「康介さんを手ぶらで帰すな」 2012年ロンドン五輪 Tokyoオリパラ その他スポーツ 12月27日 固い絆で世界の壁を打ち破った。2012年ロンドン五輪、競泳男子400メートルメドレーリレー決勝。個人種目でメダルを逃した北島康介に対し、松田丈志、入江陵介、藤井拓郎の3人が誓ったのは「康介さんを手ぶらで帰すわけにはいかない」。後に流行語候補にもなった言葉通り、結束力を高めることで決勝は実力以上の結果を生み出した。 第1泳者の入江が2番手で帰ってくると、続く北島は後輩の奮起に後押しされるように大会 「康介さんを手ぶらで帰すな」 2012年ロンドン五輪
バトン技術でつかんだ表彰台 2008年北京五輪 Tokyoオリパラ 11月29日 世界の壁に阻まれ続けた陸上のトラック種目で男子初のメダルという歓喜が訪れたのは2008年北京五輪。400メートルリレーでアンカーだった朝原宣治がバトンを空高く放り投げた光景は、日本陸上界の名場面として刻まれる。 予選で米国など強豪国が相次いでバトンミスを犯して失格、千載一遇のチャンスが巡ってきていた。海外勢に劣る個々のスピードを補ったのが高い技術を誇るバトンパス。決勝では勢いよく飛び出した塚原直貴 バトン技術でつかんだ表彰台 2008年北京五輪
サッカー男子、44年ぶり4強 2012年ロンドン五輪 10月25日 「夢の劇場」の愛称を持つスタジアムで若き日本代表イレブンが躍動した。 英マンチェスターのオールド・トラフォードで行われた、2012年ロンドン五輪サッカー男子準々決勝エジプト戦。FW永井謙佑が抜群のスピードで抜け出して先制ゴールを奪うと、後半にはDF吉田麻也とFW大津祐樹が追加点を挙げる。44年ぶりの4強入りを3-0の完勝で達成した戦いぶりは、約7万人の大観衆に強烈な印象を与えた。 この大会の日本は サッカー男子、44年ぶり4強 2012年ロンドン五輪
古賀稔彦、痛みに耐えて金 1992年バルセロナ五輪 Tokyoオリパラ 9月24日 あまたある五輪の名シーンの中でも、その不屈の戦いぶりで1992年バルセロナ五輪男子71キロ級の古賀稔彦を上回るものはそうはない。 3回戦敗退したソウル大会の雪辱を期し、現地入りした古賀。だが、78キロ級代表の吉田秀彦との練習中に左膝を痛める。大会前まで火の出るような乱取りを行う慣例が裏目に出て「普通ならできない状態」と振り返る重傷だった。 それでも痛み止めの注射を打ちながら気力を振り絞って勝ち進 古賀稔彦、痛みに耐えて金 1992年バルセロナ五輪
バド、悲願のメダル獲得 2012年ロンドン五輪 Tokyoオリパラ 3月19日 日本バドミントン界の悲願が成就した瞬間だった。2012年ロンドン五輪。女子ダブルスの藤井瑞希、垣岩令佳組は結成7年の熟練の攻撃プレーで日本勢初の銀メダルに輝いた。 開幕前の世界ランキングは5位と、メダル争いの当落線上。だが、優勝候補だった世界1位の中国ペア、3位の韓国ペアらが1次リーグ最終戦に「無気力試合」で失格となった好機を逃さなかった。準々決勝で世界6位のデンマークペアを接戦の末に退けると、 バド、悲願のメダル獲得 2012年ロンドン五輪
ジョイナー 衝撃の女子短距離3冠 1988年ソウル五輪 3月12日 長く伸ばした髪をなびかせ、長い爪には鮮やかなマニキュア。それまでの常識を覆す奇抜なファッションと衝撃的な走りで一時代を築いた。1988年ソウル五輪で陸上短距離3冠に輝いたフローレンス・ジョイナー(米国)は史上最速の女子スプリンターとして今も名を残す。 五輪選考会だった全米選手権で100メートルの世界記録を樹立。本番は同種目を制しただけでなく、200メートルで世界新、400メートルリレーでも金メダ ジョイナー 衝撃の女子短距離3冠 1988年ソウル五輪
水谷、初の「銅」で男子卓球に脚光 2016年リオ五輪 Tokyoオリパラ 3月5日 福原愛ら女子の陰に隠れていた日本男子卓球界が一躍、脚光を浴びた2016年リオデジャネイロ五輪。エース水谷隼は心技体とも絶好調だった。 シングルス準決勝で金メダルの馬竜(中国)に惜敗したものの、3位決定戦ではサムソノフ(ベラルーシ)を圧倒。マッチポイントの場面で相手がボールをネットにかけ、男女を通じて日本選手初の個人でのメダル獲得が決まると、雄たけびをあげて感情を爆発させた。 「オリンピックの表彰 水谷、初の「銅」で男子卓球に脚光 2016年リオ五輪
柔道・井上オール1本の金 2000年シドニー五輪 Tokyoオリパラ 2月27日 五輪で39個の金メダルをもたらしてきた日本柔道界でも華やかさで白眉といえるのがシドニー男子100キロ級の井上康生だろう。前年の世界選手権を制し本命として上がった畳。決勝は2分9秒、代名詞の内股でニコラス・ギル(カナダ)を跳ね上げる。海外勢のマークも関係なし、駆け引きなしのオール一本で頂点に駆け上がった。 表彰台では前年に急死した母、かず子さんの遺影を抱いた。亡くなった当時、スランプに陥っていた井 柔道・井上オール1本の金 2000年シドニー五輪
革命起こしたカバエワ金 2004年アテネ五輪 Tokyoオリパラ 2月20日 銅メダルに終わったシドニーから4年。それまでに世界選手権で金メダル8個を獲得していたアリーナ・カバエワ(ロシア)は悲願の新体操個人総合金メダルを獲得した。 旧ソ連ウズベキスタンのタシケント出身。アスリートの両親を持ち、よりよい指導を求めてモスクワへ。15歳で欧州選手権、16歳で世界選手権を初制覇。「新体操に革命を起こした」といわれる高い技術と柔軟性を生かしたアクロバティックな演技は斬新かつ圧巻だ 革命起こしたカバエワ金 2004年アテネ五輪
コービー献身、金2つ 2008年北京、12年ロンドン五輪 Tokyoオリパラ 2月13日 1月のヘリコプター墜落事故により41歳の若さで亡くなったプロバスケットボール、NBAの元ヒーロー、コービー・ブライアントは5度のNBA王者に輝いたのに加え、米国代表としても2008年北京、12年ロンドン両五輪で金メダルを獲得している。 1992年バルセロナ五輪で結成された初代ドリームチームの成功はNBAの国際化を結果的に推し進めた。04年アテネ五輪ではアルゼンチンが初の金メダルを獲得、銅メダルに コービー献身、金2つ 2008年北京、12年ロンドン五輪