電子ごみ、海外闇ルート遮断 不法投棄に懸念も 2月28日更新 不要になった家電やパソコンなどの「電子ごみ」を巡り、違法な輸出ルートの遮断が進んでいる。リサイクル目的で持ち出されていた中国や東南アジアで、徐々に規制が強化されてきた。国内に滞留した廃品が不法投棄される懸念もあり、正規の回収を徹底する対策の強化が求められる。(石原潤) 道ばたにブラウン管テレビやビデオデッキが無造作に積み上がる。ベトナムの首都ハノイから車で1時間、フンイエン省ミーハウ地区には電子 電子ごみ、海外闇ルート遮断 不法投棄に懸念も
コロナで増える「産後うつ」 母の孤独深く 新型コロナ 岐阜 愛知 中部 2月21日 泣きやまない我が子。相談できる友人はいない。自宅にこもり、気づいたら涙が頰を伝っていた――。出産直後の母親の10人に1人が「産後うつ」を発症するとされる。新型コロナウイルス下で遠方の親族のサポートも受けにくくなり、孤立感を増して深刻化している恐れがある。支援の場を追った。(林咲希) 「なんか孤立しているなーって……」 岐阜市に住む高橋真奈さん(仮名、39)が、パソコン画面に映った相手につぶやいた コロナで増える「産後うつ」 母の孤独深く
ネット中傷、光る「人の目」 行間読み侮辱や共感判断 2月7日 インターネット上にあふれる心ない中傷が目に触れないよう、人工知能(AI)を使った非表示や削除が広がる。ただ、万全ではない。微妙な表現の含意までは判断できず、過剰に言葉を狩る恐れがある。被害を減らし、自由な空間も維持する。難題に取り組む裏側には、人の目による地道な作業がある。(榎本行浩) 「侮辱に当たるのでミュート(非表示)にしよう」「これは共感なので問題ないね」 IT(情報技術)関連企業「GMO ネット中傷、光る「人の目」 行間読み侮辱や共感判断
救急「空白地帯」、薄氷の搬送 民間委託の動きも 新型コロナ 九州・沖縄 沖縄 宮崎 1月31日更新 消防本部や消防署がなく、救急隊員もいない。そんな「救急空白地帯」が全国に30近く存在する。新型コロナウイルスの感染拡大で住民の不安が高まる中、役場の職員が本業の傍らで病院への搬送などを担う状況が続く。離島や山間部では広域消防体制を整えるのは難しく、民間に業務委託する動きもある。(大城夏希) 「119番です。男性が倒れているそうです」。2020年10月下旬の午前2時ごろ、就寝中だった宮崎県諸塚村の 救急「空白地帯」、薄氷の搬送 民間委託の動きも
老舗「苦しくても後世に」 森鷗外旧居の旅館、再起模索 東京 1月24日 新型コロナウイルス禍で、飲食業や宿泊業にとって厳寒の経営環境が続く。長年親しまれた老舗も例外ではない。苦境に耐えきれず、倒産や廃業に追い込まれる例もみられる。それでも同じ場所で踏みとどまる手立てはないか――。再起を模索する老舗を追った。(平岡尚樹) 「応援してくださる方々に感謝し、再び走り出したい」。東京・上野公園近くの水月ホテル鷗外荘(台東区)の女将、中村みさ子さん(63)は意気込む。2度目の 老舗「苦しくても後世に」 森鷗外旧居の旅館、再起模索
「交通弱者」住民が送迎 復興目指す福島・大熊町の実験 福島 1月10日 東日本大震災から間もなく10年。長らく全町避難を余儀なくされた福島県大熊町が、住民ら有志による自家用車での輸送サービスの実証実験を始めた。高齢者の「足」に育てて町に帰還を促し、東京電力福島第1原子力発電所事故で離散したコミュニティーを再構築する狙いもある。ドライバー確保など課題は多いが、実用化を模索する。(村田篤史) 「36度1分。大丈夫ですね」。昨年12月11日午前、町南部の大川原地区。山あい 「交通弱者」住民が送迎 復興目指す福島・大熊町の実験
コロナが変えた社会 「ドキュメント日本」セレクション 新型コロナ 1月3日 新型コロナウイルスは私たちに様々な変容を迫りました。常に「密」を避ける意識が求められ、深夜の繁華街からは明かりが消えました。練習に励んだ部活動で、集大成の場を奪われた若者も コロナが変えた社会 「ドキュメント日本」セレクション
感染対策もストイック 部員全員が体温・行動、常に報告 新型コロナ 12月27日 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、大学運動部でクラスター(感染者集団)発生がなお相次ぐ。寮生活や接触を伴うプレーなど、密な環境は常に感染リスクを背負う。全部員の体温・行動データの一元管理、家族を含めた外部との接触禁止……。年末も続く各大学のストイックな取り組みを追った。(福田航大) 「部員の一人がコロナ陽性者と濃厚接触していた」。11月下旬、東京大の部活を統括する一般財団法人東京大 感染対策もストイック 部員全員が体温・行動、常に報告
重い障害、若者2人が共同生活 「親なき後」見据え挑戦 福岡 九州・沖縄 12月20日 障害者と支える家族にとって、「親なき後」の生活維持は切実な問題だ。答えを探るべく、重い障害を持つ若者2人による一軒家での共同生活が始まって1年が過ぎた。親元を離れ、施設でもない場所での暮らしは成り立つのか。2人のもとを訪ねた。(大城夏希) 「ひかちゃん、肩あげるよ」「陽大(たかひろ)君、首が動くようになったね」 11月中旬、福岡市内の平屋建て住宅の一室。脳性まひなど重度の障害がある水野ひかりさん 重い障害、若者2人が共同生活 「親なき後」見据え挑戦
別の建物なのに同じ住所? 誤配の温床、住民も困惑 東京 コラム 12月6日 別の建物なのに住所は同じ――。所在地を分かりやすくした今の住所表記が始まって半世紀が過ぎたが、こうした地域は各地に点在する。新型コロナウイルス下の生活で出前やインターネット通販の需要が増えるなか、誤配の温床となる。届ける側に届けられる側、ともに困惑している。(嶋崎雄太) 「あれ、どの家に届ければいいんだ?」。今秋のある夜、食事宅配サービス「ウーバーイーツ」配達員の細井健一さん(45)は地図を表示 別の建物なのに同じ住所? 誤配の温床、住民も困惑