【山口真一】投稿一覧

山口真一
山口真一

山口真一

国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授

国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授

1986年生まれ。2015年に慶應義塾大学にて博士(経済学)を取得、国際大学助教等を経て20年より現職。専門は計量経済学、ネットメディア論、情報経済論。主な著作に『正義を振りかざす「極端な人」の正体』(光文社)、『なぜ、それは儲かるのか』(草思社)等。東京大学客員連携研究員、早稲田大学ビジネススクール兼任講師、シエンプレ株式会社顧問等も務める。
【注目するニュース分野】ネットメディア論、ソーシャルメディア、情報経済論

1986年生まれ。2015年に慶應義塾大学にて博士(経済学)を取得、国際大学助教等を経て20年より現職。専門は計量経済学、ネットメディア論、情報経済論。主な著作に『正義を振りかざす「極端な人」の正体』(光文社)、『なぜ、それは儲かるのか』(草思社)等。東京大学客員連携研究員、早稲田大学ビジネススクール兼任講師、シエンプレ株式会社顧問等も務める。
【注目するニュース分野】ネットメディア論、ソーシャルメディア、情報経済論

2022年

  • 政府は2020年度までの自治体のオープンデータ化100%を目指していましたが、2022年度現在でも68%にとどまります。

    背景にあるのが人手不足です。地方公共団体の職員数は、1994年の328万人をピークに、2020年には276万人にまで落ち込んでいます。特に小規模自治体では職員数が潤沢でなく、取り組みが困難です。一方、政令指定都市や中・大規模都市においては、ほぼ100%の進捗です。

    自治体のDXを進めるにはこの問題を解決する必要があり、リスキリングも小規模自治体にとっては非現実的な面が大きいでしょう。大規模自治体による人材シェアや、ナレッジの共有など、抜本的な取り組みが必要です。

  • 3億人のユーザを抱える世界的サービスのTwitterですが、初めて黒字化したのは、サービス開始から10年以上経った2017年です。その後2020年まで黒字が続きますが、広告収入以外の収益源としてのデータ販売が伸びたことが大きいです。これは、基本無料のビジネスモデルで、いかに広告収入だけで黒字化するのが難しいかを示唆しています。尚、2021年は赤字に戻っています。

    そのような中、YouTubeも有料プランを作るなど、IT各社で広告収入以外のマネタイズ方法を導入する流れが加速しています。マスク氏もそこに注力していると考えられます。

  • 今、リアル社会のアバターに対する期待感は高まっています。記事内では医療の事例が示されていますが、他にも以下のように様々な活用が考えられます。
    ・事故や病気で動けなくなった人が、アバターを使って様々なことを行う。
    ・専門家が遠隔地から災害救助を行う。
    ・家にいながら様々な場所へ行き、ショッピングや旅行を行う。

    つまり、人とアバターが共働することで、人は身体的制約から解放されます。ただし、なりすましや、操作者のプライバシー保護と信頼のバランスなど、議論すべきポイントも多くあります。日本は二足歩行のロボット開発に先駆的に取り組んできた国であり、先行して開発やルール作りに関与することが期待されます。

  • IT企業での人員削減発表が相次いでいます。例えばFacebookを運営しているメタは、人員の1割強の1万1000人超の人員削減を発表しています。ツイッターも同様です。

    ただこれでIT企業が危ういというよりは、コロナ禍特需で拡大していったものが、ある程度元に戻ると考えたほうが良いでしょう。メタの人員は過去3年間でほぼ倍増していました。しかし、広告収入に頼るIT企業は、不景気になれば広告収入が減るため、実は、不景気の影響をもろに受けます。ECサイトを運営するAmazonも、消費が減退すれば大ダメージです。コロナ特需の縮小と不景気により、人員削減に踏み切ったといえます。

  • コロナ禍以降、多くの企業で監視ソフトが導入されるようになりました。テレワーク中の業務監視が主な目的です。サボりを抑制して生産性を上げることが期待されています。

    他方、そのような外発的動機づけ(外部からの罰や報酬などでの動機づけ)では創造性が高まらないこともわかっています。特に創造性の求められる業種では内発的動機づけ(内面に沸き起こった関心や意欲に動機づけられている状態)をいかにテレワーク時に高められるか(阻害しないか)を考えることが、管理職には求められます。

  • 最近だとホテル料金で話題になりましたが、ダイナミックプライシングはAmazonを始めとし、様々なところで導入されています。需要の多いときには高い値段を、需要の少ないときには安い値段をつけるのは合理的な話です。一物一価のときには消費者余剰となってしまっていた部分も収益にすることができます。

    一方、ホテルのダイナミックプライシングが炎上していたように、日本では露骨なダイナミックプライシングは批判を浴びやすいという文化的事情もあります。消費者感情と企業の利潤最大化、双方をにらみながらバランスの良い戦略をとることが求められます。

  • 運送業においてデータを活用し、勤怠管理・健康管理に活かす動きは活発になっています。例えばタイヤメーカーのミシュランは、タイヤにセンサーをつけることで、運送事業者をサポートするサービスも提供しています。燃料消費量やスピードなどのデータを分析することによるコスト最適化サービス、働き方改革をサポートする勤怠管理システム、労働環境改善提案なども行っています今後も製造業が上手くデータを活用してサービスを展開していく流れは加速していくと思われます。

  • 従業員に副業を認めることは、新しいスキルの習得、新しい仕組みの発見、副業OKを探している優秀な人材の獲得など、企業にとってもメリットがあります。他方、情報漏洩や長時間労働などのリスクがあります。適切なルールを設けたうえで、柔軟な働き方を認めていくことが重要です。

  • メタバースはバズワードになっていますが、まだ急速に利用者が増えるフェーズには至っていません。ゲームが牽引していますが、そのゲームでも、一時期よりユーザ数の増加ペースが落ちているのが現状です。とはいえ、記事にあるアパレル等、様々な産業で活用する方法は見えてきています。

    今後メタバースが生活に欠かせないサービスになるには、技術革新による①ゴーグル不要化(小型化)、②CG技術の進歩、と、③プラットフォーム間の連携や統一化、の3つが欠かせないでしょう。

  • 経済産業省によると、日本のIT人材の7割以上がIT企業に所属しています。一方、この数値は米国で約35%、ドイツで約39%です。これが意味するのは、「日本企業はIT関連を切り離し、委託することが非常に多い」ということです。

    しかし高度情報化が進む中で、これが弊害になっています。切り離されていることでコミュニケーションが非効率になります。また、経営と一体となってDXをすることができず、言われたことをこなす委託・受託関係ではイノベーションも起きづらくなっています。そのため、このような動きが活発になっていると考えられます。