指導者が挑む日程闘争 風見鶏 コラム(経済・政治) 政治 2月17日 政治の本質は日程闘争である。3月1日を交渉期限とする米中貿易協議しかり、3月29日の英国の欧州連合(EU)からの離脱(ブレクジット)問題しかり、だ。日本の衆院解散・総選挙や国会も同じだ。 米中貿易協議の主導権は米側にある。トランプ米大統領は中国が提案したとされる習近平国家主席との会談に意欲を示したかと思えば、否定したり、気分次第の発言を繰り返す。期限の延長にまで触れる始末だ。 中国が知的財産権の 指導者が挑む日程闘争
「核条約の死で揺れるアジア 日本の選択は」 秋田 浩之 Deep Insight 本社コメンテーター 2月8日 約30年にわたり、米国とロシアの軍拡を抑えてきた条約が消えかけている。両大国がにらみ合う欧州だけでなく、アジア太平洋も荒波にさらされかねない。 日本は予想される影響にどう向き合い、どのような手を打つべきなのか、考えてみたい。 問題となっているのは、中距離核戦力(INF)全廃条約。米国が今月2日に離脱を決め、ロシアも履行をやめた。もはや、蘇生させるのは難しそうだ。 一見すると、核軍縮の条約にみえる 「核条約の死で揺れるアジア 日本の選択は」
北方領土「2島返還」論 安倍家30年目のデジャブ 政治アカデメイア コラム(経済・政治) 政治 1月29日 北方領土問題を解決して日ロ平和条約を締結する意欲を燃やす首相の安倍晋三。北方四島のうち、歯舞群島と色丹島の日本への引き渡しを明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎とする交渉は、父の安倍晋太郎も病と闘った晩年に探りかけた。だが、両外交当局ともに「2島返還」論には乗ろうとせず頓挫し、政治的打撃を被る痛恨事となった。足かけ30年目、父の遺志も継ぐ交渉で、晋三はデジャブ(既視感)を振り払えるのか。 ■父・安倍晋太郎の挫折 北方領土「2島返還」論 安倍家30年目のデジャブ
亥年選挙にシシは出るか(大機小機) マーケットニュース 1月7日 今年は亥(い)年。政界は12年に一度、統一地方選と参院選が重なる「亥年選挙」の年だ。12年前と24年前の前2回は自民党が苦戦し、結果として時の総裁は2度とも総裁の座を追われた。しかも、12年前の総裁は安倍晋三首相だった。それだけに与野党問わず、政界がなにかとかまびすしいのもうなずける。 「亥」、イノシシといえば、政治家がよく使う言葉がある。「山より大きなシシは出ない」。池田勇人氏が難局に直面した 亥年選挙にシシは出るか(大機小機)
1989~99年(1) 消費税導入、3度目の正直 平成の30年 12月29日 2019年5月1日の改元まで残り4カ月。31日は平成最後の年末となる。30年間の移り変わりを、節目となった年を中心に振り返った。 1989~99年(1) 消費税導入、3度目の正直
安倍政権7年目に 改憲・北方領土、レガシーに狙い 「佐藤になってはいけない」 政治 12月27日 第2次安倍政権の発足から26日で6年となり異例の長期政権は7年目に入った。安倍晋三首相が政権のレガシー(政治的功績)に狙うのは任期中の憲法改正と北方領土問題の解決だ。これまで政権を支えてきたのは回復基調にある経済だ。世界景気は不透明さを増しており、2019年10月の消費増税後も経済運営の展望を示せるかがレガシーの実現を左右する。 首相の自民党総裁としての任期は21年9月まで。このまま続けば19年 安倍政権7年目に 改憲・北方領土、レガシーに狙い 「佐藤になってはいけない」
尊大さ戒める「鄧小平金言」は習近平氏に響くか トランプ政権 習政権 習政権ウオッチ 米中衝突 貿易摩擦 ファーウェイ副会長逮捕 コラム(国際・アジア) 中国・台湾 北米 12月19日 1978年12月に端を発する中国の「改革開放」から40年。国家主席の習近平(シー・ジンピン)が演説した記念大会では中国を世界第2の経済大国に押し上げた最大の功労者、鄧小平にスポットライトを当てる演出を避けた。それが昨年の共産党大会で宣言した「習近平新時代」の雰囲気だ。 鄧小平は97年に世を去るまで20年にわたり事実上、中国の頂点にいた。その息子、鄧樸方(74)が9月、中国の身体障害者の大会で語っ 尊大さ戒める「鄧小平金言」は習近平氏に響くか
首相と税調会長のはざま 風見鶏 コラム(経済・政治) 経済 政治 12月16日 1997年、橋本龍太郎首相が行財政改革を進めているときのことだ。橋本政権で進める改革にアドバイスをもらうため、官僚が竹下登元首相を訪ねると「中曽根財政、竹下税制という言葉があったんだ」とにこやかに語ったという。 竹下氏は大平正芳政権、その後の中曽根康弘政権で蔵相を務めている。この時、話を聞いた元官僚は「中曽根政権の蔵相時代を含め『あの頃の税財政はすべて自分が仕切った』という自負を感じた」と振り返 首相と税調会長のはざま
高坂正堯 服部龍二著 批評 12月15日 高坂(こうさか)正堯(まさたか)という名前は、今も書店に並ぶいくつかのその著作、たとえば『国際政治』(中公新書)によって人々に記憶されているのではないか。その活動時期は長く、1960年代から90年代まで、新聞や雑誌、書籍、さらにはテレビなど多くのメディアで、高坂は活躍した。 ところが、その人と時代についての本格的な評伝は、日本政治外交史研究者として活躍する著者による本書が最初となる。すでに多くの 高坂正堯 服部龍二著
規制改革「経済」から「社会」へ 岩盤打破なお遠く 政治 12月14日 規制改革は歴代政権で経済政策の重要な柱になってきた。安倍晋三首相も農業や医療といった中央省庁や業界団体の抵抗が強い分野に「岩盤規制」があると指摘し、改革を進める。1980年代以降の歴史を振り返ると「経済的規制」から「社会的規制」への流れが見えてきた。 政府の規制改革推進会議は11月19日、首相に答申を提出した。柱は携帯電話料金の引き下げだ。首相は「規制改革こそ新しい時代を切り開いていく成長のメイ 規制改革「経済」から「社会」へ 岩盤打破なお遠く