中国、最先端望遠鏡を外国人に開放 透明化へ一歩 中国・台湾 編集委員 科学&新技術 3月28日 中国が世界最大級の電波望遠鏡を31日から世界に開放する。科学分野で急速に力をつける中国は、研究施設を開放してこなかった。それが欧米などの警戒を招く原因になっていた。今回の動きを契機に世界への公開が本格化すれば、中国に対する科学界からの見方が変わるかもしれない。 地面の巨大なくぼみを生かして造った電波望遠鏡「FAST」は、直径が500メートルに達し、単独の望遠鏡としては世界最大の規模を誇る。愛称は 中国、最先端望遠鏡を外国人に開放 透明化へ一歩
人工衛星を水で飛ばす ごみ削減、宇宙のSDGsに貢献 SDGs 編集委員 スタートアップ 科学&新技術 3月23日 東京大学の小泉宏之准教授らは水を使った人工衛星向けエンジンの開発に取り組んでいる。これからの宇宙ビジネスの主役と期待される超小型衛星に適し、宇宙ごみ(スペースデブリ)の増加防止にも役立つ。SDGs時代の次世代エンジンと期待され、実用化への取り組みが進む。 米スペースXが2月から予約の受け付けを始めたインターネット接続サービス「スターリンク」は、最終的に約1万2000基の人工衛星を打ち上げる。スペ 人工衛星を水で飛ばす ごみ削減、宇宙のSDGsに貢献
原発事故と新型コロナ、科学的思考は武器になる 編集委員 科学&新技術 3月18日 早野龍五東京大学名誉教授は東日本大震災で福島第1原子力発電所の事故が発生した2011年、SNS「ツイッター」で放射線などのデータをわかりやすくグラフ化して発信し、注目された。新型コロナウイルスによる感染症が世界で流行する現在も、同様に発信を続ける。共通するのは「科学的なデータをもとに自分で考えることの大切さだ」と話す。 ――原発事故の際の発信は多くの読者(フォロワー)がいた一方で、原発反対の読者 原発事故と新型コロナ、科学的思考は武器になる
胃がん手術後の食事の注意点 1日6回、1回の量は少なく 編集委員 医療・健康 3月17日 年間約13万人がかかる胃がんは、すべてのがんのなかでも2番目に新規患者が多い。検診による早期の発見や内視鏡手術の発達が進むが、まだ胃を切除する手術を受けなければならない患者も少なくない。消化に欠かせない胃は切り取ると再生はしない。手術後の回復や快適な生活のために食事には注意が必要だ。 「手術後は、切除した臓器は元には戻らない。胃も元の大きさには戻りません。小さくなった胃での食生活に慣れることが必 胃がん手術後の食事の注意点 1日6回、1回の量は少なく
期待高まる火星の生命探し 米探査機が着陸 編集委員 科学&新技術 3月4日 火星探査の計画が相次いでいる。米国の探査機が日本時間の2月19日午前に着陸した。中国の探査機は5月にも着陸する。2年後には欧州とロシアが共同で打ち上げる探査機も火星の生命探しを計画している。火星には過去に地球と同じように豊富な水があったことが確実視されていて、生命の証拠がみつかる期待が高まっている。 着陸した米国の探査機「パーシビアランス」は車輪を備えて自力で走行するローバー(探査車)と呼ばれる 期待高まる火星の生命探し 米探査機が着陸
火星に生命の証拠は見つかるか? 米探査機が着陸 Think! 北米 コラム 編集委員 科学&新技術 2月19日 米国の火星探査機が日本時間の2月19日午前6時ごろに火星に着陸した。移動しながら火星を調べるタイプの着陸は9年ぶり。今回の探査で火星の土壌のサンプルを集め、将来、別の探査機を使って地球に持ち帰る計画も進む。火星には過去に豊富な水があったと考えられており、今回こそ生命の証拠がみつかるのではないかと期待される。 着陸した「パーシビアランス」は車輪を備えて自力で走行するローバー(探査車)と呼ばれるタイ 火星に生命の証拠は見つかるか? 米探査機が着陸
ロケット市場は意外と小さい 宇宙産業、データが主役 コラム 編集委員 スタートアップ 科学&新技術 2月1日 昨年は米スペースXが民間企業として初めて有人宇宙飛行に成功、1月には英ヴァージン・オービットが飛行機から発射するロケットで衛星を打ち上げるなど宇宙ビジネスが加速している。国内でも三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)による次期基幹ロケット「H3」の開発が大詰めだ。しかし宇宙ビジネス全体を見渡すとロケットの打ち上げ市場は意外なほど小さい。逆に衛星から得た地球データの活用などの市場は広く、宇宙 ロケット市場は意外と小さい 宇宙産業、データが主役
「はやぶさ2」何を解明? 太陽系や生命の起源を探る 編集委員 ニッキィの大疑問 科学&新技術 1月23日 日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が2020年12月にカプセルを地球に持ち帰ったわね。遠く離れた小惑星で採取した砂や小石などの試料が入っているらしいけれど、そこから何が分かるのかしら。 惑星探査の現状と今後の見通しについて、小玉祥司編集委員が大友由美さんと奥村彩香さんに説明した。 ――「はやぶさ2」の帰還が大きな話題になったけど、どの点がすごいのですか。 はやぶさ2は地球から約3億キロメートル離 「はやぶさ2」何を解明? 太陽系や生命の起源を探る
はやぶさ2と嫦娥5号 日中探査機結ぶ太古の天体 中国・台湾 編集委員 科学&新技術 12月27日 日本の探査機「はやぶさ2」が6日、小惑星「りゅうぐう」から無事に地球に帰還した。17日には中国の「嫦娥(じょうが)5号」も月からサンプルを持ち帰った。2つの探査機の目的地は遠く離れているが、同じ天体を起源とする物質が含まれる可能性がある。生命が進化したナゾを解明する手がかりにもなり、来年から始まる本格的な調査に注目が集まる。 はやぶさ2のカプセルの中には、真っ黒な小石や砂が入っていた。サンプルの はやぶさ2と嫦娥5号 日中探査機結ぶ太古の天体
中国、月探査で世界をリード 16日にもサンプル回収 北米 中国・台湾 編集委員 Nikkei Views 科学&新技術 12月15日 月の砂や石を採取して地球に持ちかえる中国の月探査機「嫦娥(じょうが)5号」が16日にも地球に帰還する。11月24日に打ち上げられた後、月着陸や砂などのサンプルの採取を順調に進めてきた。月探査では米国を中心に月面に宇宙飛行士を送るアルテミス計画が進むが、近年の実績は中国が世界をリードしている。これまで採取されていない新しい時代のサンプルを持ち帰る予定で、科学面でも主導権を狙う。 嫦娥5号は12月2 中国、月探査で世界をリード 16日にもサンプル回収