アメリカ大統領選挙・討論会ドキュメント

アメリカ大統領選挙・討論会ドキュメント

10月23日

CNN「バイデン氏勝利」53% FOXは「トランプ氏」62%

討論会終了後、米メディアは視聴者に討論会の評価を聞き始めました。

米CNNテレビの調査では53%がバイデン氏の勝利と回答。トランプ氏勝利と答えた人は39%でした。前回の討論会後の調査では60%がバイデン、28%がトランプ氏となっていました。トランプ氏が相手の発言を遮る場面が減り、評価を上げたようです。

米ABCテレビのウェブ調査では午後1時時点で約19万人が回答し、バイデン氏が勝利と答えた人が62%、トランプ氏は35%でした。

一方で保守系のFOXニュースのウェブ調査では、トランプ氏勝利が62%、バイデン氏が38%と逆の途中結果が出ています。最後の直接対決を終えた米大統領選はあと10日余り。11月3日の投開票日に向け、両陣営とも支持者固めなど最後の追い込みに全力を挙げます。

10月23日

トランプ氏発言の事実誤認指摘も 米メディア

テレビ討論会をめぐり、米国のメディアは両者の発言のファクトチェック(事実確認)の内容を伝えました。

CNNはトランプ氏の「新型コロナウイルスのワクチンは準備できている」との発言を「誤りだ。米食品医薬品局(FDA)は認可をしていないし、2社の臨床試験が一時停止された」と否定。トランプ氏による米国の感染が「なくなりつつある」との発言も「根拠がない」と一蹴しました。「トランプ氏はピノキオのように嘘をついている」と皮肉りました。

トランプ氏が「バイデン氏は米国民全員の税を引き上げるつもりだ」と非難した場面ではニューヨーク・タイムズ紙が「間違っている。バイデン氏が掲げているのは年収40万ドル以上を稼ぐ人への増税だ」と指摘しました。一方、バイデン氏が「トランプ氏は中国との貿易赤字を減少させるのではなく増やした」との発言は「誤りだ」としています。トランプ政権による対中関税で2019年には貿易赤字が減少し、新型コロナによる輸入量の減少で今年も前年の水準を下回っていると伝えました。

ファクトチェックの多くはトランプ氏の発言を正すものが大半を占めました。ただ、実施しているメディアの多くは日頃からトランプ氏に批判的な報道が目立っています。

10月23日

米メディア「前回よりまとも」「怒りと虚偽あふれていた」

大半の米メディアが22日の米大統領選の討論会について前回9月よりも高い評価を与えました。ワシントンポストは「(妨害や応酬が相次いだ)みていられない初回討論を経て、今回は白熱した本質的なものになった」と指摘。ポリティコは「大統領は姿勢を和らげたが、選挙情勢に影響を与えるとは思えない」と評価しています。

ブルームバーグ通信は初回討論に比べトランプ氏の妨害が減ったのは「(前回の混乱で)支持率が低下したことを受けたトランプ氏の意図的な戦略だった」と分析しました。トランプ氏に批判的なニューヨーク・タイムズは「最初の討論会よりまともだった」と評しながらも、トランプ氏は自身が再選に値するとの根拠を有権者に十分に示せなかったと結論づけました。CNNは「前回より中身があったものの、怒りと虚偽にあふれていた」と総括しました。

10月23日 11:36

最後の討論会終了、挑発と反論の90分

討論会を終え、夫人と抱き合うバイデン氏(手前)。奥はトランプ氏夫妻=ロイター

トランプ氏とバイデン氏が直接対決する最後のテレビ討論会が日本時間23日午前11時36分に終了しました。「史上最悪」と評された初回の反省も踏まえてか、90分余りの討論全体を通して両候補は前回よりも落ち着きを保ち、収拾がつなかくなる事態には陥りませんでした。新型コロナウイルス対策や人種問題、気候変動などを巡って挑発や反論が繰り広げられる場面もありました。ただ、お互いの支持層を意識した主張も多く、議論は平行線となりました。

討論会を終え、夫人と抱き合うバイデン氏(手前)。奥はトランプ氏夫妻=ロイター

選挙戦の最終盤で巻き返しを目指すトランプ氏はバイデン氏の息子のビジネス疑惑を攻撃する一方、バイデン氏はトランプ氏の納税疑惑をつきました。終了後、両者は距離を保ったまま、特別にあいさつをかわす様子もなく壇上を離れました。最後の直接対決を終えた米大統領選はあと10日余りに迫っています。

