銭湯で咲いたITスキル 番台に座るエンジニア 新型コロナ コラム 1月23日更新 JR大崎駅(東京・品川)近くの住宅街にある銭湯「金春湯」。創業1950年、昔ながらの木札鍵が刺さる下足入れの先にあるのは、タブレットが備わった番台だ。午後3時半の開店と同時に、角屋文隆さん(35)が作ったシステムが動き出す。 角屋さんは番台に座り、客の来店状況を手元のタブレットに入力していく。データは銭湯のホームページと連動し、混雑状況がリアルタイムで反映される。「すいている時間を狙えるのはうち 銭湯で咲いたITスキル 番台に座るエンジニア
ポスドク11年、ついに見切り データサイエンスに活路 コラム 1月9日更新 趣味の散歩に出かけると、心ともなく道端の野花に目をやってしまう。めでるというより、好奇心を抑えられない。「これは在来種じゃなさそうだ。花壇から逃げ出してきて、ここに咲いているのか」。植物とは長年向き合ってきた間柄だ。おおよそは見当がつく。 データ分析・活用を手掛ける「ブレインパッド」でデータサイエンティストとして働く牧野崇司さん(42)は入社前、「ポスドク(博士研究員)」として11年間、アカデミ ポスドク11年、ついに見切り データサイエンスに活路
いかに働くか 私の選んだ道 「Answers」セレクション 働き方改革 1月2日 社会の変化のスピードが加速し、働き方も過去に例がないほど多様化が進んでいます。世界を震撼(しんかん)させている新型コロナウイルスも、さらに私たちの背中を押し いかに働くか 私の選んだ道 「Answers」セレクション
病の妹と生きた日々 ヤングケアラー、夢も希望も諦めず コラム 中部 静岡 12月26日更新 10月末の夜、ビデオ会議システム「Zoom」で10~40代の4人が顔を合わせた。共通するのは、障害や病気を抱える兄弟姉妹がいる点。「家族の面倒を見ている私ってかわいそうなのかな」「沖さんには何でも話せちゃう」。静岡県富士市の沖侑香里さん(30)は参加者の言葉に耳を傾け、モニター越しにうなずいた。 沖さんは2年前、当事者が悩みを語り合えるグループを立ち上げた。妹が病を患い、幼いころから「ヤングケア 病の妹と生きた日々 ヤングケアラー、夢も希望も諦めず
お年寄りに笑顔お届け パート主婦、移動店舗経営に挑む 関西 コラム 12月19日 「いつもおおきに!」。日本三景の天橋立から車で30分ほどの京都府伊根町。11月の昼下がり、移動スーパーを運営する水口美穂さん(50)の明るい声が響き渡った。 町の高齢化率は約5割に上る。個人商店の廃業が絶えず、町唯一のスーパーは今年から営業日を減らした。野菜や生鮮食品、ティッシュなど1200点を積んで巡回する移動スーパーは多くの住民の命綱だ。「何を食べたいか、旬のものは何か。主婦目線を大切にして お年寄りに笑顔お届け パート主婦、移動店舗経営に挑む
「色を塗るのが怖かった」 色覚異常と向き合う絵本作家 コラム(社会・くらし) 12月5日 2階の小さな書斎に入ると、壁一面の青空に吸い込まれそうになる。大きな窓に向けて置いた机と椅子はまるでコックピットだ。「ここから空をぼーっと眺める時間がお気に入り」 絵本作家のはらだたけひでさん(66)にとって、空の青は安心できる色だ。自信を持って青だと分かる。しかし、棚に重ねたお気に入りの赤いアイスの空容器は、赤くは見えていない。はらださんは「赤」や「緑」などの色名では区分できない色の世界で生き 「色を塗るのが怖かった」 色覚異常と向き合う絵本作家
よみがえれ全力の私! 50代の元パート、新興企業で奮闘 コラム(社会・くらし) 11月14日 東京・六本木のスタートアップ企業、TPOで働く田中水美さん(56)は2年前まで、いわゆるパート主婦だった。 この20年ほど、地元の神奈川県鎌倉市で暮らしてきた。認知症の義母を起こして着替えさせ、デイサービスに送り出した後はパートの仕事だ。夕食は糖尿病の義父向けのレシピを考え、義母の食事は食べやすく刻んだ。夜は絵本の読み聞かせや塗り絵をしながら義母を寝かしつけた。 2012年に義父、16年に義母を よみがえれ全力の私! 50代の元パート、新興企業で奮闘
博報堂辞し志す「地元とともに」 家業の酒造で挑む革新 新型コロナ コラム(社会・くらし) 11月7日 博報堂に勤めていた加藤喬大さん(29)は7月末、会社を辞めた。故郷の水戸市にUターンし、家業の酒類メーカーで地元とともに歩む決心をしたからだ。 大企業相手のマーケティングに、アジアでの街づくり事業のチームリーダー。博報堂での仕事は「つらくて泣いた瞬間も、うれしくて跳び上がった回数も、学生時代とは比べものにならないくらい多かった」。 他方、家業の明利酒類(水戸市)は創業江戸期、地元では知られた老舗 博報堂辞し志す「地元とともに」 家業の酒造で挑む革新
公務員兼フリーランスで「腕試し」 挑戦重ね成長目指す 新型コロナ コラム(社会・くらし) 10月24日 「『Go To』解禁で、東京からの観光客にアピールできる材料を探そう」。9月末、東京都内のシェアオフィス。神戸市広報課の大橋秀平さん(31)は市のPR施策をテーマに、市役所にいる同僚2人とのビデオ会議に臨んでいた。 午後5時半に会議を終え、ノートパソコンを閉じた大橋さん。帰宅するかと思いきや、別のパソコンを開くと、今度は都内の理容室の集客プランを考え始めた。フリーランスで請け負っている企業広報の 公務員兼フリーランスで「腕試し」 挑戦重ね成長目指す
1年で辞めた丸紅 回り道を糧に、再入社で古巣に貢献 新型コロナ コラム(社会・くらし) 10月17日 「このコロナ禍の中、一人ひとりの力をどう高めていくべきか」。丸紅で金融・リース事業本部の課長を務める大澤集さん(42)は目下、いかに新型コロナウイルスによる影響を抑え、チームのパフォーマンスを発揮するかを思案する日々だ。 商社に欠かせない海外出張は制限され、互いに顔を合わせる機会も減った。コミュニケーションの場を補おうと、1日2回のオンラインのコーヒーブレークを導入するなど試行錯誤を続ける。 職 1年で辞めた丸紅 回り道を糧に、再入社で古巣に貢献