、新スタートを切るために、ハーバード大学ビジネススクールのフランセス・フレイ教授に協力を依頼した。彼女は大学を休職し、ウーバーの戦略とリーダーシップ担当のシニア・バイス・プレジデントになった。 彼女はウーバー ハイテク企業に大学の力
広がる「好きなだけ休暇」 コラム(ビジネス) 1月12日 無料のグルメ昼食、会社でのマッサージサービス、職場への犬の連れ込み可――。シリコンバレーの会社は従業員に魅力的な特典を提供している。こうした特典がシリコンバレー以外の米国の地域に広まっているのをあまり見ることはない。しかし1つだけ例外がある。無限休暇制度だ。 無限と言っても、休暇をいつでも無制限にとっていいというわけではない。職務内容をこなし、上司の了解を得る必要がある。しかし、それを満たせば、 広がる「好きなだけ休暇」
イノベーション生む風土 コラム(ビジネス) 11月17日 シリコンバレーの企業のイノベーションはいつも羨望の的である。しかし、シリコンバレーの企業が重点を置いているのは、何かの技術といったようなものだけではない。彼らが今、力を注いでいるのはチームの働き方と風土である。 チームにおける良い人間関係を促進するために、シリコンバレーの企業は様々な方策をとっている。会話や打ち合わせをしやすいオフィスデザインにお金をかけたり、意見交換やチームビルディングを目的と イノベーション生む風土