霧中の相場、分散で抜ける(苦瓜達郎) 株式投資 日経ヴェリタス 学ぶ 5月17日 前回の本欄では、ロシアによるウクライナ侵攻をはじめとして、今年に入って世界的に様々な問題が発生・拡大した結果、経済の不確実性が極端に高まっていることについて論じました。多くの分野で確度の高い予測がほとんど不可能なことから、投資戦略としては分散と逆張りを徹底することがリスクを低減する数少ない方法の一つだという見解を提示しました。 その後2か月が経過しましたが、ある意味で予想通り、経済の不確実性は一 霧中の相場、分散で抜ける(苦瓜達郎)
戦時に類似? ゆがむ国債市場(平山賢一) 国債・社債 日経ヴェリタス 学ぶ 5月10日 昨年までの安定とは打って変わって、為替市場の変動が大きくなっています。経験則によれば、金融市場は安定すればするほど次の変動のためのマグマをためこみます。それだけに一旦変動のトリガーが引かれてしまうと、そう簡単には抑え込むのが難しくなるわけです。 現在、マグマをため込んでいるのは国債市場ではないかという声も聞こえてきます。政府の市場介入は為替市場よりも国債市場でその効果を発揮しやすい傾向があり、こ 戦時に類似? ゆがむ国債市場(平山賢一)
円安は日本株に「悪」にあらず(窪田真之) 株式投資 為替・FX 日経ヴェリタス 学ぶ 5月4日 外国為替市場でドル高(円安)が急速に進み、およそ20年ぶりの円安・ドル高水準にあります。円安が日本経済の沈んでいく姿を表しているという人もいますが、私はそうは思いません。ただ日米金利差の拡大を織り込んで動いているだけと考えます。 ドル円の動きと日米の2年物国債利回りの差を比較したグラフをご覧ください。 ドル円を動かしている主因は日米金利差です。米連邦準備理事会(FRB)が急激な引き締めを示唆する 円安は日本株に「悪」にあらず(窪田真之)
ドイツ・中国「蜜月」に共倒れリスク?(大川智宏) 日経ヴェリタス 学ぶ 4月26日 激動と呼ぶにふさわしい2022年も、早くも4月に入り新年度を迎えた。株式市場は世界的に不安定な動きが続き、背景にあるウクライナ問題の膠着、コロナ禍の再拡大、資源や原材料高に伴うインフレの進行、そして米国の引き締め強化観測に伴う急速な金利の高進など、様々なリスク要因は深刻さを増すばかりだ。 中でも世界的なインフレの加速が経済に悪影響を及ぼす可能性は高まっている。この止まらぬインフレによって経済活動 ドイツ・中国「蜜月」に共倒れリスク?(大川智宏)
株式相場の上昇リスクに注意(石金淳) 日経ヴェリタス 学ぶ 4月19日 最近の国内外の相場を概観すると、主要国の長期金利は大幅に上昇、原油価格(ニューヨーク市場の先物)は急上昇の後に急反落しながらも1バレル=100ドル前後の高水準で推移し、外国為替市場では円安が加速しました。また、株価は3月上旬まで急落したあと強烈に反騰するなど、各市場とも乱高下する展開となりました。 長期金利の上昇は米連邦準備理事会(FRB)が利上げを開始した3月15~16日の米連邦公開市場委員会 株式相場の上昇リスクに注意(石金淳)
2つの景気後退リスクと日本株(阿部健児) 株式投資 日経ヴェリタス 学ぶ 4月13日 WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油価格は3月上旬、一時1バレル120ドルを上回りました。ウクライナに侵攻したロシアへの経済制裁としてロシア産原油の禁輸措置が検討され、原油需給がひっ迫するとの見方が強まったためです。また米連邦準備理事会(FRB)は3月15~16日に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)において3年ぶりとなる利上げを決定しました。 こうした動きにより日本株を巡 2つの景気後退リスクと日本株(阿部健児)
70年代の再来なら小型・割安株(重見吉徳) 株式投資 日経ヴェリタス 増やす 4月5日 筆者は昨年6月27日付の本欄で『2020年代はインフレの10年』とし、「経済の『ブロック化』や防衛費の増大につながる米中対立、所得再分配や教育・インフラ投資を通じた国内経済格差の是正、中国も公約する気候変動対策、各企業によるESG対応は(中略)いずれもインフレの要因と考えられます。また、中国の所得上昇と労働力人口の減少は、これまでのディスインフレ圧力が終わりを迎えることを示唆します」と述べました 70年代の再来なら小型・割安株(重見吉徳)
不確実な世界 下値で割安株買い(苦瓜達郎) 株式投資 日経ヴェリタス 増やす 3月29日 今年に入って、株式市場は混迷の度を深めています。様々な分野に物不足と価格上昇が拡がったため、まず米国が金融緩和の終了姿勢を明確化し、世界的に株価の調整を招きました。さらに、ロシアがウクライナに対する圧力を強め、ほとんどの人がまさかやらないだろうと考えていた全面的な軍事力行使に踏み切るに至って、株式市場は完全に安定的な拠り所を失った感があります。 世界の今後について、現時点で確実に言えることは、ロ 不確実な世界 下値で割安株買い(苦瓜達郎)
危機の訪れと歴史の「振り子」(平山賢一) 株式投資 日経ヴェリタス 増やす 3月23日 人類の歴史は、危機の時代を繰り返し刻んできました。今回のウクライナでの戦禍は、残念ながらその一つの危機となってしまったようです。注意しなければいけないのは、戦争当事国では、大切な人財等を消失し、非当事国でも、経済制裁によるグローバル経済の分断という犠牲を払っているという点です。これは、相互依存性が高まったグローバル社会にあって、戦争は、戦地のみならず、すべての地域に打撃を与えるという見解です。わ 危機の訪れと歴史の「振り子」(平山賢一)
小型成長株は売りの最終局面か(窪田真之) 株式投資 日経ヴェリタス 増やす 3月15日 2022年に入ってから、東京証券取引所で、バリュー(割安)株が上昇、グロース(成長)株が下落する極端な二極化が起こっています。これは日本だけではなく、世界中の株式市場に共通の流れです。 2月末時点で、東証バリュー指数が小幅にプラスの中、大型グロース株主体の東証グロース指数は11.1%の大幅マイナスです。小型グロース株によって構成される東証マザーズ指数はさらに下落率が大きく、年初来で26.5%の暴 小型成長株は売りの最終局面か(窪田真之)