建築家・隈研吾氏 異質性を取り込む組織に 窪田 直子 編集委員 ワークスタイル 1月26日 隈研吾建築都市設計事務所の所員の出身地は、およそ20カ国に広がっている。国内外から優れた人材を採用しようと、隈さんは月に2度の頻度で「入社試験」を自ら行う。クリエーティブな組織であり続けるため、仕事のやり方もつねに修正・改善を繰り返す。事務所や教べんをとった大学の研究室からは、建築のジャンルを超えて活躍する才能も輩出した。 ――月2回の入社試験とは驚異的です。 「事務所のホームページで新規スタッ 建築家・隈研吾氏 異質性を取り込む組織に
建築家・隈研吾氏 威厳ではなく自ら変化 窪田 直子 編集委員 コラム ワークスタイル 1月19日 建築家の隈研吾さんのもとには、ビジネス関連の講演依頼がよく舞い込む。本業でないので「大抵は断る」。しかし、その言葉にヒントを求める人が多いのだろう。国内外4カ所の拠点に20~30代中心のスタッフ約350人を抱える。世界で進行中のプロジェクト約100件を統括する。クリエーターとしての創造性を枯渇させることなく、組織をマネジメントする秘訣はどこにあるのだろうか。 ――東京、北京、上海、パリに事務所が 建築家・隈研吾氏 威厳ではなく自ら変化
シスメックス・家次恒氏 好奇心と想像力引き出す 兵庫 関西 ヘルスケア 1月12日 血液検査装置大手、シスメックスを地方の町工場から世界企業に成長させた会長兼社長の家次恒氏。ただ、文系の家次氏自身がメカやバイオの世界に完全に通じていたわけではない。それでも大きな流れを見失わず時流に乗って経営を指揮してこられたのは「好奇心とイマジネーション」が自身の中に備わっていたからだと分析する。 ――東亜医用電子(現シスメックス)に入社する以前は、三和銀行におられました。 「大学を卒業後、幅 シスメックス・家次恒氏 好奇心と想像力引き出す
シスメックス・家次恒氏、高い目標で社員の成長促す 兵庫 関西 ヘルスケア ワークスタイル 1月5日 エリート街道をひた走る30代の大手銀行員が突然、兵庫・加古川の町工場へ。血液検査装置大手、シスメックス会長兼社長の家次恒氏(73)は義父が立ち上げた中小企業を引き継ぎ、血球計測で世界シェア首位のグローバル企業に成長させた。「頭を使わずに達成できてしまうような目標ではあかん」。20年以上にわたって会社を率いてきた経験から、リーダーにとってゴール設定がいかに重要かを説く。 ――社長就任からの二十数年 シスメックス・家次恒氏、高い目標で社員の成長促す
産業革新投資機構CEO・横尾敬介氏 組織超え人材育てる 12月22日 官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)は2018年、民間出身の役員9人全員が辞任し、事実上の活動休止に陥った。横尾敬介最高経営責任者(CEO)は組織を立て直し、再びリスクマネーの出し手によみがえらせた。日本は米国に比べて投資ファンドの歴史が浅い。投資を通じて次世代産業を育てるには、「業界全体での専門人材の育成が必要だ」と説く。 ――JICを所管する経済産業省と対立し、経営陣が辞任する事態に発展 産業革新投資機構CEO・横尾敬介氏 組織超え人材育てる
産業革新投資機構CEO・横尾敬介氏 私利私欲捨てよ 12月15日 官民ファンド、産業革新投資機構(JIC)の横尾敬介最高経営責任者(CEO、71)は前経営陣が抜けた組織を立て直し、投資を通じて国内の業界再編や次世代産業の育成に取り組む。みずほ証券の社長時代にはサブプライムローンの事後処理にあたった。何度も危機を乗り越える中でたどり着いたリーダーの資質とは「私利私欲を捨てて判断をできるかどうか」だった。 ――長いキャリアで初めてリーダーを意識したのはいつでしょう 産業革新投資機構CEO・横尾敬介氏 私利私欲捨てよ
西武HD社長・後藤高志氏 ノーサイド精神、敵も尊重 サービス・食品 生活 12月8日 西武ホールディングス(HD)の後藤高志社長は在任17年間、不祥事で揺らいだ経営基盤の立て直しに力を注いできた。前職の銀行員時代も含め、物事を前向きに考える思考が危機に対応する支えとなった。 ――2012年ごろから、西武HDの筆頭株主となった米国の投資ファンド会社、サーベラスと経営方針を巡り対立しました。 「基本的には友好関係が続いていました。ところがリーマン・ショックに東日本大震災が重なり、より 西武HD社長・後藤高志氏 ノーサイド精神、敵も尊重
西武HD社長・後藤高志氏 朝の来ない夜はない サービス・食品 生活 12月1日 会計不正問題、筆頭株主による敵対的TOB(株式公開買い付け)、そして新型コロナウイルス禍――。西武ホールディングス(HD)の後藤高志社長はメインバンクの副頭取から転じて以降、経営を揺るがす苦難と向き合ってきた。「危機のときこそ大胆な決断が必要だ」と説く。 ――リーダーとして重要なことは何ですか。 「まず人の話をしっかり聞くことです。危機にある時は自分にとって厳しい情報よりも、都合のいいことばかり 西武HD社長・後藤高志氏 朝の来ない夜はない
ファイサル・アシュラフ氏 多様性は企業・組織の活力 働き方改革 東南アジア 南西ア・オセアニア ダイバーシティ ワークスタイル 11月24日 インド三井物産のファイサル・アシュラフ社長は、金属資源部門を振り出しに、社内向けの人材開発プログラムの策定や導入にも関わってきた。アシュラフ氏が一貫して強調するのは、多民族・多宗教国家であるインドで培った多様性が企業や組織の活力につながるとの思いだ。 ――人材育成にも熱心に取り組んだそうですね。 「三井物産が2018年に世界中の優秀な外国人の人材を集めて、リーダーシップ育成のプログラムを始めまし ファイサル・アシュラフ氏 多様性は企業・組織の活力
ファイサル・アシュラフ氏 謙虚さ忘れず本質に迫る 南西ア・オセアニア ダイバーシティ ワークスタイル 11月17日 インドの人口は2023年には中国を抜いて世界一になる見通しだ。約14億人の巨大市場での事業拡大に向けて三井物産は20年、現地法人のトップにファイサル・アシュラフ氏(56)を抜てきし、同社では初の現地出身者の海外現法社長となった。首都ニューデリーなどを拠点に200人超の社員を率いるアシュラフ氏は、新興国での事業を担う要諦として異彩を放つ。 ――日本の商社に入社した経緯を教えてください。 「1980 ファイサル・アシュラフ氏 謙虚さ忘れず本質に迫る