米農家の景況改善、中国の「爆買い」が起点 商品ニュース 商品 3月2日 米国の農家の経営状況が改善している。米先物取引所運営大手のCMEグループと米パデュー大学が2月に発表した1月の米農家景況感指数は167と高水準だった。中国による大量の買いが入り、大豆やトウモロコシなど穀物の国際価格が軒並み高騰したことが背景にある。ただ、バイデン政権となり米中関係も変わるとの見方から今後の対中輸出を不安視する声もあるようだ。 米農家景況感指数は大豆などの穀物や畜産農家400戸から 米農家の景況改善、中国の「爆買い」が起点
豪州で相次ぐ製油所の閉鎖、中国の「メガ製油所」脅威に 商品ニュース コラム 商品 2月23日 オーストラリアで製油所閉鎖が加速している。中国や中東で大量に石油製品をつくれる「メガ製油所」の新設が相次ぎ、豪州の製油所は価格競争力の面で太刀打ちできないためだ。石油製品の輸入依存度が高まりエネルギー安全保障の議論も活発になっている。脱炭素の流れから、国内の製油所新設は難しくジレンマに陥っている。 「(石油精製をやめて)石油製品の輸入基地への転換がベストな選択と判断した」。BPオーストラリアは2 豪州で相次ぐ製油所の閉鎖、中国の「メガ製油所」脅威に
電力スポット、平時取り戻す 高騰鎮めた「需給曲線」 商品ニュース 商品 2月16日 卸電力のスポット価格の高騰が落ち着いてきた。寒さが和らいだことで電力需要が一服したほか、不足していた燃料調達も進んで電力会社の出力が回復。価格高騰で痛手を被った新電力の救済策として、入札価格の動きを示す「需給曲線」を国が公開したことも値下がりにつながった。市場価格の急騰に国が介入する異例の展開となった。 日本卸電力取引所(JEPX)で毎日取引する電力のスポット市場では、全国の相場動向を映す指標価 電力スポット、平時取り戻す 高騰鎮めた「需給曲線」
カカオ豆、アフリカ発の割増金の値下げドミノ 商品ニュース サービス・食品 商品 環境エネ・素材 2月9日 チョコレートの原料、カカオ豆の西アフリカの産地が苦境に立たされている。新型コロナウイルスの感染拡大による需要減で在庫が積み上がっている。少しでも売り込もうとプレミアム(割増金)を割り引く例も出始めた。農家の手取り収入が減り生産意欲が低下すれば、今後の供給に影響しかねない。 「産地は相当困窮しているようだ」。ある商社の担当者はこう話す。カカオ豆生産の6割のシェアを持つ西アフリカ、コートジボワールと カカオ豆、アフリカ発の割増金の値下げドミノ
レアアース、トルコに日本企業の熱視線 調達先多様化へ 商品ニュース 商品 2月2日 欧米や日本、中国など主要国が脱炭素の目標を掲げ、普及が見込まれる電気自動車(EV)のモーター用磁石に使われるレアアース(希土類)。需要は高まる一方だが、中国などに偏在しており、供給リスクもある。そこで今、新たな生産国として中東のトルコに注目が集まっている。 「(磁石に使う)ネオジムが採れる当社の鉱山は有望だ」。トルコの鉱山会社エティ・マーデンのルトフィ・トザール氏は2020年12月、石油天然ガス レアアース、トルコに日本企業の熱視線 調達先多様化へ
ロシアの金保有、ドル上回る 「ドル依存」脱却狙いか 商品ニュース 商品 1月26日 ロシアで脱「米ドル依存」が進みつつある。ロシア中央銀行が1月公表した報告書によると、2020年6月時点で同国が保有する外貨準備の構成比率で金が米ドルの比率を上回った。無国籍通貨とみなされドルの代替資産と位置づけられる金が、基軸通貨のドルの比率を上回るのは、統計を遡れる14年以降では初めてとなる。 ロシア中銀は保有する外貨準備の構成比率を半年後に公表する。1月中旬公表の最新データによると、同国の外 ロシアの金保有、ドル上回る 「ドル依存」脱却狙いか
豪州産大麦、行き先は中東に 中国と対立で販路開拓急ぐ 商品ニュース 新型コロナ 商品 1月19日 飼料やビールに使う大麦の輸出大国のオーストラリアは、サウジアラビアなど中東諸国に大麦の販売攻勢をかけている。最大輸出先の中国が関税を引き上げ、輸出が激減したためだ。背景には新型コロナウイルスを巡る中国との対立がある。ただ、中国の代替先となるほどの数量を販売できないとの見方が強く、輸出価格は低迷している。豪州の大麦農家には懸念が広がっている。 「事実や証拠が不足したままで決定した」。豪州のバーミン 豪州産大麦、行き先は中東に 中国と対立で販路開拓急ぐ
金・ビットコインが急落、米金利上昇・ドル高で 商品ニュース コラム 商品 1月12日更新 金と「デジタルゴールド」とも呼ばれる暗号資産のビットコインがともに急落した。米金利上昇やドル高をきっかけに、インフレ防衛や通貨代替など似たような理由で買われてきた両者の利益確定売りが強まった。ただ、ビットコインの値動きは金を大きく上回る。昨年後半以降、短期利益を求める投機マネーが金からビットコインにシフト。小さな市場に激しく出入りする投機マネーが荒い値動きを主導したとみられる。 金の国際指標であ 金・ビットコインが急落、米金利上昇・ドル高で
天然ゴム、アジア産地で再び労働力不足か 需給も逼迫 商品ニュース コラム 商品 1月12日 自動車用タイヤの原料である天然ゴムの最大産地タイで、生産不安が再燃する恐れが広がり始めた。2020年末から新型コロナウイルス感染拡大が再び勢いを増し、樹木の性質から樹液採取量が落ちる2~4月を過ぎても、情勢が落ち着かずに外国人労働者が不足するとの観測が浮上。21年も昨年同様にゴムの需給が逼迫する可能性がある。 「20年の天然ゴム生産は複数の要因が重なり打撃を受けた」。在日タイ大使館の参事官(農務 天然ゴム、アジア産地で再び労働力不足か 需給も逼迫
国際商品、21年占う3つの視点 米外交・ドル安・中国景気 商品ニュース 商品 1月2日 新型コロナウイルスの猛威が世界経済を揺さぶり続ける中、2021年の国際商品市況は20年後半以降の上昇基調を維持できるかが試される。まもなく誕生する米国のバイデン新政権による対外政策、金融緩和が招いたドル安の行方、資源需要をけん引する中国の景気動向がカギを握る。 国際商品の総合的な値動きを示すロイター・コアコモディティーCRB指数は160台半ばで推移する。110を割り込んだ20年4月下旬を底に上昇 国際商品、21年占う3つの視点 米外交・ドル安・中国景気