飛べるか「空のタクシー」 新産業育てる規制に 12月20日 自動車よりも一回り大きいドローンが空中から降りてきて電気自動車(EV)に覆いかぶさるように着陸した。EVが上下に分かれ、人が乗る部分をドローンがつかんで飛びたつ。「目的地」に着くとEVの居住部分は再び車台と合体して走り去った。 11月27日、独高級車のアウディが航空機メーカーなどと組んでオランダの展示会で披露した「空飛ぶクルマ」だ。実際の4分の1の大きさの試験機とはいえ、公開の場で飛ばすのは初め 飛べるか「空のタクシー」 新産業育てる規制に
イノベーション力、米IT突出 トヨタ11位・楽天33位 コラム(ビジネス) 12月19日 日本経済新聞は一橋大学イノベーション研究センターと共同で、世界の主要企業の「イノベーション力」ランキングをまとめた。首位のフェイスブックやアマゾン・ドット・コムなど米IT(情報技術)企業が上位を独占。日本はトヨタ自動車の11位が最高で、次ぐ楽天とソニーが30位台だった。意思決定や収益力などで日本勢は見劣りする。新たなイノベーションの波が次々と押し寄せるなか、経営のスピードが足りない。 意思決定の イノベーション力、米IT突出 トヨタ11位・楽天33位
日本企業の復活、自己否定こそスタート地点 コラム(ビジネス) 12月19日 11月末、対話アプリ大手のLINEと提携したみずほフィナンシャルグループ(FG)。共同設立する新銀行では実務支援の黒子に徹する。スマートフォン(スマホ)を通じた融資などの銀行業務との重複や顧客の奪い合いにつながりかねない。「いいように使われるだけでは」と社外から懸念の声が聞こえた。 「マイナス面よりもプラスの方が大きい」と、みずほFGの岡部俊胤副社長はこうした声を意に介さない。新規の口座開設数は 日本企業の復活、自己否定こそスタート地点
海外で活躍する研究者、減少深刻 政府が助成拡充 政治 科学&新技術 11月9日 日本の若手研究者らの「海外離れ」が深刻だ。中長期にわたり海外に渡航する研究者数は過去20年ほどで4割減った。グローバルに活躍する研究者の減少は、深刻化する日本の科学技術力低下の大きな要因になっている。政府は若手研究者が海外で研さんを積む機会を増やすため、日本の科学研究費の助成制度を改善し、テコ入れに乗り出す。 文部科学省の調査によると、中長期(1カ月超)にわたり海外に派遣される研究者数は1990 海外で活躍する研究者、減少深刻 政府が助成拡充
日本の大学の成果は米企業に 本庶氏「見る目ない」 科学&新技術 10月23日 日本企業は「見る目」がない――。2018年のノーベル生理学・医学賞を受賞する京都大学の本庶佑特別教授はこう不満を口にした。日本の大学などの研究論文がどこでビジネスの種である特許に結びついているかを調べると、米国の比率が4割を超す。研究開発力の低下が指摘されるなか、イノベーションにつながる国内の芽をどう見いだすのか、企業の「目利き力」が問われる。 1日、受賞発表後の会見で、本庶氏は日本の製薬会社へ 日本の大学の成果は米企業に 本庶氏「見る目ない」
「るつぼ」で熱生み出せ 異質×異質で化学反応 コラム(ビジネス) 10月13日 「亀田製菓のやり方に合わせなくていい、ぶっ壊してくれ」。同社の事業開発部の佐田大介氏は田中通泰会長と佐藤勇社長から背中を押された。佐田氏はアマゾン日本法人から2016年に転職。ネット通販専用の「柿の種」を売り出すため、柿の種とピーナツの「黄金比率」に手を加えた。 6対4から3対7へ――。佐田氏がたどり着いたのは亀田の常識よりもピーナツが多め。社内には困惑も広がったが、「固定観念をひっくり返すとニ 「るつぼ」で熱生み出せ 異質×異質で化学反応
「たこつぼ研究室」を壊せ 道は自分で切り開く コラム(ビジネス) 10月12日 検査機器大手シスメックスの入社2年目、博士号を持つ井上裕毅氏は研究以外にも様々な仕事に取り組む。博士というと研究者のイメージが強いが、井上氏は営業担当と打ち合わせし、業務提携先の独シーメンスとの調整役も担い、事業戦略作りにも携わる。「研究所から生まれるシーズも顧客ニーズも理解できる」と自らの強みを分析する。 「似た考えの人ばかりの研究室にいてはダメだ」。カナダのトロント大学を卒業後、大阪大学の大 「たこつぼ研究室」を壊せ 道は自分で切り開く
「平均点よりとがった才能発掘」 未踏事業の竹内氏 コラム(ビジネス) 10月12日 天才プログラマーを発掘する国の「未踏事業」出身者が、IT(情報技術)の最前線で存在感を放っている。人工知能(AI)開発のプリファード・ネットワークス(東京・千代田)など、未踏出身者が関わるユニコーン企業(企業価値が1120億円を超える非上場企業)も現れている。発起人の一人である竹内郁雄・東大名誉教授に、人材育成の特徴について聞いた。 ――未踏とは何ですか。 「日本が米国勢などに出遅れたソフトウエ 「平均点よりとがった才能発掘」 未踏事業の竹内氏
「未来の教室」待ったなし 答えは教科書の外に コラム(ビジネス) 10月11日 日本の政治の中心、永田町からほど近い東京都千代田区立麹町中学校。都心のど真ん中にある学校で9月「未来の教室」を目指す取り組みが始まった。 生徒たちは手元のタブレット端末をのぞき込んでいた。画面に問題が表れると、タッチペンで解答、解説を見て理解を深める。教師は生徒のサポートに徹し、黒板も教科書も使わない。 この教材は教育関連スタートアップのコンパス(東京・品川)が開発した。人工知能(AI)が生徒の 「未来の教室」待ったなし 答えは教科書の外に
「ノーベル賞」抱える度量 異分野融合の重心に コラム(ビジネス) 10月10日 本庶佑京都大特別教授のノーベル生理学・医学賞受賞が決まり、日本のイノベーションに光が当たった。がん治療に「革命」をもたらした本庶氏の道のりは革新には10年単位の月日がかかることを示している。 たんぱく質の質量分析の技術開発を評価され、2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所の田中耕一氏。「サラリーマン研究者」として脚光を浴びたが、「まだ島津にいるんですか」としばしば問われたという。受賞テー 「ノーベル賞」抱える度量 異分野融合の重心に