【福井健策】投稿一覧

福井健策

骨董通り法律事務所 代表パートナー/弁護士

骨董通り法律事務所 代表パートナー/弁護士

東京大学法学部卒業後、1993年に弁護士登録。コロンビア大学法学修士課程修了。2003年、骨董通り法律事務所For the Artsを設立。日本大学芸術学部・神戸大学大学院客員教授。著作に『著作権とは何か』『誰が「知」を独占するのか』など多数。国会図書館審議会・文化審議会などの委員を務める。
【注目するニュース分野】エンタテインメント・メディア、AI・ロボット法、著作権法

東京大学法学部卒業後、1993年に弁護士登録。コロンビア大学法学修士課程修了。2003年、骨董通り法律事務所For the Artsを設立。日本大学芸術学部・神戸大学大学院客員教授。著作に『著作権とは何か』『誰が「知」を独占するのか』など多数。国会図書館審議会・文化審議会などの委員を務める。
【注目するニュース分野】エンタテインメント・メディア、AI・ロボット法、著作権法

2021年

  • CDN、つまり中継サーバー事業者。発信された情報を増幅して何千万ものユーザーに届ける、アンプのような存在ですね。正規ビジネスから海賊版サイトに至るまで、多くのネット事業者に利用されています。例えばクラウドフレアは、オンライン海賊版対策では頻出の名称です。
    影響の大きなCDNですが、多くは米国本拠で、配信先の国々への説明が不十分だったり、そのルールが及びにくかったりという課題を抱えます。真面目な国内事業者が馬鹿をみないようなイコールフッティングの取り組みや、健全な国内CDNの育成も大切ですね。

  • 情報はお互いに学習され、結びつき合って価値を発揮するものですから、情報の共有は人間や社会にとっての本質的な要素です。他方、それは誰かの労苦や投資の成果である以上、適正な対価や節度をもって取引されることも大切です。そのバランスが崩れると、情報を生み出す者が疲弊する。経済学でいう「コモンズの悲劇」ですね。
    こうした悲劇や悪用を防ぐための法的な手段は既に出そろっており、情報を開示・共有する際の契約条項や、ガイドライン、情報の窃取・不当な漏洩を防ぐ情報法制や知財法制など、ここに列挙されたメニューです。日本も、アジア唯一のメンバー国として、バランスがとれ実効的なルール作りでの役割を期待したいですね。

  • SF少年、の端くれでした。70年代ですから中学生は当然、スペースオペラから入る訳です。なぜあの頃あんなに宇宙に憧れたのかと思うと、それが「夢想するほか無いはるかな先」だったから、かもしれません。
    これから、万全の安全性を備え、何度も映像で見慣れた宇宙体験、あるいは月旅行さえ我々の身近になったとして、それはきっと自分が夢想したはるかな先とは違うのだろうな、と思います。
    それでもあまり寂しくも思わないのは、自分の住む今の世界に、夢想するほか無い地平は実はまだまだたくさんあると感じているからでしょうか。(もちろん、機会があれば宇宙旅行も体験してみたいです。)

  • スタバの強さとはつまり、「スタバ文化」をまとった点だったと感じます。便利で居心地が良い空間に集った人々はMacBookやiPhoneを駆使し、より自由なワークスタイルを体現する。集う人々は恐らくそんな自分が好きだったに違いありません。
    とすれば対置された日本の「喫茶店文化」を否定するのも間違いで、かつて、あの新しい音楽と紫煙ただよう薄暗い空間は、やはり多くの先端的でありたい人々を引き付けたはずです。
    今、スタバに学んで同じことを他の企業がしようとしても、それではスタバ文化の中に入ろうとしているだけですね。それより自分達の周囲に、新しい別な文化の「種」を見つけることが大事ではないでしょうか。

  • 職場接種の課題がよくわかる記事です。ただ、こうしたことは上からの指令だけでなく、現場からの自主的な努力が鍵ですので、職場接種は現実解として理解できます。公平性や手続きにこだわるあまり、全体が後手後手になっては本末転倒ですね。
    同じ理由で、積極的に取りまとめようという業界団体や組合的な組織があるならば、中小団体やフリーランスも対象にして行くのが、公平性・迅速性の点からも良いように思います。

  • こうした大豆ミートの価格を店頭で見たことがあります。安めの鶏・豚肉と比べると、まだグラムあたり2倍程度でしょうか。味は・・・まあがんばっている。
    ふと、その豆を、「肉のふり」をさせるんじゃなく豆として楽しむ食品を見てみました。例えばチリビーンズ。こってりして、ヘルシーで、うまい。価格は大豆ミートの何分の1以下でした。小豆たっぷりのいとこ煮。アツアツで肉少なめのスンドゥブ。
    脱線しました。もちろんこうしたネクストフードの試みは支持します。同時に、世界の伝統的な食文化の中にも、サステナブルで健康で美味しい食品の知恵は詰まってますね。

  • 本人も認める通り、大坂選手にも伝え方やタイミングの悪さの問題はあったのだろうと思います。それでも、選手に敗因を根ほり葉ほり聞くような会見への出席が義務で、断れば出場停止という警告を4大会主催者が連名で送付したことには、強い違和感を感じました。おこなうべきは、話し合いでしょう。
    プロである以上メディア対応は当然という意見もあるでしょう。が、少なくとも私が観客として選手たちに望むのは、試合に集中できる環境下で努力の成果の精一杯を見せてくれることだけです。
    例えば、試合後の会見の義務付けをファンが本当に望んでいるのか、選手側の選択では駄目なのか、大会関係者はアンケートを取ってはどうでしょうか。

  • 記事の「不可抗力」条項は、契約交渉の鍵です。
    これは双方やむを得ない事情で実施ができない状況を指し、当然、お互いに補償などは請求できない契約が通常です。ただ、果たして「開催が不可能か可能か」は解釈問題ですので、それだけでは結局もめます。
    ここには様々な条文と解決策のバリエーションがあり、だからこそ国際契約は交渉が生命線です。相手が強大でもこれは変わりません。それを担う交渉人材という点では日本は全く遅れており、その養成をこの国の教育が怠って来たという課題は、大きいように思います。

  • そもそも日本の方は以前から米国を上陸拒否の対象国にしていますので、オリンピック選手のような「特段の事情」がない限り、米国人は誰も日本には入れません。
    https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page4_005130.html
    また、米国は既に150ヶ国にこうした中止勧告を出しているそうですから、つまりほとんど世界中に対してであり、驚くにはあたらない、とは言えるでしょう。
    ただ、オリンピックへの心理的な影響はまだ読めませんね。現在は海外メディアの報じ方は控えめですので、今後の流れ次第でしょうか。

  • この件に限らず日本の警察が、確実に起訴して有罪に持ち込めるケース以外では捜査に慎重であることは、従来から経験するところです。が、本来警察は捜査が職責であり、慎重になるあまり放置される事件が増えたり時効が完成してしまうのは、まさに本末転倒です。
    特に証拠が刻々と消えて行く、同時多発的なサイバー犯罪には、より進化した捜査体制が必要でしょう。記事中でも紹介された米国ディスカバリーを駆使して弁護士が情報を警察に提供するパターンは増加していますが、国内法の整備と共に、警察自身が犯罪捜査での国際協力やIT界全体との協力体制を強化して行くことが急務だと思います。