カーボンゼロ特集ページ

電気自動車(EV)や太陽光発電などの普及とともに蓄電池の市場拡大が見込まれる。日本政府が2050年の温暖化ガス排出実質ゼロの目標を打ち出したこともあり、脱炭素の機運も高まっている。現在主流のリチウムイオン電池に加えて、別方式や新素材を使った次世代電池の技術開発競争が本格化している。 ■脱炭素のエネルギー源 3月4日、日立造船株が突如として制限値幅の上限(ストップ高水準)となる前日比150円(19
次世代電池、日本勢は「固体」で猛チャージ
日本製紙は世界的に需給が逼迫するレアメタルを使わない高性能電池の開発に乗り出す。木質材料を使い、容量は現在主流のリチウムイオン電池の約2.5倍となる。まず再生可能エネルギー向け蓄電池としての利用を目指し、将来は電気自動車(EV)での採用も狙う。実用化すれば脱炭素に欠かせない高性能電池の安定生産につながる。 EVが採用するリチウムイオン電池や太陽光発電所に使う蓄電池はコバルトやリチウムなどのレアメ
木を構成する繊維を細かくほぐした素材「CNF」を蓄電池に応用する
レアメタル不要の電池、日本製紙が開発へ 容量も2.5倍
電池用材料開発のLEシステム(福岡県久留米市)は「レドックスフロー電池」と呼ばれる、長寿命で安全性が高い蓄電池の電解液を量産する。原料が希少で高価なことが課題だったが、産業廃棄物から安価に原料を回収する技術を開発。福島県に8月にも新工場を建設し、年内に稼働する。再生可能エネルギー向け蓄電池用として国内メーカーに販売するほか、欧州企業への技術供与を目指す。 レドックスフロー電池はバナジウムなどのイ
茨城県つくば市で電解液の技術研究と試験生産をしている
LEシステム、長寿命・安全な蓄電池の電解液量産 福島で
太陽光パネル世界最大手の中国ジンコソーラーの日本法人、ジンコソーラージャパン(東京・中央)は、日本で蓄電池事業に参入する。7月にも住宅向け蓄電池を発売する。戸建て住宅の屋根などに太陽光パネルを設けている一般家庭向けの需要を取り込む狙いだ。シャープやパナソニックなど日本企業が高いシェアを持つ市場に最大手の外資系パネルメーカーが切り込む。 ジンコソーラーが販売するのはリチウムイオン蓄電池の「SUNT
太陽光パネル最大手のジンコソーラーは、日本の蓄電池市場に参入する
中国太陽光パネル最大手、日本で蓄電池 低価格で攻勢
総合商社がスタートアップとの協業を急いでいる。新型コロナウイルス禍ではビジネスの前提が変貌し新しい技術や発想が一段と求められる。商社進化論の第7部は商社各社がスタートアップと新ビジネスに挑む姿からコロナ後の世界を読み解く。初回は蓄電池など生活消費分野で従来の事業モデルからの転換に挑む伊藤忠商事を追う。 「一般家庭でもそんなことができるのか」。2021年3月、伊藤忠商事の発表に電力業界は騒然とした
伊藤忠、脱炭素でスタートアップ連携 AI管理の蓄電池
2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンゼロ社会」に向けて世界が走り始めた。再生可能エネルギーや電気自動車の利用が前提となり、蓄電池の普及が命運を握る。主力のリチウムイオン電池は中国や韓国の企業が市場を席巻するが、大電化時代にはコスト低下や安全確保、蓄電能力の向上と、さらなるイノベーションが必要になる。日本企業にも商機はある。 世界に先駆けてリチウムイオン電池を商品化した日本
蓄電池で競う世界 日本勢、技術力で商機
日本政府は2050年に再生可能エネルギーで、電力の5~6割を賄う目標を掲げている。天候に左右されやすい再生エネを主力電源にするには、電気をためて調整する蓄電池が不可欠で、国内では原子力発電所10基分の出力相当が必要になるとの試算もある。日本勢は送電網の安定化に使う「定置用」や、エネルギー効率の高さから次世代電池といわれる「全固体」で強みがある。 「この分野ではうちが世界のトップランナー。数十年単
蓄電池開発、「定置型」「全固体」に日本勢強み
総合商社を中心に海運業界の脱炭素を後押しする動きが広がっている。住友商事はこのほど、ノルウェーの船舶向けバッテリーシステム大手と共同で、エネルギー貯蔵システムの販売・保守を手掛ける新会社を設立した。豊田通商は軽油代替燃料のバイオディーゼル燃料を使って船を運航する実証実験を始めた。船舶の二酸化炭素(CO2)排出規制が強まる見通しのなか、脱炭素関連の需要を取り込もうと各社が競っている。 蓄電池と電力
住友商事、船舶の脱炭素後押し 電力貯蔵で新会社
クルマの電動化が加速する中で、不安を抱えているのが電池だ。特に気になるのが、日本の電池産業は海外勢に敗れて衰退するのか、という点。疑問を韓国の大手電池メーカー、サムスンSDIで常務を務めた経験を持つ佐藤登氏(名古屋大学未来社会創造機構客員教授)にぶつけ、日本の電池産業への「処方箋」を探った。 なぜEV発火事故が頻発 ──まず気になるのは、電気自動車(EV)の発火事故が相次いでいる。韓国LGエナジ
日本の電池「3陣営に集約を」 元サムスンSDI佐藤氏
電気自動車(EV)は「排ガス」を出さず脱炭素にうってつけの技術に思えるが、死角がある。製造時にガソリン車を上回る二酸化炭素(CO2)が出る。さらに、充電する電気がクリーンでなければ、電気を使うたびに温暖化ガスを排出しているようなものだ。2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにしようと、日本などの主要国は30年代にガソリン車の新車販売を禁じる。EVの普及は切り札になるのか、それともイメージ先行
EVでも「排ガス」、製造時にCO2 脱炭素の覚悟問う