僕は僕の道をいく (岡崎慎司) サッカーW杯2022写真 サッカー コラム 11月2日 欧州に渡って10数年が過ぎた。日本を離れて、仕事をし、家族と暮らすことで受けた影響は当然大きい。 多くの国が陸続きで接する欧州は、様々な価値観や生き方の人間が混在している。意識せずとも当たり前のように多様性を受け入れざるを得ない社会だ。日本で体験することのなかった主張、行動に驚くことは多かったし、悔しさを味わうことも少なくなかった。 最初の数年間は、どんな理不尽なことも受容し耐えてみせようと奮闘 僕は僕の道をいく (岡崎慎司)
W杯へ最後まであがく(岡崎慎司) サッカーワールドカップ サッカー コラム 10月11日 9月17日、ようやくベルギー1部リーグのシントトロイデンで初ゴールを決めた。8月の移籍加入後から先発出場を続けている。 今回僕はトライアル込みの練習参加を経て、加入にこぎつけた。そういう経験は初めてだったが、今では非常に良い選択だったと感じている。練習で実際にプレーを見た監督が、チームにおける僕の必要性を認めてくれた結果の移籍だからだ。 監督に託されるタスクと僕が感じるこのチームでやるべきこと、 W杯へ最後まであがく(岡崎慎司)
プロ選手に戻れた気分(岡崎慎司) サッカー コラム 9月7日 8月19日、ベルギー1部リーグのシントトロイデンに加入した。翌20日のリーグ戦で先発フル出場し、チームの今季初勝利に貢献できた。 昨季限りでスペイン2部リーグのカルタヘナとの契約が終了し、移籍先を探していた僕は8月8日からシントトロイデンの練習に参加していた。それまでいくつかのクラブに練習参加を打診したものの実現できなかった。昨季の出場実績の少なさと36歳という年齢もネックになっていたに違いない プロ選手に戻れた気分(岡崎慎司)
「見返す」という気持ち 欧州でプレーする僕を支える サッカー コラム 8月10日 欧州サッカーの新シーズンが続々とスタートしている。 今季は11月から12月にかけてワールドカップ(W杯)により中断期間が入るため、シーズンオフが短かった。それが理由なのかどうかは分からないが、移籍市場の動きは鈍く、僕の移籍先もまだ決まらない。年齢は30代半ば、昨季は芳しい記録を残せなかった選手にクラブが関心を寄せるのは、マーケットが閉じる直前になるのは理解できるけれど。 僕にとって今回の移籍はW 「見返す」という気持ち 欧州でプレーする僕を支える
開かれたグラウンドをつくる 人生の豊かさの一助に サッカー 7月13日 シーズンオフを利用し帰国した大きな目的が、4月に神戸市西区に完成した「バサラヴィレッジグリーン」(BVG)を見ることだった。僕の母校である滝川二高時代の仲間とともにSDGs(持続可能な開発目標)を意識して造ったグラウンドである。 人工芝のピッチの地中には雨水をためる空間があり、水を循環させながら芝の表面温度を下げるシステムを採用した。これなら電力消費を避けられるし、ためた水は災害時に地域住民の生 開かれたグラウンドをつくる 人生の豊かさの一助に
欧州と日本をつなぐ サッカー文化を発展させたい サッカー コラム 6月15日 何のためにプレーするのか? サッカーがうまくなりたい、自分という存在を証明したい、目の前の勝負に勝ちたい……。僕を奮い立たせるモチベーションには様々なものがある。その一つに僕を通して欧州サッカーの基準を知ってもらうことで、日本サッカーの基準を高めたいという思いがある。 先日、スペインで指導者として活躍し、Jリーグの常勤理事も務めた佐伯夕利子さんと会う機会があった。そこで佐伯さんが「海外のサッカ 欧州と日本をつなぐ サッカー文化を発展させたい
サッカー選手としての意見を伝える 話し合いの重要性 サッカー コラム 5月18日 FCカルタヘナでのシーズンは2試合を残すのみ。一時、昇格プレーオフ圏内で奮闘したものの終盤の低迷で昇格の望みはすでに絶たれた。スペイン2部リーグ全22チーム中、予算的には20番前後といわれるカルタヘナだから、2試合を残して9位という成績も健闘したと思っている。 先日、クラブの会長とじっくり話をする機会があった。通訳として、友人が間に入ってくれたこともあり、有意義な時間を持てた。 カルタヘナはこれ サッカー選手としての意見を伝える 話し合いの重要性
「チームの部品」は卒業 個を極め4年後も欧州でプレー サッカー コラム 4月13日 「40歳のときにも、ヨーロッパでプレーしている」 これは4月16日に36歳の誕生日を迎える、今の僕の目標だ。 プロサッカー選手は年齢を重ねると「先が見えてきた」という感覚に陥る。引退までの残り時間が少ないと考えるのは、ごく自然なことだと思う。僕もそうだった。 けれど、スペイン2部リーグのFCカルタヘナで40歳のルベン・カストロというFWと同僚になったことで、考え方に変化が生まれた。 カナリア諸島 「チームの部品」は卒業 個を極め4年後も欧州でプレー
サッカー人生 突き抜けるため、時に自分のやり方を疑う サッカー コラム 3月16日 「自分の道はこれしかない」と肯定することで僕はサッカー人生を進んできた。そういうポジティブさがあったから、ここまで長く生き残れてきた。同時に「ここまで」であるのも確かだ。 だから、今は「あのときの判断とは別のやり方もあったんじゃないのか?」と考える。これは過去を否定することではなく、ましてや後悔でもない。自分のやり方を疑ってみるという感じだ。 今までの自分の価値観、やり方を肯定し続けると、動けな サッカー人生 突き抜けるため、時に自分のやり方を疑う
「新しい自分」探る やりたいサッカーに力を注ぐ サッカー コラム 2月9日 「FWとして勝負していきたい」とカルタヘナの監督に告げると、彼も僕の意志を理解してくれた。それから1カ月がたった。僕の起用に変化はない。 好調を維持するチームの1トップは今季既に15得点を挙げている40歳のルベン・カストロ。途中から入る僕のポジションはサイドMFだけれど、ゴールを強く意識し、できるだけ高い位置でFWの感覚でプレーしている。 こんなふうに自分のことに集中し、自分のためにサッカーがで 「新しい自分」探る やりたいサッカーに力を注ぐ