華国鋒100年、習近平氏が警告した「紅二代」分派活動 習政権 習政権ウオッチ 中沢 克二 中国・台湾 編集委員 コラム 2月24日 毛沢東が指名した後継者として一時、全ての重要ポストを一身に集めた華国鋒(1921~2008年)。中国共産党の歴史上で唯一、中央委員会主席(党主席)、中央軍事委員会主席、国務院総理(首相)を兼任した人物の晩年は不遇で、08年北京五輪の最中、静かにこの世を去った後は話題に上ることも少なかった。 忘れられた「英雄」の生誕100年を記念する座談会が2月20日、北京で盛大に開かれたことが中国政界で大きな話 華国鋒100年、習近平氏が警告した「紅二代」分派活動
バイデン氏の「お歳暮」演出、習近平氏が巧妙な時間稼ぎ 米中衝突 習政権 バイデン政権 習政権ウオッチ 中沢 克二 北米 中国・台湾 編集委員 コラム 2月17日 中国には春節(旧正月)の長い休みに際し、目上の人へご挨拶に伺う「拝年」という習慣がある。もちろん、何らかの手土産は欠かせない。日本式に考えれば「お歳暮」や「お年賀」である。国家主席の習近平(シー・ジンピン)らも旧正月を前に電話などで元国家主席の江沢民ら長老を慰問したと報じられた。 そして春節を翌日に控え、大みそかに当たる華やいだ11日、習と米大統領のジョー・バイデンの初めての電話協議がようやく実 バイデン氏の「お歳暮」演出、習近平氏が巧妙な時間稼ぎ
習氏のTPP戦略に思わぬ壁 英国「脱欧入亜」の衝撃 英EU離脱 習政権 香港デモ 習政権ウオッチ 中沢 克二 編集委員 コラム 2月10日 米大統領に就いたジョー・バイデンと中国国家主席の習近平(シー・ジンピン)の首脳電話協議が実現しないなど米中関係膠着のなか、見逃せないのがバイデン政権が重視する同盟国英国と中国の急速な関係冷え込みである。 特に興味深いのは、欧州連合(EU)から離脱した英国の「脱欧入亜」と日本への接近が中国のアジア・太平洋戦略に大きな影響を及ぼしかねないとする中国の外交関係者らによる分析だ。一部では、1世紀以上前の 習氏のTPP戦略に思わぬ壁 英国「脱欧入亜」の衝撃
中国「第2海軍」の法律戦 習近平氏の権力闘争透ける 習政権ウオッチ 中沢 克二 中国・台湾 編集委員 コラム 2月3日 「(中国の)軍、武装警察(武警)ばかりか海警局まで直接指揮できるような『集中統一指導』は、習近平(シー・ジンピン)主席が自ら指示してきた闘争に継ぐ闘争の末、勝ち取った。それがようやく完成しつつある」 中国の政治、行政機構に詳しいある研究者は、いわば権力闘争のたまものとしての権限集中に注目する。2月1日の中国海警法の施行で波紋を広げている中国海警局の成り立ちも権力闘争と無縁ではないという指摘は極め 中国「第2海軍」の法律戦 習近平氏の権力闘争透ける
バイデン政権でも台湾緊迫、中国が狙うもう一つの島 ダボス会議 米中衝突 バイデン政権 習政権ウオッチ 中沢 克二 中国・台湾 編集委員 コラム 1月27日 25日夜、中国の人々が手にするスマートフォン上に映し出されたのは、世界経済フォーラム(WEF)主催のオンライン会議でバイデン米政権を念頭に「国際協調の重要性」を熱心に説く国家主席の習近平(シー・ジンピン)の姿だ。 重要演説の中継の途中、習の発言を邪魔するかのように画面に出現したテロップがあった。台湾への軍事、外交、経済的な圧力を停止するよう求めた米国務省の声明を「笑い話」「紙切れにすぎない」と嘲 バイデン政権でも台湾緊迫、中国が狙うもう一つの島
