「線」の思考 原武史著 読書 11月21日 本書の第五章の写真を見て、不謹慎ながら噴き出してしまった。千葉県の藻原寺で建設中の「日蓮大聖人大銅像」は、全長20メートルの予定が資金不足で、高さ5分の1の頭部しかできていない。それだけが置かれると、まるで生き埋め状態の人に見えてしまう。 著者の原武史氏は、交通や地理空間の観点から近代天皇論を刷新してきた歴史家だ。主著『可視化された帝国』は、明治初期の時点では、一般国民にとって民間信仰上の「生き 「線」の思考 原武史著