津波襲った干潟、生態系復活 自然の強さともろさ後世に 風紋 コラム 編集委員 2月26日 東日本大震災で津波が襲った仙台湾沿岸の干潟の生態系が、ほぼ震災前の姿に戻ったという。東北大学などの研究者の調査に延べ約500人のボランティアが協力。約10年間、生き物の採取を続け「巨大津波の自然界での意味」の一端を明らかにした。 調査対象は宮城県松島町から福島県相馬市にかけての仙台湾沿岸に点在する8つの干潟。2011〜19年、研究者とボランティア調査員がチームを組んで貝やゴカイ、カニなどの生息状 津波襲った干潟、生態系復活 自然の強さともろさ後世に
コロナで学校どう変化? 行事や学習、見直す契機に 新型コロナ 編集委員 ニッキィの大疑問 12月17日 「新型コロナウイルスの影響を大きく受けたのは学校生活でしょうね」「ようやく給食でも黙食がなくなるようだけど、教育現場の現状はどうなっているのかな」 コロナ禍で学校教育がどのように変化しているのか、バーチャルキャラクターの名瀬加奈さんと日比学くんが中丸亮夫編集委員に聞きました。 名瀬さん「コロナが学校教育に与えた影響はどのようなものでしょうか」 学校はもともと子どもが集団活動を通じて成長する場です。 コロナで学校どう変化? 行事や学習、見直す契機に
外国出身高校生に官民連携の教室 日本語学習で進路描く 風紋 外国人「共生」の実相 編集委員 11月20日 外国出身の高校生らの支援が課題になっている。日本語が不自由なままで学習や進路選びで困難を抱える生徒も少なくない。高校と教育委員会、NPO(非営利組織)が協力して手助けしている現場を訪ねた。 10月下旬の土曜日。神奈川県立川崎高校(川崎市)の教室に14人の若者が三々五々集まった。中国、フィリピン、ネパールなどの出身で、同市や横浜市北東部の高校に通う生徒たちだ。 川崎高では毎週土曜日、日本語学習支援 外国出身高校生に官民連携の教室 日本語学習で進路描く
変化の時代の大学教育 時論・創論・複眼 編集委員 10月3日 人工知能(AI)をはじめとする情報技術の活用やイノベーションが成長のエンジンとなる時代が到来し、その担い手を育てる高等教育への関心が高まっている。グローバル化も一段と進むなか、大学はどんな人材を送り出すべきか。産業界や国際社会のニーズを熟知する有識者に聞いた。 ◇ ◇ ◇ ■「ルール破れる人」育てる ICU理事長 米ハーバード・ビジネス・スクール教授 竹内弘高氏 1980年代までの日本は 変化の時代の大学教育
生物多様性支える里山管理 集落の文化、一体で継承 風紋 編集委員 6月19日 「ヒトと共に去ったチョウたち」。そんな題名の研究論文が3月に発表された。全国34の廃村を調べた結果、有人の集落に比べチョウ類が減っていた。人の離村とともに生物多様性も失われる、という内容だ。 著者の一人、国立環境研究所の深沢圭太主任研究員に話を聞いた。減っていたのは草原にすむチョウ。牧草地や田んぼのあぜなど、人の手で維持されていた草原が離村により失われ、チョウもまたすみかを失ったのだという。 生物多様性支える里山管理 集落の文化、一体で継承
学力テスト、コロナ禍が示した弱点 経年での比較難しく Think! 教育 Nikkei Views 編集委員 4月8日 小学6年と中学3年の全員が対象の「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)が19日に行われる。教科は国語、算数・数学と今年は3年に1度実施の理科がある。2020年は中止で、新型コロナウイルス禍が始まってから2回目の調査だ。 ■異例の状況、影響把握できず この2年間、学校現場は長期休校や学級閉鎖、「1人1台端末」の急な導入などで異例の状況が続いた。学力にはどんな影響があったのか。教育政策を考える 学力テスト、コロナ禍が示した弱点 経年での比較難しく
「18歳成人」教育で自覚促す よき市民、育てる契機に 風紋 Think! 1月30日 4月1日の改正民法施行で成人になる年齢が20歳から18歳に引き下げられる。「大人」になるために必要な素養とは何だろうか。 昨年12月17日、埼玉県白岡市の県立白岡高校で1年生を対象に行われた金融教育の授業をのぞいた。 講師は第一生命保険の藤脇智恵子さん。各地の学校などで金融教育の出張授業をしている。この日の講義では成人年齢の引き下げについて「親に内緒でした契約が取り消せなくなる」などと注意を呼び 「18歳成人」教育で自覚促す よき市民、育てる契機に
都立高の男女別定員なぜ廃止? 異なる合格ラインに批判 編集委員 ニッキィの大疑問 12月18日 「全国の公立高校で唯一、男女別定員を採用してきた都立高校がこの仕組みを廃止するらしいよ」「なぜこの仕組みが都立高だけ続いてきて、どうしてこのタイミングで変わるのかな」 都立高の入試改革について、バーチャルキャラクターの日比学くんと名瀬加奈さんが中丸亮夫編集委員に聞きました。 日比くん「なぜ、男女別定員を廃止するのですか」 男子と女子で合格ラインが違うのは不公平だという批判を受けたためです。都立の全 都立高の男女別定員なぜ廃止? 異なる合格ラインに批判
オンライン教育の可能性(複眼) 白井克彦氏/中原淳氏/平川理恵氏/高倉弘喜氏 久保田 啓介 時論・創論・複眼 編集委員 5月28日 新型コロナウイルスの影響による一斉休校や大学キャンパスの閉鎖を受け、オンライン授業が一気に広がった。デジタル技術を活用した柔軟な授業スタイルへの転換は、学び方や教え方を多様化し、日本の学校教育を大きく変える可能性がある。専門家や大学教員、教育行政トップに課題と展望を聞いた。 ◇ ◇ ◇ ■自発的に学びを設計 日本オープンオンライン教育推進協議会理事長 白井克彦氏 新型コロナウイルスの影響は長引き、通 オンライン教育の可能性(複眼)
文化知る「校内居場所カフェ」 社会とのフック届ける 風紋 コラム(社会・くらし) 編集委員 4月26日 学校内でカフェを定期的に開催する高校が増えている。教職員ではなく外部のボランティアが運営し、飲み物を手渡したり、一緒にゲームをしたりする中で生徒と緩やかに関係を築く。「校内居場所カフェ」と呼ばれる取り組みだ。 神奈川県立大和東高(同県大和市)は2017年から毎週金曜の放課後、校内の多目的ホールで「ボーダーカフェ」を始めた。 生徒はジュースやお菓子を受け取ると、おしゃべりをしたりボードゲームを囲ん 文化知る「校内居場所カフェ」 社会とのフック届ける