「LNGパニック」、寒波以外に4つの理由 編集委員 Nikkei Views 商品 1月20日 記録的な寒波が電力需要を急拡大させた。火力発電の燃料に使う液化天然ガス(LNG)が不足する事態となり、スポット(当用買い)取引価格は過去最高値まで高騰した。長期契約が中心の日本でなぜ必要なLNGの確保が難しくなり、価格がここまで高騰したのか。厳冬以外に4つの要因が複合的に影響している。 日本のLNG調達は長期契約が多く、スポット市場で買い付ける量は2019年で全体の1割強にすぎない。LNG輸入国 「LNGパニック」、寒波以外に4つの理由
商品市場、年を越す波乱 編集委員 商品 12月28日 今年は原油と金の高騰で始まった。米軍によるイラン革命防衛隊司令官の殺害をきっかけに両国の威嚇と応酬が激化。原油供給に波及するのではとの思惑が原油買いを誘い、有事の金買いも広がった。 そんな出来事も、新型コロナウイルスの感染拡大に翻弄されたことで忘却のかなたに追いやられた。米原油先物は4月に初めて「マイナス価格」での取引を記録し、金は8月に初めて1トロイオンス2000ドルを超えた。 年末の相場だけ 商品市場、年を越す波乱
中国漁船、大和堆に押し寄せる 衛星データで追う 北朝鮮 中国・台湾 編集委員 11月1日 公共のシステムに位置情報を発信しない漁船は「ダーク・フリート(見えない漁船)」と呼ばれる。海洋の持続的な利用をめざす国際的な非営利団体、グローバル・フィッシング・ウオッチ(GFW)は、複数の人工衛星データと漁船が発する位置情報データなどを照らし合わせて分析する。その結果を見ると、本来この場所にいることは許されない中国漁船が、イカやカニの好漁場である日本海の大和堆周辺に迫る様子が分かる。 一般の人 中国漁船、大和堆に押し寄せる 衛星データで追う
中国漁船、日本のEEZ「大和堆」で急増 イカ漁不能に 中国・台湾 Nikkei Views 編集委員 10月15日 スルメイカなどの好漁場である日本海の大和堆周辺で今年、中国の大型漁船が急増している。水産庁は9月末、排他的経済水域(EEZ)にもかかわらず、日本漁船の安全を確保するため特定の海域に入らないよう求めた。 自国のEEZにある漁場に入れないのは異常事態だ。政府は同海域での違法な操業を厳しく取り締まると同時に、外交ルートで中国に是正を要請すべきだ。 ここ数年、大和堆周辺では北朝鮮や中国の漁船が数を増し、 中国漁船、日本のEEZ「大和堆」で急増 イカ漁不能に
半導体の本格回復、米中摩擦が影 SUMCO・橋本会長 米中衝突 コラム(経済・金融) 編集委員 10月5日 半導体の市況回復に新型コロナウイルスの感染拡大や米中摩擦はどう影響するのか。シリコンウエハー大手、SUMCOの橋本真幸会長兼最高経営責任者(CEO)に聞いた。 ――半導体市況は2018年後半から調整局面に入りました。 「こんなに長い調整は経験したことがない。1~3月にはいったんウエハーの需要が上向いたが、そこに新型コロナの感染拡大が直撃し、二番底を強いられた。危機が深刻になった4~6月は輸送への 半導体の本格回復、米中摩擦が影 SUMCO・橋本会長
BHPグループCEOに聞く 資源から見た世界経済 新型コロナ コラム(経済・金融) 編集委員 9月8日 国際市場で鉄鉱石や銅の取引価格が急回復している。資源市場からみた世界経済は上向いてきたのか。豪英資源メジャー、BHPグループのマイク・ヘンリー最高経営責任者(CEO)にリモート取材で聞いた。 ――鉄鉱石の価格は国際スポット(当用買い)市場で6年半ぶり、銅相場も2年ぶりの高い水準まで上昇しました。 「鉄鉱石の価格上昇は中国経済がいち早く回復したことが要因だ。中国の粗鋼生産は直近で年11億トンのペー BHPグループCEOに聞く 資源から見た世界経済
金高騰はバブルか OPEC マーケットニュース 編集委員 8月31日 今年の夏、もっとも注目を集めた投資商品は金かもしれない。ドル建ての国際相場は9年ぶりに史上最高値を更新して一時は1トロイオンス2000ドルを突破。国内の小売価格は消費税を抜いた水準でも1980年の最高値を超えた。 市場で強まる先高観測や、急角度に上がるグラフを眺めると上昇相場の末期という雰囲気も漂う。しかし、金市場をとりまく経済環境を見わたせば、投資マネーが金に向かう理由は納得できる。 金の立場 金高騰はバブルか
高値続く「金」 田中貴金属工業・加藤リテール部長に聞く 金 編集委員 8月11日 金が内外で最高値を更新している。これまで高値では手持ちの金を換金売りする傾向が強かった国内の投資家は、今回の局面でどう動いているのか。国内販売最大手、田中貴金属工業の加藤英一郎貴金属リテール部長に聞いた。 ――金の国際相場は初めて1トロイオンス2000ドルを超え、国内の小売価格は消費税を抜いても1980年の高値を上回りました。 「現在は店内の密を避けるために整理券を配布している。それでも、以前の 高値続く「金」 田中貴金属工業・加藤リテール部長に聞く
世界経済のドクターが「誤診」? 強すぎる銅相場 新型コロナ Nikkei Views 編集委員 7月20日 銅の国際相場が急回復している。指標になるロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物は7月13日に一時1トン6633ドルまで上昇し、2年ぶりの高値をつけた。電力インフラや家電製品、自動車など幅広い分野に使われる銅の相場は世界経済を映し、「ドクター・カッパー」とも呼ばれる。素直に受け止めれば、世界経済は新型コロナウイルスの影響を受ける前の状態に戻ったことになるが、今回は「誤診」の可能性がある。 銅相場 世界経済のドクターが「誤診」? 強すぎる銅相場
金、初の2000ドルはあるか 米ゴールドマンが予想 Nikkei Views 編集委員 6月23日 金市場へのマネー流入が止まらない。新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ欧米の経済が持ち直すとの期待から、株価が急回復する局面でも金価格は高止まりしたままだ。大手投資銀行の米ゴールドマン・サックスは6月19日、直近で1トロイオンス1760ドル程度で推移する金の価格予想を大幅に引き上げ、1年後には史上最高値を塗り替える2000ドルに達するとのリポートを公表した。 ゴールドマンは金価格が150 金、初の2000ドルはあるか 米ゴールドマンが予想