人がやらぬことをやる イチローが貫いたスタンス 3月24日 イチローの成功の秘密はひと言、「人のやらないことをやったから」――。野球評論家で、オリックスの新人時代からその才能に注目していたという「イチロー・ウオッチャー」、権藤博さんに引退の報に接しての思いを寄稿してもらった。 イチローの引退の知らせに驚く一方、昨年あたりから、そろそろ危ないかもという虫の知らせもあったので、やはり、と思わないでもない。 危ないかもと思ったのは2018年3月の米アリゾナでの 人がやらぬことをやる イチローが貫いたスタンス
25年ぶり優勝 緒方監督と広島、実直さの勝利 9月11日 戦力がなければ育てるのみ――。広島の25年ぶりの優勝は緒方孝市監督(47)を含め歴代の監督ら、現場の地道な努力と、選手を引き抜かれてもめげずにやってきた球団の我慢が実った優勝だ。金ならある、といわんばかりの安易な補強に走ってきた球団に投げかけるものは大きい。 ■中崎の成長、指揮官の我慢生きる まず、緒方監督にごめんといっておこう。実は某スポーツ紙の開幕前の順位予想で広島を最下位にした。優勝は巨人。 25年ぶり優勝 緒方監督と広島、実直さの勝利
打倒巨人の気構えを 3月18日 セ・リーグの球団を中心に、キャンプ、オープン戦をみて回っているが、面白くないのは「打倒巨人」の意気込みが伝わってこないことだ。どこの監督も口にはしないが、また2、3位狙いの低レベルの争いになりそうな雰囲気が漂っている。 ■2位に大差、リーグを連覇 2012年、13年とリーグを連覇した巨人と2位チームとのゲーム差は12年が10.5(中日)、13年が12.5(阪神)だった。 この差がさらに広がるのでは 打倒巨人の気構えを
「フルゲートオープン」はまだ早い 2月11日 「巨人の1軍の18投手全員がキャンプ初日からブルペンに入った」と、新聞やテレビが騒いでいた。長いシーズン全体でみると、キャンプは準備体操のようなものなのに、近ごろは2月1日の初日から、主力投手がブルペンに入る。異常事態だ。開幕は2カ月も先だというのに、みんな何を焦っているのか。 ■怖い若手投手の飛ばしすぎ 新聞によると2月1日、若手からベテランまで巨人の1軍投手全員がブルペンに入り、斎藤雅樹投手コ 「フルゲートオープン」はまだ早い
ヤンキース田中、無敗投手の看板おろせば大成功 1月28日 田中将大はメジャーで成功するかと問われれば、技術的にも肉体的にも問題なしと太鼓判を押そう。気がかりな点は1つだけだ。名門ヤンキースとの高額契約のプレッシャー? いやいや。中4日の登板間隔やメジャーの球への適応? いやいや……。 ■天下一品の3球種、メジャーでも通用 メジャーでは先発なら3つの球種、抑えなら2つの球種をもっていれば通用するといわれてきた。かつての大魔神・佐々木主浩やレッドソックス・上 ヤンキース田中、無敗投手の看板おろせば大成功
中日・落合GMは鬼か仏か 1月14日 契約更改で総額約8億円のコストダウンを果たしたという中日の落合博満ゼネラルマネジャー(GM)。選手にとっては鬼もいいところだが、球団経営の視点からみると革命児登場、といえるかもしれない。 故障に泣いたエース、吉見一起が1億円あまり減の1億7千万円(以下、金額はいずれも推定)、主軸の和田一浩は8千万円減の2億5千万円。兼任監督に就任した谷繁元信も選手としての年俸は6千万円減の1億3千万円となった。 中日・落合GMは鬼か仏か
これなら続く、元日からの肉体改造法 12月31日 年の瀬に「来年こそはフルマラソンを走れるように」とか「英語をものにする」といった目標を立てる人もいるだろう。しかし、怖いのは三日坊主。それを避けるために私が編み出した持続可能なトレーニング法を紹介しよう。 ■成長していくアサの葉を毎日飛び越え それは私が社会人のブリヂストンタイヤ時代に吉川英治の宮本武蔵かなにかを読んでいてひらめいたものだ。 剣士を目指す少年が体を鍛えるときに、成長していくアサだか これなら続く、元日からの肉体改造法
飛ばないボールで飛べなかった今年のプロ野球 10月30日 静かなプロ野球のレギュラーシーズンが終わった。飛びにくいボールの採用で、野球の風景も一変。派手なドンパチが少なく、息詰まる投手戦も一皮むけば味気ない貧打戦。玄人受けはしたかもしれないが、多くのファンは楽しめたのだろうか。 ■使用球の統一は英断だったが 五輪やワールド・ベースボール・クラシック(WBC)などの国際舞台で必ず問題になるのが、使用球だった。 日本で普段使っているボールは国際球と比べて、飛 飛ばないボールで飛べなかった今年のプロ野球
落合竜、かわいげのない強さの終着点 10月2日 2004年から昨季までの7年でリーグ優勝3度、日本シリーズ進出4度(07年は2位からクライマックスシリーズを勝ち上がり日本一に)の成績を誇る中日は「常勝軍団」に育ったといっていい。その強い中日を築き上げた落合博満監督(57)が契約期限切れで、今季限りで退陣する。文句なしの成績を残しつつ、ユニホームを脱ぐ名将の引き際に考える。野球にお愛想は必要か否か……。 ■チーム内外ににらみが利く 就任以来の安定 落合竜、かわいげのない強さの終着点
斎藤佑樹の爽やかさの陰に潜んだ計り知れぬ実力 9月4日 この爽やかな風貌と、挫折のザの字もない"履歴書"にだまされてはいけない……。5勝目(8月27日、対西武)を挙げ、本領を発揮してきた日本ハム・斎藤佑樹の姿に、私は今、初めて会ったときの印象が間違いなかったことを確信しつつある。 ■あんなきれいな顔は見たことない もう遠い記憶のようになってしまったが、あの澄んだ瞳は今もありありと思い出すことができる。うわさの斎藤と初めて対面したのは今年2月16日、日本 斎藤佑樹の爽やかさの陰に潜んだ計り知れぬ実力