ベーシックインカム、富の再分配問い直す ネット・IT サービス・食品 11月7日 富山涼平さんの「職場」は長野県松本市の自宅だ。平日は2社から請け負うプログラミングの仕事に充て、週末は趣味のスノーボードに費やす。「色々な仕事ができるとやる気も上がる」。仕事はネットで完結。月収60万円が目標だ。 30年後、こんな働き方が普通になるかもしれない。副業、兼業を含めた広義のフリーランスは日本に1119万人いるといわれ、労働力人口の17%にあたる。人材サービスの米アップワークなどは、米 ベーシックインカム、富の再分配問い直す
効率化、残るフロンティアは国 ネット・IT ヨーロッパ AI 11月6日 「役所の窓口に行くことはほとんどなくなった。何でも家でできるからね」。デンマークの首都、コペンハーゲン郊外で暮らすヤコブ・デン・ウィンザーさんは2月に生まれたばかりの娘をあやしながら、自宅のパソコンに向かう。 画面に映し出されていた市民ポータルサイトでは、娘の保育所探しから納税情報の閲覧まで、700を超すサービスを簡単に済ませられる。公共機関からの文書は、すべてこのサイトにある自分の「電子私書箱 効率化、残るフロンティアは国
国民への情報「デジタルで」 電子政府首位のデンマーク ヨーロッパ 11月6日 国連がまとめた2018年の世界電子政府ランキングで首位となったのが北欧のデンマークだ。デジタル革命の恩恵を政府部門の効率化につなげ、持続可能な社会保障システムを実現していくうえで、日本にとっても参考になる取り組みが多そうだ。同国で推進役を担ってきたデジタル化庁のアダム・レベック副所長(45)に聞いた。 ――デンマークが電子政府で世界「首位」になれた秘訣は何ですか。 「00年代初頭から一貫して、国 国民への情報「デジタルで」 電子政府首位のデンマーク
AIと分業、カイシャが変わる ネット・IT 11月5日 その町工場に人はまばらだった。関節を持った6台のロボットがせわしなく動き、ガラスをそっとつかむとゆっくり運んでくれる。工員は微妙な削りを入れるだけ。出番は減った。 ガラス加工メーカーの松浪硝子工業(大阪府岸和田市)で稼働する新型の協働ロボットは、デンマークのユニバーサルロボット社製だ。松浪明社長が「岸和田に残って仕事を続けていくには、生産性を上げなければ」と5千万円で導入した。必要な人員が20人 AIと分業、カイシャが変わる
車や電機 変わる構図 トヨタ、新サービス創出目指す 自動車・機械 11月5日 デジタル革命の波にどう向き合うか。銀行と並ぶ目下の焦点は、自動車産業だ。 「車をつくる会社からモビリティーサービスの会社になる」。こう語るトヨタ自動車の豊田章男社長が矢継ぎ早に動いている。 1日、トヨタは車を定額で貸し出すサービスへの参入を発表した。ソフトバンクとは2018年度中に過疎地などで、配車事業を始める。自動運転車を使った移動型の無人コンビニなど新しいサービスの創出も目指す。 世界の自動 車や電機 変わる構図 トヨタ、新サービス創出目指す
テクノロジーが秩序崩す 正念場近づく銀行業 ネット・IT 11月5日 デジタル革命を通じた生産性の飛躍的な向上は、これまでの常識や秩序に断絶をもたらす。銀行、自動車……。その波はあらゆる産業を襲い始めている。 午前11時を過ぎると、鹿児島銀行野方代理店(鹿児島県大崎町)の日高俊矢店長は片付けを始めた。パソコンを閉じATMの電源を切る。ワゴン車に乗り込むと隣町へ向かった。午後は別の代理店を開いて働く。 鹿児島銀は支店より小さな代理店でコスト削減の実験中だ。上村基宏頭 テクノロジーが秩序崩す 正念場近づく銀行業
旧態依然カビ規制 ルールは自ら変えていく 5月4日 「薬は飲んでいますか」。パソコン画面に映ったとうきょうスカイツリー駅前内科(東京・墨田)の金子俊之院長の問いかけに40代の男性は笑顔で頷いた。月に1度のオンライン診療だ。男性は高血圧を患うが降圧薬を飲む程度で症状は安定している。「以前は同じ薬を処方してもらうために毎回通院していた。本当に助かる」と語る。 通院の手間や待ち時間を省けるなど患者の利点が多いオンライン診療。福岡県で実施したある実証実験 旧態依然カビ規制 ルールは自ら変えていく
保険金請求、1カ月が数十分に 医療IT化 余地大きく 5月4日 紙だと1カ月かかる保険金請求の手続きがわずか数十分で完了――東京海上日動火災保険と米スタートアップ企業のプラネットウェイは病院と連携し、情報の秘匿性を保ちつつブロックチェーン技術で迅速に診療データをやり取りする実験に成功した。膨張を続ける国民医療費。規制が多く、非効率的とされる医療こそIT(情報技術)化による生産性向上が欠かせない。 東京・丸の内にある東京海上日動のオフィス。IT企画部課長代理の 保険金請求、1カ月が数十分に 医療IT化 余地大きく
働き方、一律規制に限界も 医療の現場から 5月4日 政府が進める長時間労働解消の法的な根拠となる労働基準法。無理な残業を減らすことは職場の生産性向上のために欠かせない。ただ、同法は戦後間もなく、主に工場や炭鉱での作業を想定して制定されており、一律に当てはめることが難しい職場や職種も多くなっている。 例えば医療の現場――。「ほぼ24時間働きっぱなしの日が何日も続くことなんてざらにある」。北関東の医療機関に勤める30代の救急医は打ち明ける。周辺の病院 働き方、一律規制に限界も 医療の現場から
スローな教育改革 多様性が未来を開く 5月3日 「学校をやめるか、黒染めしてくるか選べ」。生まれつき茶色っぽい髪の女子生徒は何度も教師に迫られた。我慢して染めてはみたが、染髪剤の影響で頭皮にかゆみや痛みが出た。「ルールだから」。母親の抗議に教師はこう繰り返した。 均質な人材供給 大阪の府立高校で起こった黒染めの強要は、思考停止に陥った日本の教育の一面を映し出す。規律や画一性を重視し、出るくいを伸ばすよりも、一定の枠内に当てはめようとする。 かつ スローな教育改革 多様性が未来を開く