10月23日11:25ごろ 気候変動問題

バイデン氏「気候変動は人類の脅威」 パリ協定も争点

次は気候変動がテーマです。

トランプ氏は「私は美しい水と空気が好きだが、空気を汚しているのは中国やロシアやインドだ。不公平なパリ協定のため数千万の雇用と数千の企業を犠牲にするわけにはいかない」と主張しました。

バイデン氏は「気候変動は人類の脅威であり、いま対処しなければ大変なことになる」と強調。同氏は多数の充電ステーションを設置して米国が電気自動車(EV)市場をリードできるようにする施策を掲げており、「ウォール街は私の政策が1860万人の雇用を生むと言っている」と訴えました。

トランプ氏は「我々はエネルギーを他国に依存しない状況を作った。風力発電や太陽光発電は効率が悪く、今のところ石油が良いのだ。米経済を破壊したいなら、石油産業を廃止すればいいだろう」と反発しました。

10月23日

BLMとは

黒人差別や警察の暴力への抗議活動は全米に広がった(カリフォルニア州)=ロイター

今回の討論会でも、5月下旬に中西部ミネソタ州で白人警官が黒人男性ジョージ・フロイドさんを暴行死させる事件に触れました。警察の暴力や人種差別に怒りが噴出し、「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命は大切だ)」を合言葉に全米での抗議デモに発展しました。

黒人差別や警察の暴力への抗議活動は全米に広がった(カリフォルニア州)=ロイター

トランプ氏は「法と秩序」を強調し、警官増員など治安維持策を掲げます。バイデン氏は格差是正や多様性確保を打ち出し、民主党の伝統的な支持者が多い黒人有権者にアピールしています。党内には警察予算削減などを求める声もありますが、バイデン氏は消極的です。

10月23日11:15ごろ 移民、人種差別問題

バイデン氏「あなたは歴代で最も人種差別的な大統領」

拳を握るバイデン氏=ロイター

米国では5月、白人警官が黒人男性ジョージ・フロイドさんを暴行死させる事件が起きました。これを引き金に「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命は大切だ)」を合言葉とする抗議デモが発展。米国の根深い人種差別や分断を象徴しました。

拳を握るバイデン氏=ロイター

黒人票は大統領選を左右する存在です。トランプ氏は「リンカーン元大統領を除けば私ほど黒人のために貢献した人物はいない」と強調したうえで、「私はこの部屋にいる人のなかで、最も非差別的な人間だ」と述べました。これに対しバイデン氏は「現代の歴史で最も人種差別主義者の大統領の一人がここにいる」と反論しました。

10月23日

「Qアノン」とは

フェイスブックなど主要ソーシャルメディアがアカウントを閉鎖したにもかかわらず、Qアノンの主張は世界中で拡散し続けている=ロイター

人種差別問題とともに米国の分断を象徴するものとして、「Q」と名乗る人物がネット上で様々な投稿をしています。「オバマ前大統領がクーデターを企てている」といった偽情報が多いのですが、こうした陰謀論やその信者たちを「Qアノン」と呼びます。「アノン」はアノニマス(匿名)の略で、極右の保守主義者が多く分断する米国の象徴ともされています。

フェイスブックなど主要ソーシャルメディアがアカウントを閉鎖したにもかかわらず、Qアノンの主張は世界中で拡散し続けている=ロイター

ツイッターなどSNS各社はQアノンなど極右の陰謀論を主張するアカウントを相次ぎ停止しました。Qアノンは陰謀と戦う英雄としてトランプ氏をあがめており支持基盤の一部になっています。トランプ氏は前回のテレビ討論会で白人至上主義者を非難することを避けましたが、Qアノンについても別のイベントで「知らない」と述べ否定しませんでした。

10月23日11:05ごろ 移民・人種問題

バイデン氏「犯罪だ」 トランプ氏の移民対応巡り

「トランプ氏がオリを作り、子供は行き場がなくなった」と批判するバイデン氏=AP

米社会の深い溝である移民や人種問題に議論が移りました。トランプ氏は「国境に400マイルもの壁を作った。移民は合法的に米国に来る必要がある」と米国第1の姿勢を改めて強調しました。バイデン氏は「500人の子どもたちは親と来ている。トランプ氏がオリを作り、子供は行き場がなくなった。これは犯罪だ」と強く批判しました。

「トランプ氏がオリを作り、子供は行き場がなくなった」と批判するバイデン氏=AP

10月23日11:00ごろ 経済対策・景気問題

バイデン氏「トランプ氏は株価しか評価できない」

バイデン氏は「トランプ氏は株価しか評価できないようだ」とし、低所得者への配慮をみせました。