衆院選の勝敗ラインに異変 野党第1党争いと揺れる自公 清水 真人 岸田政権 編集委員 コラム 6月1日 次の衆院選で勝敗ラインに異変が起きそうだ。本来は有権者による政権選択選挙で、与党も野党も過半数の議席を狙うはず。だが、立憲民主党と日本維新の会は野党第1党争いに目が向きがちで、政権交代の選択肢を示す機運が見えない。20年を超す自民党と公明党の連立政権も内部対立で揺れる。有権者には分かりにくい構図だ。 立民「150議席目標」の意味 「立民は政権を目指していく政党だから、(次の衆院選で)150議席は 衆院選の勝敗ラインに異変 野党第1党争いと揺れる自公
憲法9条改正巡り百家争鳴 自民主導も公明など対案次々 清水 真人 岸田政権 編集委員 コラム 5月18日 衆院憲法審査会で9条改正論議が活発化してきた。憲法に自衛隊の明記を目指す自民党が本腰を入れ始め、日本維新の会、公明党、国民民主党などがその土俵に上がって対案を打ち返す。自民党の条文素案では自衛権行使の限界に曖昧さが残るといった論点も浮上した。9条改正が国会でこれだけ具体的に議論されたのは初めてだ。 「自衛隊違憲論の解消」は後退 「現行の9条には安全保障の根幹である『誰がどのように国を守るか』とい 憲法9条改正巡り百家争鳴 自民主導も公明など対案次々
防衛財源、危うい剰余金頼み 税収上振れや予備費に視線 日経ヴェリタス 税・予算 清水 真人 岸田政権 編集委員 コラム コラム 5月6日 日ごろ、国の予算分捕りにばかりこだわる自民党が、2022年度の決算に熱い視線を送る。岸田文雄首相は防衛費の大幅増額の財源として、増税や税外収入、歳出改革に加え毎年度の決算剰余金も活用。税収の上振れや予備費の使い残しで剰余金が想定より増える場合、増税幅の圧縮や実施先送りにつなげる期待もちらつく。ただ、これは安定財源とは呼べない危うさをはらむ。 首相は23〜27年度の防衛力整備計画で14.6兆円程度 防衛財源、危うい剰余金頼み 税収上振れや予備費に視線
令和臨調と超党派会議が連携 財政改革など共通基盤探る 清水 真人 税・予算 岸田政権 編集委員 コラム 4月20日 経済界、学界、労働界の有志でつくる民間組織「令和国民会議(令和臨調)」と密接に連携する超党派会議が発足した。「日本社会と民主主義の持続可能性を考える」のが目的。平成の政治改革を引き継ぐ統治構造改革や、危機的な財政・社会保障、人口減少と国土などの課題を巡り、政党間競争の土台ともなる「共通の基盤」を探る。 大島前議長と野田元首相が重し 前衆院議長の大島理森「経済成長のおごりがバブルを生み、政治構造を 令和臨調と超党派会議が連携 財政改革など共通基盤探る
「緊急事態」改憲へ5党派協調 二院制や司法関与で論争 清水 真人 岸田政権 編集委員 コラム 4月6日 憲法改正論議が新たな局面を迎えた。大災害などの緊急事態で国政選挙の適正な実施が難しい場合、議員任期を延長して国会機能を維持する。こんな改憲案で自民党など与野党5党派は足並みをそろえ、条文化を目指す機運も強まる。参院の緊急集会との関係など二院制のあり方や、緊急事態への司法の関与などに論争は広がってきた。 議員任期の延長、条文化の機運 「岸田文雄首相は2024年9月の自民党総裁選までに改憲の実現を目 「緊急事態」改憲へ5党派協調 二院制や司法関与で論争
政府・日銀共同声明の風雪10年 独立性と連携のはざまで 清水 真人 岸田政権 植田和男氏 Think! 編集委員 コラム 3月23日 岸田文雄内閣は新日銀総裁に植田和男を任命する。この人事に同意した国会の所信聴取でも論争となったのが、2%の物価目標を明記した2013年の政府・日銀共同声明だ。植田は直ちに見直す必要はないと表明し、岸田も歩調を合わせる。日銀の「独立性」と政府との「政策連携」のはざまで10年を超えて生き残るかもしれない。 見直しは「パンドラの箱」開ける? 2月27日の参院議院運営委員会。参院自民党幹事長の世耕弘成は 政府・日銀共同声明の風雪10年 独立性と連携のはざまで
「財源3兄弟」岸田首相の中間決算 安保・GX・社会保障 清水 真人 日経ヴェリタス 岸田政権 編集委員 3月12日 内閣支持率の低位安定が続く岸田文雄首相。「何がやりたいのか分からない」との声をよそに、昨夏から安全保障政策の転換、GX(グリーントランスフォーメーション)の推進、全世代型社会保障改革を財源確保の「3兄弟」だと重視して、次々に新方針を打ち出してきた。ただ、首相主導の演出に腐心する陰で、衆知を結集した議論や行政実務の積み上げを欠く例が目立つため、説明不足や軽さもつきまとう。 参院選後に「やるべきこと 「財源3兄弟」岸田首相の中間決算 安保・GX・社会保障
公務員制度改革の忘れもの 基本法5条と政官の仕切り線 働き方改革 清水 真人 岸田政権 Think! 編集委員 コラム 2月23日 霞が関の官僚組織に働き方改革の掛け声が響く。深夜・未明までの国会待機の改善。デジタル改革による業務の効率化。これらは当然の方向性だが、官僚を疲弊させる最大の要因はほかにある。それは政と官がべったりと密着して政策決定を進める積年の構造そのものだ。平成期に進められた公務員制度改革の忘れもの、ともいえる。 「ブラック職場」終業は午前3時前 国会での申し合わせ通りに「質疑2日前の正午まで」に議員から質問 公務員制度改革の忘れもの 基本法5条と政官の仕切り線
防衛増税で暗闘続く自民 岸田首相の財源案は持続可能か 税・予算 清水 真人 岸田政権 Think! 編集委員 コラム 2月9日 国会で論戦が白熱する防衛費増額の財源問題。首相の岸田文雄は国債に頼らず、1兆円強の増税を含めて約4兆円の恒久財源の確保を目指す枠組みを譲らない構えだ。ただ、増税の実施時期はあいまいで、自民党内で最大派閥の安倍派などとの暗闘が続く。税外収入など他の財源も長期間にわたる安定性に疑問符がつくのは否めない。 増税時期は「柔軟に」と首相 1月30日の衆院予算委員会。岸田と自民党政調会長の萩生田光一が向き合 防衛増税で暗闘続く自民 岸田首相の財源案は持続可能か
緊急事態で議員任期延長 憲法改正へ「論点整理」の先は 清水 真人 岸田政権 編集委員 コラム 1月26日 6月21日までの通常国会では、憲法改正論議からも目を離せない。衆院憲法審査会は前の臨時国会で大規模な自然災害などの緊急事態対応を集中的に討議。自民党など与野党5党派が主導して国会議員の任期延長などを巡る論点整理にこぎつけた。改憲原案作りに進む機運もあるが、衆院解散・総選挙の行方とも絡んで曲折がありそうだ。 「国会の機能維持」5党派で共通認識 「憲法改正も先送りできない課題だ。先の臨時国会では与野 緊急事態で議員任期延長 憲法改正へ「論点整理」の先は