【風早隆弘】投稿一覧
2023年
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ちょうど、電子版の別の記事で「アスクルに学べ 物流危機克服、急務な荷主の意識改革」(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC254AA0V20C23A1000000/ )がありましたが、記事を読んで物流危機の深刻さを実感しました。小売りでは日本のEC市場規模はすでに10兆円を超えていますが、当社では2023年にはスーパーの市場規模を上回り、主要な業態では小売りの市場シェアで1位になるとみています。人口が減り続ける一方で、荷物は増え続けるという現状の解決には、1社だけの取り組みではどうにもならないように思います。一方でこうした危機があるからこそ、新しい事業機会が生まれるとも考えることができますし、それに挑戦する企業や人材を積極的に応援できるシステム構築が重要になりそうです。
2022年
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特売で消費者の支持が高まっても、企業が収益を拡大できないのであれば、どこかで無理がきてしまいます。1年をみると、多くの企業で無理な値引きを減らし、適正な価格で販売する動きがみられました。一方で、同じものなら安いものを買いたいというのが消費者の本音ですから、賢く消費するという意識は変わらないと思われます。この場合の経営行動は、気合と根性で無理をするのではなく、 筋肉質な構造を作り相対的な価格優位性を保つか、差別化された商品を生み出すか、になります。値引き合戦で企業の稼ぐ力が低下し、賃金も上がらない状況は避ける必要がありますが、コスト増が企業の新陳代謝を促しつつある点は、明るい兆しと言えそうです。
風早隆弘
クレディ・スイス証券 株式調査部 株式調査統括部長
クレディ・スイス証券 株式調査部 株式調査統括部長
15年以上にわたり小売りセクターの調査・分析に従事。2000年に伊勢丹(現三越伊勢丹)に入社、その後、野村証券にてアナリストとして小売りセクターのカバレッジを開始。09年9月よりドイツ証券にて小売りセクターシニアアナリストを務めた後、19年10月よりクレディ・スイス証券株式調査統括部長兼マネージングディレクター
【注目するニュース分野】消費、小売り、Eコマース
15年以上にわたり小売りセクターの調査・分析に従事。2000年に伊勢丹(現三越伊勢丹)に入社、その後、野村証券にてアナリストとして小売りセクターのカバレッジを開始。09年9月よりドイツ証券にて小売りセクターシニアアナリストを務めた後、19年10月よりクレディ・スイス証券株式調査統括部長兼マネージングディレクター
【注目するニュース分野】消費、小売り、Eコマース