日銀短観に影落とす「素材不足」 自動車は先行き悪化 NQNスペシャル コラム 4月1日 日銀が1日に発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、現状の景況感こそ強い数字が並んだ半面、先行きに対する企業の不安も浮き彫りになった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて大幅に減産していた製造業が足元で一斉に増産に動いたことで、自動車などを中心に半導体など素材の「奪い合い」が発生しているためだ。素材不足は当面、企業の景況感の回復に水を差す公算が大きい。 景況感改善、早くも頭打ちの兆し 日銀短観に影落とす「素材不足」 自動車は先行き悪化
円一時110円台、トランプ相場に並ぶ3カ月連続「陰線」へ NQNスペシャル コラム 3月30日 円の対ドル相場が下げ足を速めている。30日午後の東京外国為替市場では一時約1年ぶりに1ドル=110円台の円安・ドル高水準を付けた。3月はあと1日取引を残すが、月足チャート上で終値が始値を下回る「陰線」を引くのが確実な情勢だ。3カ月連続の陰線となり、2016年末にかけての「トランプ相場」以来約4年ぶりの記録となる見込み。実は、3カ月連続で陰線を引くのは10年以降で今回を除き4回しかない。いずれも金 円一時110円台、トランプ相場に並ぶ3カ月連続「陰線」へ
揺れる債券市場 日銀の変動幅「若干拡大」報道に驚く NQNスペシャル コラム 3月18日 日銀が進める金融政策の「点検」結果発表をあす19日に控え、債券市場が揺れている。きょう正午、日経電子版が「長期金利の誘導策は変動を認める幅を現状より若干広げ、プラスマイナス0.25%程度とする方向」と報じたためだ。ここまで、許容変動幅は「拡大せず」との見方が多数を占めていた市場に驚きが広がった。 3度目のサプライズだ――。日銀が許容する長期金利の変動幅を巡っては、これまで市場の見方が二転三転して 揺れる債券市場 日銀の変動幅「若干拡大」報道に驚く
FRB緩和継続 「円安継続」「金利上昇なお」市場の見方 NQNスペシャル コラム 3月18日 米連邦準備理事会(FRB)は17日、米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、少なくとも2023年末までゼロ金利政策を継続する方針を示した。同日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が高値を更新し、18日の東京市場では日経平均株価が一時、前日比500円を超える上昇となった。ひとまず市場はFRBの姿勢を好感した。この先をどう見るべきか、市場関係者に聞いた。 【株式】 ■安心感広がる 日経平均は昨年来高 FRB緩和継続 「円安継続」「金利上昇なお」市場の見方
米金利高に揺れる「点検」 日銀、緩和長期化へ柔軟性 NQNスペシャル コラム 3月11日 日銀は18~19日に金融政策決定会合を開く。終了後に金融政策の「点検」結果を公表するとあって、市場の注目度はいつになく高い。2%の物価安定目標の達成が遠のくなか、日銀は長引く低金利に伴う副作用の軽減策を示しつつ、さらなる緩和の長期化に道筋を付けたい考えだ。ただ、2月末以降は米国の長期金利が予想外に上昇した。点検を巡る議論は複雑さを増しており、市場では様々な見方が飛び交っている。 市場で意見が分か 米金利高に揺れる「点検」 日銀、緩和長期化へ柔軟性
世界が見守る米長期金利 入札ラッシュ、上昇に身構え NQNスペシャル コラム 3月4日 世界の投資家が最も関心を寄せているのが米国の長期金利だ。3月に入り、それまでの急上昇からは落ち着きつつあるものの、来週は米国債の入札が相次ぐ。「入札ラッシュ」で需給の緩みが一段と鮮明になれば、米長期金利は再び上昇が加速しかねず、金融・資本市場では警戒モードが広がっている。 米国の入札ラッシュに先立ち、日本では4日に財務省が30年物国債入札を実施した。入札では最低落札価格が100円ちょうどとなり市 世界が見守る米長期金利 入札ラッシュ、上昇に身構え
年度末、機関投資家どう動く 株式、利益確定売り圧力も NQNスペシャル コラム 2月25日 新型コロナウイルスの感染拡大でマーケットが大混乱した2020年3月からまもなく1年がたつ。コロナ禍の収束にはなお時間がかかりそうだが、各国当局が大胆な金融緩和や財政拡張に動き、マーケットは20年4月以降、急速に持ち直した。株価は日米ともに昨年3月末を大きく上回っている。国内の機関投資家は、決算期である年度末に向け今年はどう動くのか。 24日時点で日経平均株価は昨年3月末を6割近く上回る。同期間の 年度末、機関投資家どう動く 株式、利益確定売り圧力も
長期金利0.1%に上昇 コロナ前に回帰 日銀は静観か NQNスペシャル コラム 2月19日 国内債券市場で長期金利が上昇(価格は下落)基調を強めている。指標となる新発10年物国債の利回りは19日、節目の0.1%を付けた。2018年11月以来およそ2年3カ月ぶりの高水準。新型コロナウイルスの感染拡大が世界的な金融・資本市場のパニックを招いて国内長期金利も急上昇した昨年3月の水準(0.095%)を上回り、「コロナ前」に回帰した形だ。日銀は足元で静観しているとみられ、長期金利はなお上昇余地が 長期金利0.1%に上昇 コロナ前に回帰 日銀は静観か
円、先安観根強く 米予想インフレ率6年半ぶり高さ NQNスペシャル コラム 2月9日 米国の物価上昇を背景に円安・ドル高が一段と進むとの見方が増えている。市場の予想物価上昇率を示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は8日に2.22%と2014年8月以来、6年半ぶりの水準に浮上した。米長期金利の先高観が強まっており、日米金利差の拡大を手掛かりとした円売り・ドル買いは再び勢いを取り戻しそうな気配だ。 米セントルイス連邦準備銀行のデータによると、米国債利回りから物価連動国債利回り 円、先安観根強く 米予想インフレ率6年半ぶり高さ
預金急増、待機資金は国債へ 国内金利、米国に追随せず NQNスペシャル コラム 1月14日 国内金利の上昇(債券価格の下落)の勢いが鈍っている。景気の先行き不安で安全資産とされる債券に買いが入っているのが主な要因だが、銀行の国債投資の原資が厚みを増していることも見逃せない。債券の需給は引き締まりが意識され、国内金利が米金利の上昇に追随する機運は乏しくなっている。 銀行の国債投資の原資は家計や企業の預金だ。日銀が12日に発表した2020年12月の貸出・預金動向によると、全国の銀行の預金平 預金急増、待機資金は国債へ 国内金利、米国に追随せず