脱炭素×アートの未来 海外作品の国内展示に影響も Nikkei Views 5月11日 新型コロナウイルス禍を経たアート業界で「脱炭素」の取り組みが進んでいる。欧米の主要ミュージアムが中心となって、美術展の開催で出る大量の廃棄物の再活用や、飛行機による人やモノの移動の抑制といった対策を打ち出している。日本の取り組みはまだ一部にとどまるが、海外の美術館から作品を借用する大型美術展の実現などに影響が及ぶ可能性もある。 欧米の主要美術館は独自の取り組みを加速度的に推し進める。米グッゲンハ 脱炭素×アートの未来 海外作品の国内展示に影響も
エゴン・シーレ展 生と死、性を赤裸々に表現 アートレビュー 3月11日 19世紀末から20世紀初頭のウィーン。都市文化が爛熟するこの街で28年の短い人生を駆け抜けた画家エゴン・シーレ(1890〜1918年)と当時の前衛芸術家らを紹介する「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」が、東京都美術館(東京・台東)で4月9日まで開催中だ。 精神に異常のある、非道徳的でわいせつな画家。ウィーンの眼科医、ルドルフ・レオポルド(1925〜2010年)が第2次 エゴン・シーレ展 生と死、性を赤裸々に表現
WBC強豪国、ドミニカ共和国のパワー育むスープ WBC The STYLE 3月10日 3月8日に開幕する野球の国・地域別対抗戦、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。過去4回行われた大会の優勝を日本、米国と分け合うのが、カリブ海の島国、ドミニカ共和国だ。野球は「国技」ともいわれ、ペドロ・マルティネス、サミー・ソーサら多数の選手を米大リーグに送り出してきた。野球をこよなく愛するドミニカ人。そのパワーの源が、主食のプラタノと呼ばれる緑色の料理用バナナと米だ。 「どちらも WBC強豪国、ドミニカ共和国のパワー育むスープ
建築家・隈研吾氏 異質性を取り込む組織に 私のリーダー論 編集委員 ワークスタイル 1月26日 隈研吾建築都市設計事務所の所員の出身地は、およそ20カ国に広がっている。国内外から優れた人材を採用しようと、隈さんは月に2度の頻度で「入社試験」を自ら行う。クリエーティブな組織であり続けるため、仕事のやり方もつねに修正・改善を繰り返す。事務所や教べんをとった大学の研究室からは、建築のジャンルを超えて活躍する才能も輩出した。 ――月2回の入社試験とは驚異的です。 「事務所のホームページで新規スタッ 建築家・隈研吾氏 異質性を取り込む組織に
建築家・隈研吾氏 威厳ではなく自ら変化 私のリーダー論 編集委員 コラム ワークスタイル 1月19日 建築家の隈研吾さんのもとには、ビジネス関連の講演依頼がよく舞い込む。本業でないので「大抵は断る」。しかし、その言葉にヒントを求める人が多いのだろう。国内外4カ所の拠点に20~30代中心のスタッフ約350人を抱える。世界で進行中のプロジェクト約100件を統括する。クリエーターとしての創造性を枯渇させることなく、組織をマネジメントする秘訣はどこにあるのだろうか。 ――東京、北京、上海、パリに事務所が 建築家・隈研吾氏 威厳ではなく自ら変化
2022年の美術 環境、経済情勢への対応課題に カバーストーリー 12月7日 10月、ロンドン・ナショナル・ギャラリーでゴッホの「ひまわり」にトマトスープがかけられた。この騒動を発端に環境保護活動家が名画を攻撃する事件が相次いだ。 言語道断の行為だ。一方で、地球環境の保護は美術界が直面する課題でもあることを痛感させられた。欧米の美術界では、すでにさまざまな取り組みが始まっている。 英テートは2016年、石油大手のBP社との20年以上にわたるスポンサー契約を終了すると発表。 2022年の美術 環境、経済情勢への対応課題に
海外美術展のチケット3割高も 問われる「持続可能性」 値上げラッシュ Nikkei Views 11月3日 「ルーヴル美術館展」「メトロポリタン美術館展」「ピカソ展」――。海外の主要美術館などから作品を借用して開かれる「海外美術展」のチケット代がじわり値上がりしている。新型コロナウイルス感染拡大前の東京都内の国公立美術館では、1600~1700円(当日券、一般1枚、以下同)が相場だった。現在は2000~2100円ほどと約3割高だ。 国立西洋美術館(東京・台東)でドイツの国立美術館の所蔵品による「ピカソ 海外美術展のチケット3割高も 問われる「持続可能性」
「ナラヒロ」に学ぶ文化づくり 奈良美智氏と弘前の歩み 文化時評 編集委員 コラム 10月23日 「もしもし、奈良さんの展覧会はできませんか?」。青森県弘前市の弘前れんが倉庫美術館で開催中の展覧会の名は、1本の電話から付けられた。 「奈良さん」とは、世界的な現代アーティストの奈良美智氏。2000年、弘前の吉井酒造社長だった吉井千代子さんは、雑誌の特集で弘前生まれの奈良氏を知った。「こんなに才能ある人がいることを地元の若い人に知らせたい」。当時、奈良氏は12年滞在したドイツから帰国したばかりで 「ナラヒロ」に学ぶ文化づくり 奈良美智氏と弘前の歩み
「装いの力」展 「異性装」めぐる日本美術史たどる アートレビュー 9月24日 渋谷区立松濤美術館で「装いの力―異性装の日本史」展が開催中だ。「異性装」とはあまり聞き慣れない言葉だが、男性による女装、女性による男装のこと。歴史書、絵巻、錦絵、マンガなどに表された異性装と社会とのかかわりに光を当てる内容だ。 装うという日々の行為は、属する文化や職業、嗜好などを可視化する。「なかでも性を二項対立化させ、狭い枠にとじ込めることがある」と企画した学芸員の西美弥子氏は話す。「一方で、 「装いの力」展 「異性装」めぐる日本美術史たどる
ルートヴィヒ美術館 現代美術の宝庫、そのルーツを探る 8月19日更新 現代美術の宝庫として知られるドイツ・ケルンのルートヴィヒ美術館。ピカソからウォーホールに至る多彩なコレクションの礎を築いたのが市民コレクターです。現在東京で開催中の美術館展に展示されている、主要なコレクターたちにゆかりの深い名品を紹介。窪田直子編集委員が専門家の学芸員2人を迎え、コレクションの背景に込められた思いやその独自性も含めて深く解説します。 ルートヴィヒ美術館 現代美術の宝庫、そのルーツを探る