インバウンド再開に罠 「中国依存」が呼ぶリスク 石鍋 仁美 新型コロナ Think! Nikkei Views 編集委員 5月16日 新型コロナウイルス禍で門戸をほぼ閉ざしてきたインバウンド(訪日外国人)旅行の本格再開が近づいてきた。焦点は観光客の扱いだ。関連する宿泊業界などの希望は強く、政府は6月から小規模ながら団体客の受け入れを始める方針だという。しかし単純な再開には3つの罠(わな)が待ち受ける。「観光公害」の復活による地域の反発、円安が呼ぶ客がもたらす利益なき繁忙、そして中国依存による安全保障上のリスクだ。付加価値型観光 インバウンド再開に罠 「中国依存」が呼ぶリスク
インバウンド消費1.4兆円蒸発 関西はコロナ後強くなる 都市の針路 2025年 万博 新型コロナ 関西 5月13日 大阪・関西の経済を底上げしてきたインバウンド(訪日外国人)が大阪の黒門市場や京都の清水寺を埋め尽くしたのは遠い昔のことのようだ。観光の景色を変えた新型コロナウイルス禍だが、観光事業者らはコロナ後を見据える。 「ホテルが力を合わせれば明るい未来が待っている」。3月10日、大阪市本町にあるホテルのレストランの一角で「船場」地域のホテル18社の代表者が集まり、コートヤード・バイ・マリオット大阪本町の西 インバウンド消費1.4兆円蒸発 関西はコロナ後強くなる
老舗酒造の飯沼本家、敷地内に和食店「きのえねomoya」 サービス・食品 千葉 関東 5月10日 酒造老舗の飯沼本家(千葉県酒々井町)は敷地内の古い木造家屋を改修し、日本料理店を開いた。季節ごとの和食と自社の日本酒を、酒蔵の歴史を伝える趣のある空間で味わってもらう。夏には豪華なキャンプを楽しめるグランピング施設も設ける計画で、「観光蔵」としての施設を充実させ、幅広い層の集客を狙う。 「酒と二十四節気料理 きのえねomoya」を3月に開店し、5月から営業を本格化した。建物は歴代当主が暮らしてい 老舗酒造の飯沼本家、敷地内に和食店「きのえねomoya」
五輪招致に割れる札幌、世論動かす鍵は 識者に聞く 新型コロナ 税・予算 北海道 5月10日更新 2030年冬季五輪・パラリンピック招致を巡り、国際オリンピック委員会(IOC)が近く札幌市を視察し、開催地選定に向けた手続きが本格化する。機運を盛り上げるため同市は10日に全国組織「プロモーション委員会」の初会合を開いたが、現状では札幌市民の賛否が割れている。世論を動かす鍵とはなにか。専門家に聞いた。 「経済効果を最大化する計画示せ」 国士舘大 鈴木知幸客員教授 ――賛成派が52.2%という札幌 五輪招致に割れる札幌、世論動かす鍵は 識者に聞く
「優しい鎖国」の見えない損失 ソフトパワー低下止めよ 菅野幹雄 新型コロナ 岸田政権 Think! 中外時評 5月10日 「日本は今後とも世界に対してオープンです。ぜひ日本にお越しください。最大限のおもてなしをいたします」 5日、ロンドンの金融街でこう訴えた岸田文雄首相の発言に違和感を覚えたのは、筆者だけではないだろう。 日本は外国人観光客の入国を認めない事実上の鎖国ともいえる政策を敷いている。首相は水際措置を「6月には」欧米並みに緩和すると述べたが、入国者数などの制約は徐々にしか緩めないようだ。ぜひ日本に行きたく 「優しい鎖国」の見えない損失 ソフトパワー低下止めよ
広島などで古民家整備、訪日富裕層の獲得で提言 政投銀 広島 山口 岡山 中国 5月2日 日本政策投資銀行中国支店(広島市)は山陽地域のインバウンド(訪日外国人)関連の調査結果をまとめた。広島、山口、岡山の3県で消費額を伸ばすため、1泊10万円程度の富裕層向け古民家の整備などを提言。新型コロナウイルスの収束後や2025年国際博覧会(大阪・関西万博)を見据え、富裕層をターゲットにした戦略的な誘客を求めた。 リポートでは、インバウンドの観光消費額を分析。広島県は2万円強で、全国首位の福岡 広島などで古民家整備、訪日富裕層の獲得で提言 政投銀
成田空港、21年度旅客数が倍増 19年度比では84%減 新型コロナ 千葉 サービス・食品 5月2日 成田国際空港会社は、2021年度の旅客数が前年度比99%増の647万2578人だったと発表した。20年度は新型コロナウイルスの影響による世界的な航空需要の冷え込みから1978年の開港以来で最低だった。21年度は東京五輪・パラリンピック開催や出入国の緩和もあり回復した。19年度比では84%減とコロナ前の水準は遠い。 旅客数のうち、国際線は85%増の234万5182人。国内線は約2.1倍の412万7 成田空港、21年度旅客数が倍増 19年度比では84%減
ニトリが描く小樽観光 価値再発掘、構想力示す場に 新型コロナ グルメ&トラベル 北海道 サービス・食品 小売り・外食 4月29日 ニトリホールディングス(HD)傘下のニトリ(札幌市)は28日、小樽芸術村(北海道小樽市)内に4館目となる西洋美術館を開いた。グループ全体で断崖絶壁の再整備も視野に入れる。歴史や景観を生かした小樽の見どころを増やし、北海道観光の魅力を高めている。 ニトリHDの似鳥昭雄会長は同日、西洋美術館の開業セレモニー後、報道陣に「北海道は食と観光が主力だ。小樽は築100年前後の建物が街中にあり、将来は観光客を ニトリが描く小樽観光 価値再発掘、構想力示す場に
JATA会長、「入国制限の即時撤廃を」 欧米に遅れ懸念 新型コロナ サービス・食品 4月25日 日本旅行業協会(JATA)の高橋広行会長(JTB会長)は日本経済新聞の取材に応じ、1日当たり1万人が上限の入国者数制限について即時撤廃を求める考えを示した。新型コロナウイルス感染拡大前は、外国人の入国者と日本人出国者の合計で1日あたり約15万人いた。高橋氏は水際対策の緩和も要求し、「制限の長期化は、インバウンド(訪日客)需要の取りこぼしにもつながる」と懸念を示した。 政府は今月1日から各国・地域 JATA会長、「入国制限の即時撤廃を」 欧米に遅れ懸念
JAL社長「国内線需要、夏にコロナ前の9割超に回復」 西條 都夫 新型コロナ Think! 経済 編集委員 4月25日 新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置が解除され、人の移動は再開するのだろうか。日本航空の赤坂祐二社長に聞いた。 ――「まん延防止」解除で久々に明るい大型連休になりそうですか。 「今週から始まるゴールデンウイーク期間中の国内線の総予約数は前年比2倍になり、コロナ前の2019年比でも75%まで戻った。昨年と一昨年の大型連休は東京などで緊急事態宣言が出され、人の移動が激減していた。それに比べる JAL社長「国内線需要、夏にコロナ前の9割超に回復」