【竹川美奈子】投稿一覧

竹川美奈子
竹川美奈子

竹川美奈子

ファイナンシャル・ジャーナリスト、LIFE MAP,LLC代表

ファイナンシャル・ジャーナリスト、LIFE MAP,LLC代表

出版社や新聞社勤務などを経て独立。2000年FP資格を取得。取材・執筆活動を行うほか、投資信託やiDeCo(個人型確定拠出年金)、マネープランセミナーなどの講師を務める。「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)」幹事などを務め、投資の裾野を広げる活動に取り組んでいる。金融審議会「市場ワーキング・グループ」委員。
【注目するニュース分野】資産形成・活用、パーソナルファイナンス

出版社や新聞社勤務などを経て独立。2000年FP資格を取得。取材・執筆活動を行うほか、投資信託やiDeCo(個人型確定拠出年金)、マネープランセミナーなどの講師を務める。「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)」幹事などを務め、投資の裾野を広げる活動に取り組んでいる。金融審議会「市場ワーキング・グループ」委員。
【注目するニュース分野】資産形成・活用、パーソナルファイナンス

2022年

  • 今年10月から企業型DCとiDeCoの併用が可能になったことで、自社の企業型DCの商品ラインアップに関心を持つ従業員もふえてきています。iDeCoへの加入を検討する際に各運営管理機関の取り扱う商品を目にすることで、自社の商品と比較をするからでしょう。
    ところが、「会社の担当部署にこの商品を入れてほしいと伝えても、運営管理機関に聞いたら無理だと言われたから」と取り合ってもらえないという声も耳にします。これでは「専ら加入者のために」とは言えません。インデックス投信の一物多価問題も課題です。企業が主体的に運営管理機関を評価したり、より良い商品が揃うよう努めたりすることはこれまで以上に重要となります。

  • 第3回資産所得倍増分科会が行われ「資産所得倍増プラン(案)」が公表されました。資料2を併せて読むと、どういうイメージなのかがわかります。
    ◆資産所得倍増プラン(案)https://bit.ly/3Oxp6Et

    非課税期間の無期限化が実現すると、非課税期間を気にせず長期投資が可能となり、投資家には追い風。一方、制度の恒久化は「生涯の投資上限枠」を設けるため、どのくらいの上限枠になるのか、スイッチングが認められるかどうかが焦点です。ただ簿価管理になると金融機関のシステム改修負担も大きく、時間的に間に合うか。また、高齢者に投資してほしいから一般NISAの上限拡大とも読め、投資する必要のない高齢者まで営業攻勢を受けないか、は少々心配です。

  • NISAについてはシンプルに制度・非課税期間の恒久化を目指してほしいです。今後の注目点は
    ・非課税期間の無期限化は実現の方向
    ・一方、制度の恒久化といいつつ、生涯の投資上限枠を設けるため、上限額によっては投資できる期間が限られる可能性も(簿価管理でシステム負担も)
    ・つみたてNISAと一般NISAはそのまま併存か一体化か
    ・未成年はつみたてNISAを使えようになるのか
    といったところ。iDeCoは加入年齢を70歳まで引き上げても、国民年金に加入できるのは40年まで。公務員や会社員だけが恩恵を受ける形となり、第一号被保険者は取り残されます。国民年金の45年加入と一体での議論をしてほしいです。

  • 先日、企業型DCを導入する会社の人事担当者とお話した際、「面接のときに企業型DCはありますか」と質問されることが増えてきたことも導入理由のひとつと言っていたのが印象的でした。企業型DCを導入することで、(前職で企業型DCに加入していた)中途採用者は自分でiDeCo口座を開設し移換・口座管理手数料を負担しなくても、新たな勤め先の企業型DCに年金資産を移換できます。
    これからは、個人は離転職しても確定拠出年金(企業型DC・iDeCo)やDB(確定給付企業年金)の資産を「持ち運んで」リタイアまで運用し続けること、企業はそのサポートを行うことが大事になってきますね。

