習近平政治が引き起こす米中の分断 日本の論点2021 米中衝突 中沢 克二 中国・台湾 北米 編集委員 11月21日 新型コロナウイルスの感染拡大で2021年は非常に不透明感が強い。日本の経済・政治はどう変化するのか。世界情勢の行方は。日本経済新聞の編集委員、コメンテーターらの見通しを、このほど出版した『これからの日本の論点2021 日経大予測』(日本経済新聞出版)から紹介する。 香港の高度の自治を保障する「一国二制度」はあまりにも突然、形骸化した。2020年5月下旬、中国の全国人民代表大会(全人代)で香港立法府 習近平政治が引き起こす米中の分断 日本の論点2021
「日本の守り」少子化の影 自衛隊、担い手不足深刻 北朝鮮 習政権 税・予算 米中衝突 中国・台湾 中東・アフリカ 北米 政治 11月20日 少子化が日本の守りに影を落としつつある。陸海空の自衛隊で任期制自衛官の採用は2019年度まで6年連続で計画を下回り、担い手不足が深刻だ。ミサイル防衛の要となるイージス艦を増備しにくくなるなど部隊の整備や運用にも影響が出てきた。 10月30日、衛藤征士郎元防衛庁長官ら自民党の国防議員連盟が国会内で岸信夫防衛相に新型イージス艦を2隻増備するよう求めた。中国や北朝鮮の軍事的脅威に備えるため「要員と予算 「日本の守り」少子化の影 自衛隊、担い手不足深刻
デジタル人民元 「大陸国家」初の基軸通貨狙うか 清水 功哉 マネー底流潮流 編集委員 10月26日 「あれほど力を入れた報告書を出すほど、差し迫った話なのか」。日米欧の中央銀行グループが10月上旬、中銀デジタル通貨(CBDC)に関する報告書を出したことについて、ある日本の金融当局OBが漏らした感想だ。 確かに中銀デジタル通貨がすぐに日本で発行されることはないだろう。技術面などで詰めるべき点はなお少なくない。どの程度のニーズがあるのかという問題もある。ただ、中銀デジタル通貨は単にそうした点だけで デジタル人民元 「大陸国家」初の基軸通貨狙うか
縮む中国「一人っ子政策」が影 2100年に5億人割れも 中国・台湾 10月15日 米国との長期の覇権争いをにらめば、中国の最大のアキレスけんは人口の減少だ。一部にはいま14億人の人口が2100年には5億人を割るとの試算もある。夫婦1組の子どもを1人までに限った「一人っ子政策」のツケが重くのしかかる。 「超大規模の国内市場の強みを十分に発揮しなければいけない」。中国の習近平(シー・ジンピン)国家出席は7月、企業家との座談会で語った。中国は購買力を外交でも武器にしてきたが、その力 縮む中国「一人っ子政策」が影 2100年に5億人割れも
中国、経済覇権「30年天下」の焦り 体制維持に不安 中国・台湾 10月15日 中国の若者に人気の動画配信大手、ビリビリが異色の提携交渉を進めている。相手は中国人民銀行(中央銀行)。インターネット上で動画配信者を応援する「投げ銭」にデジタル人民元を用いる構想のようだ。 デジタル人民元の発行準備が加速している。広東省深圳市では市民5万人が参加する実証実験が始まった。スーパーや飲食店など約3400店で使える。実験は今後、北京、上海、広州など中国全土の20カ所以上に広げる計画だ。 中国、経済覇権「30年天下」の焦り 体制維持に不安
中国、親密国懐柔へ外交攻勢 香港国安法で賛否割れる 中国・台湾 10月15日更新 6月末の国連人権理事会で香港国家安全維持法への支持を得ようと、中国は各国に激しい外交攻勢をかけた。懸念を表明した日欧など27カ国に、2018年に同理事会を脱退した米国以外にも主要7カ国(G7)で入っていない国がもう一つある。イタリアだ。 イタリアは19年、中国の広域経済圏構想「一帯一路」にG7で初めて参加を表明した。新型コロナウイルスの感染拡大で3万人超の死者が出たイタリアに、中国はマスクや人工 中国、親密国懐柔へ外交攻勢 香港国安法で賛否割れる
中国、人権問題で「世論戦」 揺らぐ新興国の支持 中国・台湾 10月14日 「中国は人権で『教師づら』する者を受け入れない」。9月14日、中国と欧州連合(EU)によるテレビ首脳会議。EU側が香港や新疆ウイグル自治区での弾圧に懸念を示すと、習近平(シー・ジンピン)国家主席は激しい言葉で不快感を示した。 ドイツのメルケル首相は習氏が参加を見送った共同記者会見で「中国との関係構築は重要だが、幻想を抱いてはいけない」と冷ややかに語った。 欧州と中国の関係が急速に冷え込んでいる。 中国、人権問題で「世論戦」 揺らぐ新興国の支持
監視技術「中国頼み」29ヵ国 圧政助長、広がる非民主 中国・台湾 10月13日 「監視カメラが怪しい車を捉えた」「近くの警察車両に連絡しろ」――。中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が作成した「都市安全ソリューション」のPRビデオの1シーンだ。マラソン大会に仕掛けられた爆弾を未然に発見し、警官と専門家を中継でつないで処理する場面もある。 ファーウェイは2015年以降、南アフリカやアラブ首長国連邦(UAE)などで毎年のように都市監視システムの大規模な商談会を実施してき 監視技術「中国頼み」29ヵ国 圧政助長、広がる非民主
紅いデジタルのカーテン 勝者なきハイテク分断 中国・台湾 10月13日 アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの鉄道改札口。今夏に新型コロナウイルス感染拡大防止の切り札として導入したのは中国監視カメラ最大手、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)の最新設備だった。 赤外線カメラで乗客一人ひとりを検温し、マスクの着用も識別する。改札口では発熱があったり、マスクをしてなかったりする乗客は通さず、熱のある乗客は監視センターに画像を送り追跡する仕組みだ。 ハイクビジョンはトラン 紅いデジタルのカーテン 勝者なきハイテク分断
中国の高圧外交、世界身構え 130カ国「最大貿易相手」 中国・台湾 10月13日更新 中国が強権体制を深めている。新型コロナウイルスで混乱する他国をよそに、国内で統制を強め、周辺地域では拡張主義的な行動を止めない。政治、経済から科学技術まであらゆる分野で影響力を高める中国の挑戦とどう向き合うか。世界は選択の時を迎えた。 朝焼けのなか戦略爆撃機「H6K」が飛び立つ。標的をとらえたパイロットが空対地ミサイルを発射すると海岸沿いの滑走路に命中し、キノコ雲が立ち上がる――。 中国人民解放 中国の高圧外交、世界身構え 130カ国「最大貿易相手」