吉本隆明からはじまる 瀬尾育生著 読書 11月2日 吉本隆明が亡くなってから、7年半、待望の吉本隆明論が、瀬尾育生の手によって出された。著者がもっとも思想的な力を傾けているのは、巻頭に置かれた60頁(ページ)に及ぶ力作論文「エンテレケイアにいたる」だろう。吉本の主要な著作、文学者の戦争責任論、『言語にとって美とはなにか』、『共同幻想論』、スターリン主義批判、『心的現象論』、宗教論などが対象になっているが、ただ、それを論じているわけではない。それぞ 吉本隆明からはじまる 瀬尾育生著
「詩人として生み出した言葉」北川透氏 3月16日 詩人の北川透さんの話 吉本さんは「自分は一貫して詩人だ」と誇らかに語っていた。「言語にとって美とはなにか」などの理論的著作にも、詩人として言葉を生み出してきた実感が流れている。ベルクソンなどの思想を取り込みながらもそれを徹底的に咀嚼し、独自の思想を打ち 「詩人として生み出した言葉」北川透氏
中原中也賞に辺見さんの「生首」 2月12日 優れた現代詩集に贈られる「中原中也賞」の選考会が12日、山口市で開かれ、埼玉県川越市の作家、辺見庸さん(66)の詩集「生首」が選ばれた。 詩集は辺見さんが2007年ごろから創作した46編を収録。腐敗し機能不全に陥った社会に対する皮肉が、臨場感のある文体で描かれている。 詩人、北川透さんら6人の選考委員は「現代社会がかかえる矛盾をリアルに表現している」と評価。「ジャーナリス 中原中也賞に辺見さんの「生首」