歯止めなき「ゆる円高」、景気回復に悪影響も マネー底流潮流 小栗 太 コラム 編集委員 為替・金利 12月21日 円相場が約9カ月ぶりに一時、1ドル=102円台まで上昇した。米連邦準備理事会(FRB)によるゼロ金利政策の長期化観測が強まるなかで、金利差による為替相場への影響が薄れ、貿易黒字が膨らむ日本に米国から実需マネーが流れている。貿易動向を映した企業間の円買い・ドル売りは、投資マネーのような相場の急変動を招かない。だが円高が緩やかに進む分、歯止めをかけづらく、新型コロナウイルス禍で痛んだ日本経済の再生に 歯止めなき「ゆる円高」、景気回復に悪影響も
「日本買い」20年前に形状酷似 円高恐怖症消せるか 小栗 太 株式投資 日経ヴェリタス 日経ヴェリタスセレクト 編集委員 12月5日 2020年も年の瀬が迫り、市場関係者による来年の相場見通しが手元に集まる季節になった。目を引くのは、円相場が1ドル=100円の節目を超えるという予想が目立つことだ。 みずほ銀行=1~3月期に98~105円、JPモルガン・チェース銀行=7~9月期に99円……。 一方で、株式市場ではコロナ禍から脱し、世界経済の回復に伴う一段の株価上昇を期待する声が目立つ。あまり見慣れない円高と株高の並列。そう、市場 「日本買い」20年前に形状酷似 円高恐怖症消せるか
システム売買、株からFXで資産1億超え 株式投資 日経ヴェリタス 増やす 11月30日 「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。 今回はシステム屋さん(47)。リスクは取りたくなく、システムの売買助言に逆らって持ち高を落とすことも。 ■2004年~ 大学で機械学習を研究している経験を生かし、相場予測のシステムを構築。個別株の日足チャートを元に、移動平均からの乖離(かいり)率など200ほどのテクニカル指標を システム売買、株からFXで資産1億超え
FX、逆張り個人復権 今年の取引高 最高見通し 11月16日 外国為替証拠金(FX)取引を手掛ける個人投資家の存在感が高まっている。2020年の取引高は5年ぶりに過去最高を更新する見通しだ。米大統領選後に円相場が1ドル=103円台まで上昇した場面ではドル買い・円売りを仕掛けて円高進行に歯止めをかけ、逆張り投資家としての影響力を見せつけた。個人の復権が円相場安定の一助になりつつある。 「想定以上の活況だった」。ある大手FX会社の関係者は11月の米大統領選を受 FX、逆張り個人復権 今年の取引高 最高見通し
正常化する円相場に潜むワナ 米大統領選 小栗 太 新型コロナ マネー底流潮流 編集委員 11月16日 米大統領選を巡る混乱への警戒感から進んだ円高・ドル安が収束し、円相場が再び1ドル=104~105円台の定位置に戻ってきた。収束を象徴するのが、日米金利差との連動性の復活だ。米大統領選の1カ月ほど前から金利差と円相場の相関が崩れ、金利差が広がるなかで円高・ドル安が進んだが、米大統領選後は金利差にさや寄せされるように一転して円安・ドル高に振れた。株高にブレーキをかけかねない円高が収束したことで、政府 正常化する円相場に潜むワナ
「高金利通貨 リスクはどこに」動画で解説 教えて高井さん コラム(マネーのまなび) 11月14日 先進国の長期金利が急低下し、債券投資で利回りを確保するのが一段と難しくなっています。そんななか、魅力的にみえるのが新興国の高金利。しかし、そこにはそれ相応のリスクがあります。 長期でみて、高金利通貨につきもののインフレ率の高さがどう通貨価値に影響するのか。為替ヘッジの仕組みやコストとは。為替相場の基本をおさらいしつつ、ベテラン記者の「高井さん」が勘所を解説します。 毎週末、新しい動画を公 「高金利通貨 リスクはどこに」動画で解説
20億円の資産は元手10万円 空売りやガンホー株で 株式投資 日経ヴェリタス 増やす 11月9日 「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。 今回はへきささん(30代)。子供の離乳食作りが趣味。家族旅行も楽しむ。 ■1998年~ 小学生の頃、新聞に毎日掲載されるドル円相場に関心を持った。同じ通貨なのに「価格」が動くのが不思議だったからだ。中学生で小遣いをためた10万円を元手に外貨預金をスタートし、投資家デビューした。 20億円の資産は元手10万円 空売りやガンホー株で
「リスクオンの円買い」、株高ラリーに思わぬ死角 小栗 太 株式投資 日経ヴェリタス 編集委員 増やす 11月8日 6日の東京株式市場で日経平均株価が2万4325円まで上げ、約29年ぶりの高値を付けた。米大統領選でバイデン前副大統領の勝利が濃厚になり、先行きの不透明感が和らいだとして、投資家が運用リスクを取る姿勢を強めている。だが世界的な株高ラリーが続くなかで、日本株には思わぬ壁が立ちはだかる。「リスクオンの円買い・ドル売り」という新たな潮流だ。 これまで市場では、リスクが高まると円が買われてきた。いわゆる「 「リスクオンの円買い」、株高ラリーに思わぬ死角
さまよう投資家、金利はどこに 小栗 太 菅内閣発足 マネー底流潮流 編集委員 10月12日 生命保険会社や年金基金などの国内機関投資家が保有資産の運用に苦慮している。3月のコロナショックに対処しようと、米連邦準備理事会(FRB)がゼロ金利政策を復活させたことを受け、昨年度まで主要投資先だった米国債の利回りが急低下。少しでも高い利回りを得ようと、投資マネーが世界をさまよっている。プロの投資家が運用難に悩む様子は個人にも金利なき世界での資産運用の難しさを伝えているかのようだ。 ■より高い利回 さまよう投資家、金利はどこに
相場勘より相場観 通貨に宿る各国の思想を読む 日経ヴェリタス 増やす 10月10日 1993年に東京銀行(現・三菱UFJ銀行)に入行してから27年。銀行員生活の前半を為替取引の実務、後半をアナリスト業務に費やしてきました。 実務を経験して学んだのは、なんとなくの「相場感」や「相場勘」ではなく「相場観」を持つことの重要性です。ドルならば米国の経常赤字や低金利の長期化、日本円ならインフレ期待の低さによる実質金利の上昇しやすさなど、構造要因を読み解くことです。日本ではお金をたくさん刷 相場勘より相場観 通貨に宿る各国の思想を読む