    *私的年金の移換はこちらを参照
    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD158WI0V10C22A4000000/

  • 「短時間労働者の厚生年金の適用拡大はとても重要な課題」です。厚生年金に未加入の労働者というと、夫に扶養され保険料を払っていないパート主婦(第3号被保険者)をイメージする人が多いですが、今や雇用されている人、例えば、就職氷河期に正社員として就職できず、契約社員やアルバイトなどの短時間労働者(国民年金を払っている第一号被保険者)が主流です。こうした人たちが厚生年金に加入できれば、将来の厚生年金を増やす効果があります。また、現在正社員として働く人も、年を重ねると、健康・体力面から労働時間を短くすることもあるでしょう。高齢期にも厚生年金に加入しやすくなることはメリットです。

  • 厚生年金保険に加入することで、「今」の保険料の負担は増えるものの、将来(老齢になった時)は今よりも多くの老齢年金が受け取れることになります。 障害年金や遺族年金もそうですし、健康保険の傷病手当金なども同様です。病気やケガで長期間会社を休む、障害を負うなど、万一のときの保障が手厚くなるのです。
    適用拡大は将来受け取る老齢年金だけの話にとどまりませんし、「支える人」を増やすだけの話でもありません。「手厚い保障のカサに入る人を増やす」という効果があります。社会保険については適切に理解したいですね。

  • 以前、仕事先の編集者さんからこんなことを言われました。
    「iDeCoを始めたことで、老後のお金の心配をしなくてもよくなり、今、目の前のことにだけ集中できるようになったことが一番のメリットでした。今はNISAもはじめたんです」と。
    老後資金をためる「器」を使って、その中に毎月資金を入れて運用していくことで、逆に「今」に集中できる。それは2006年からiDeCoという器を使って、投信の積み立てを行ってきた私も実感するところです。60歳まで引き出せないことがiDeCoのデメリットと言われますが、加入してよかった・続けてきてよかったという実践者の声をもっと届けることも必要だと感じます。

  • 「(退職所得)控除は勤続年数で差を設けず一律にすべき」という意見は以前からありますが、その理由として「退職金所得への課税制度は終身雇用制度が前提で、転職をためらう要因にもなりかねない」と言われます。しかし、離職・転職時には企業型DCで運用してきた資産は転職先の企業型DCやiDeCoに、あるいは確定給付企業年金から企業型DCやiDeCoに持ち運ぶことができます。資産をDCに持ちこむと、その期間も退職所得控除額を計算する際の勤続年数(加入年数)としてカウントされます。退職所得控除額を一律に減らすのではなく、DCを含む私的年金をより簡単に持ち運べ長期で運用する方向をめざした方が建設的だと考えます。

  • iDeCoは今年4月から受給開始年齢を75歳まで遅らせることが可能になりました。従来通り60歳から一時金か年金で受取りを開始することもできます。選択肢が広がったわけです。
    記事ではWPP理論が紹介されていますが、iDeCoだけでなく、公的年金や企業年金(企業型DCやDB)などを含めてiDeCoの受け取り方を考えることが大切。50代後半になったらまずは60歳以降に受け取るお金を整理し、その上で受け取る順番や受け取り方を検討しましょう。いつまで働くか、リタイア後どのように暮らしたいか、そのためにお金をどのように使っていきたいか--ありたい姿をイメージした上でパーツを組み合わせていきましょう。

  • 10月から企業型DC加入者の多くがiDeCoにも同時加入できるようになりました。そこで、企業型DCに加入している人はぜひ運営管理機関の加入者サイトにログインしてみてください。ご自身の「iDeCo拠出可能見込額(個人型拠出可能見込額)」が記載されているはずです。

    事業主掛金(会社掛金)が上限額に達していると「個人型拠出可能見込額」は0円と表示されていますし、マッチング拠出をしている人は「企業型加入者掛金を拠出しているため、個人型に加入することはできません」となどと書かれていて、場所さえ発見できれば、表示自体はわかりやすいと思います。