中国、コロナ「戦時宣言」乱用厳禁が証明する危機再来 新型コロナ 習政権ウオッチ 中沢 克二 中国・台湾 編集委員 コラム 1月20日 羊飼いの少年がいつも「オオカミが来るぞ」とウソを叫んでいると、本当にオオカミが来た時、大人に信じてもらえず、羊が食い尽くされる大惨事を招く。そんなイソップの寓話(ぐうわ)まで引いて中国の中央政府が各地方の新型コロナウイルス対策の虚飾を厳しく非難する異常事態が起きている。 問題になったのは、コロナとの戦いで安易に「戦時状態」に入ったという宣言を乱発する地方政府の行動だ。「大砲を持ち出して蚊を打つま 中国、コロナ「戦時宣言」乱用厳禁が証明する危機再来
習近平執務室の写真に透けるコロナ起源追究への壁 新型コロナ 習政権ウオッチ 中沢 克二 中国・台湾 編集委員 コラム 1月13日 中国政府が、湖北省武漢市などでの世界保健機関(WHO)による新型コロナウイルスの起源に関する本格的な現地調査を1年近く拒んできた理解に苦しむ行動の本当の理由は何か。その一端が透ける記念写真が、国家主席の習近平(シー・ジンピン)が執務する北京・中南海の仕事部屋におかれていることが明らかになった。 20年12月31日、恒例の国民に向けた新年メッセージを読み上げる習の背景にあった書棚に1枚の写真が掲げ 習近平執務室の写真に透けるコロナ起源追究への壁
米欧同盟裂く「離間の計」、習近平軍団が仕掛けた心理戦 米中衝突 貿易摩擦 習政権 バイデン次期政権 習政権ウオッチ 中沢 克二 北米 中国・台湾 編集委員 ヨーロッパ コラム 1月6日 2020年12月30日夜、ほぼ全ての中国国内メディアは、中国・欧州連合(EU)投資協定の交渉妥結の速報を数億の市民が手にするスマートフォンに向けて流し続けた。6年にわたる交渉の節目にテレビ画面に現れたのは国家主席の習近平(シー・ジンピン)、EU議長国であるドイツの首相、メルケル、そしてフランス大統領のマクロンらだ。新型コロナウイルス禍を象徴するオンライン首脳会議の光景である。 中国のネット上で目 米欧同盟裂く「離間の計」、習近平軍団が仕掛けた心理戦
コロナ禍1年、習近平経済方針から消された警鐘の言 米中衝突 新型コロナ 貿易摩擦 習政権ウオッチ 中沢 克二 中国・台湾 編集委員 コラム 12月23日 中国共産党の重要会議の発表では、難解な文言そのものより、書いていない中身のほうが極めて大きな意味を持つ。特に以前は触れていたのに今回、消された文言に注目すべきだ。 先に開かれた2021年の経済運営を巡る中央経済工作会議に当てはめるなら、それは「経済の下押し圧力が増している」という表現の消滅である。19年12月中旬の同じ会議で国家主席の習近平(シー・ジンピン)はこんな厳しい表現で訴えかけていたのに コロナ禍1年、習近平経済方針から消された警鐘の言
「無秩序な資本」アリババも標的 習近平氏が急旋回 習政権ウオッチ 中沢 克二 中国・台湾 編集委員 コラム 12月16日 計画経済の伝統を引きずる中国の12月は来年のかじ取りを決める重要な季節である。繁忙期の北京・中南海で注目すべき動きがあった。 実名こそ挙がらなかったが標的の一つは電子商取引最大手のアリババ集団、その創業者で「紅い資本家」の馬雲(ジャック・マー)である。馬雲は中国共産党員だが、アリババ傘下のアント・グループは先に突然、上場延期に追い込まれた。 中国経済と共産党に多大な貢献をしてきた紅いアリババ帝国 「無秩序な資本」アリババも標的 習近平氏が急旋回