オープンソース、ChatGPTに迫る 参加者膨らみ開発加速 ChatGPT Think! AI 科学&新技術 Nikkei Views 編集委員 6月5日 文章や画像を作り出す生成人工知能(AI)で、新たな勢力が台頭している。基盤となる大規模言語モデルで、技術情報や仕様を公開したオープンソースのソフトが次々と登場している。文章の流ちょうさでは、先行する米新興オープンAIや米グーグルに迫りつつある。生成AIを利用したサービスを目指す企業も関心を寄せ始めた。 弁護士ドットコム、AIの性能評価や改良に着手 「よい大規模言語モデルなら、オープンソースも取り オープンソース、ChatGPTに迫る 参加者膨らみ開発加速
安全なAIへ「調教」 暴走防ぐ技術開発に専門家不足 AI 科学&新技術 Nikkei Views 編集委員 5月24日 人工知能(AI)の性能が急激に向上し、「アライメント」と呼ぶ技術への注目が高まっている。利用者の意図に沿って動くようAIを調教・制御する技術の確立を目指す。安全性向上や将来のリスク低減のために欠かせないテクノロジーだが、専門家は限られており、必要な技術開発も手探りの状況が続く。 アルトマン氏の最優先事項 4月10日、対話型AIサービスChat(チャット)GPTを提供する米オープンAIのサム・アル 安全なAIへ「調教」 暴走防ぐ技術開発に専門家不足
謎だらけのAI、深層学習の賢さ説明できず 人の意図超す Think! AI 科学&新技術 4月29日 Chat(チャット)GPTなど話題の生成人工知能(AI)は人間のような自然な文章やイラストをつくりだす。脳の神経回路の働きをモデルとする「深層学習(ディープラーニング)」と呼ぶ技術が基盤となる。登場して20年近くたつが、なぜ優れているのかはわかっていない。数学や統計学を駆使して謎解きに挑む研究が進んでいる。 「深層学習はなぜうまくいくのか。正直にいえば、よくわからないところがある」。深層学習の原 謎だらけのAI、深層学習の賢さ説明できず 人の意図超す
Web3の新潮流「DeSci」 日本で普及に必要な法整備 コラム 科学&新技術 4月26日 次世代インターネット「Web3(ウェブスリー)」を活用し、研究資金の助成や情報共有につなげる「分散型科学(DeSci=ディサイ)」の取り組みが日本でも始まった。研究者だけでなく市民や企業を巻き込んで暗号資産などで資金を募り、科学の推進に役立てる狙いだ。欧米に比べて出遅れた日本でも、普及するのだろうか。 4月16日、東京都内で「DeSciTokyo」というイベントが開かれた。国内外から100人を超 Web3の新潮流「DeSci」 日本で普及に必要な法整備
AI開発停止「時間稼ぎに合理性」 慶応義塾大の高橋氏 コラム AI 4月20日 米国の非営利団体「フューチャー・オブ・ライフ・インスティチュート(FLI)」が高度な人工知能(AI)の開発を一時停止するよう求める書簡を公開した。これまでに2万人を超す専門家が署名した。人工知能学会の専門委員を務めた慶応義塾大学の高橋恒一特別招聘(しょうへい)教授もその1人だ。「社会や政治の議論が遅れている」と指摘し、AIが思わぬ挙動をしないように制御する研究が必要と訴える。 ――署名した理由は AI開発停止「時間稼ぎに合理性」 慶応義塾大の高橋氏
古いバイオリン、美しい音の秘密は? 木材や薬品がカギ 生活 科学&新技術 4月8日 クラシックのコンサートに行ってきたよ。バイオリンのきれいな音にうっとりしちゃった。一緒に行ったおじいちゃんがそのバイオリンは「300年も前に作られた」と教えてくれたよ。古いのによい音が出る秘密があるのかな? バイオリンは17世紀から18世紀半ばにイタリアの街クレモナで作られたものが人気が高い。 この時期はアントニオ・ストラディバリやガルネリ・デル・ジェスといった名人が活躍したんだ。彼らが作ったスト 古いバイオリン、美しい音の秘密は? 木材や薬品がカギ
ナイチンゲールはデータ科学者 統計を武器に医療改革 Think! 科学&新技術 4月1日 19世紀半ばのクリミア戦争に1人の英国人女性が従軍した。負傷した兵士を献身的に看護する姿は「クリミアの天使」と呼ばれ、終戦後は近代看護学の礎を築いた。その女性、フローレンス・ナイチンゲールの業績はこれだけではない。新しい学問だった統計を駆使して課題を可視化し、ビクトリア女王や政治家の信頼を得て様々な改革につなげた。データ科学の先駆者としての実像に迫る。 上流階級出身のナイチンゲールはクリミア戦争 ナイチンゲールはデータ科学者 統計を武器に医療改革
火山監視体制、学者から政府主体に 急がれる専門家育成 Think! 災害・気象 Nikkei Views 編集委員 3月10日 日本の火山監視・防災体制が4月から大きく変わる。研究者などで構成する火山噴火予知連絡会が半世紀にわたって担ってきた火山活動の評価を気象庁に移す。体制変更に伴って噴火予知や防災の実効性は高まるのか。専門家の育成や大学の研究体制の維持など課題が多い。 役割明確化で運営効率を向上 新体制では、火山の活動状況の評価や噴火警戒レベルの判断は気象庁が担う。気象庁だけで対応が難しい場合は「火山活動評価検討会」 火山監視体制、学者から政府主体に 急がれる専門家育成
査読「自作自演」 新たな研究不正発覚、遠い根絶への道 コラム 科学&新技術 編集委員 3月2日 悪質な研究不正がなくならない。2022年は従来型のデータ捏造(ねつぞう)や改ざんだけでなく、論文の信頼性を担保する査読のやらせも発覚した。日本と米国、中国、ドイツは論文が多い一方で、学術分野の不適切な行為が多い。構造的な問題も影響しており、研究者のモラルに頼る再発防止策では限界がある。新たな試みも始まった。 「科学者としての行動規範や研究者倫理から逸脱した」。福井大学は2月17日、60代の教授を 査読「自作自演」 新たな研究不正発覚、遠い根絶への道
STEM人材伸ばすには 東工大学長やメルカリCEOに聞く 大学 中村 奈都子 時論・創論・複眼 ネット・IT 教育 編集委員 2月6日 STEM(科学・技術・工学・数学)分野の人材育成で、日本は遅れたままだ。政府は教育未来創造会議などを通じ、理工系学生の増加を急ぐ。さらに教育機関と産業界の連携、女性比率の向上、社会における適正な評価などの課題にどう挑むか。大学や企業のトップ、女子学生や起業家の支援に取り組む有識者に聞いた。 ◇ ◇ ◇ 多様な探求 認める社会に 東京工業大学学長 益一哉氏 教育未来創造会議は第一次提言で自 STEM人材伸ばすには 東工大学長やメルカリCEOに聞く